「こんな仕事がしたい」「あんなこともやってみたい」晴れて社会人デビューした"新社会人"の中には、こんな風にチャレンジ精神溢れる人も多いのではないでしょうか。
しかし、「なぜそれがしたいのか」「その仕事を通じて、どんなことを成し遂げたいのか」と自分に問いかけたことはありますか?
村井すみれさんは、この春に株式会社PoliPoliへ新卒入社しました。創業間もないベンチャーで、現在はまだ仕組みが整っていない「人事採用業務」に挑戦中。「ゼロイチに挑戦できるなら、職種にはこだわらない」と話す村井さんですが、なぜゼロイチの仕事に挑戦したいと考えているのでしょうか。
入社の経緯も含め、詳しく話を聞きました。
新しい政治・行政の仕組みをつくる「PoliPoli」
2018年2月に創業した株式会社PoliPoliは、「新しい政治・行政の仕組みをつくりつづけることで、世界中の人々の幸せな暮らしに貢献すること」をミッションに掲げています。
2018年12月には政治家に声を届けるウェブサイト『PoliPoli』を、そして2021年10月には国民の声が行政に届くウェブサイト『PoliPoli Gov』をリリース。『PoliPoli Gov』は、行政利用第一弾として、サービスリリースと同時にデジタル庁が利用を開始しました。
人生の中で感じることの多かった「モヤモヤ」
村井さんは、2021年10月に同社へインターン入社。『PoliPoli Gov』のアシスタントプロダクトマネージャーとして、リサーチや法整備に向けた各方面との調整業務を行っていました。
今年4月、新卒として正式入社。EX(Employee Experience:従業員の体験向上)チームの人事採用担当として、勤怠や給与、休暇制度などの"仕組み"そのものを作り上げる業務に挑戦しています。
-----PoliPoliでインターンを始めた経緯について教えてください。
村井さん:母がシングルマザーであったり、ずっと続けてきた野球の中で「女はここには出られない」などというルールがあったり、これまでの経験を通じてマイノリティを感じる場面が多く、モヤモヤを抱えることの多い人生でした。
大学時代に結婚と出産を経験したことで、そのモヤモヤはさらに大きく…。子どもを保育園に預けるのにも、とても苦労しました。
このように日々モヤモヤを抱えている時、SNSで見かけたのがPoliPoliの「メンバー募集!」の投稿でした。
PoliPoliの代表とは、以前同世代の集まりで会ったことはありましたが、この時にあたらめて事業内容に目を通してみると、「『PoliPoli』や『PoliPoli Gov』だったら、自分がモヤモヤしている部分を変えることができるかもしれない」と感じたのです。
当時は出産直後だったため、卒業後すぐの就職は考えていなかったのですが、気が付いたら応募していました。
「もっと生きやすい世の中にしたい」と考え、入社を決意
もともと「社会を変えたい」という気持ちを強くもっていた村井さん。「自分の息子が生きる将来は、もっと生きやすい世の中にしていたい」という個人ミッションを掲げています。
-----もともとマスコミ志望だったそうですが、そこから方向転換されたのはなぜですか?
村井さん:マスコミは事実を伝える仕事なので、自分が思っているような「社会を変えること」の実現は難しいのではないかと考え始めたからです。
「自分の息子が生きる将来は、もっと生きやすい世の中にしていたい」という個人ミッションを実現するためには、ゼロイチから何か仕組みを作り上げる必要があるのでは…そう考えている時にPoliPoliに出会いました。
-----正式入社の決め手は?
村井さん:まずは、PoliPoliのミッションを実現することで、個人ミッションも実現できると思ったからです。
また、働きやすい環境やメンバーの理解が得られやすいことも決め手のひとつとなりました。PoliPoliには多様なメンバーがいて、「相手のことを否定しない」という文化もあります。「育児は女性がするものだ」といった固定概念を持っているメンバーもいないため、子どもを持つ親としても、とても働きやすいですね。
-----入社されてまだ間もないと思いますが、入社後一番印象に残っていることは?
村井さん:自分の採用面接で、「うちで仕事できそうですか?」と聞かれた時、「仕事内容はよくわからないのですが、やりたいです」と正直に答えてしまったことがありました。
面接後に「あんなことを言ってしまった…」と後悔していたのですが、幸いにも採用していただけることに。そして入社後、オープンに展開されている社内Slackで、当時の私の受け答えが話題になっていたことを知りました。
「きっとダメ出しだ!」と思って恐る恐るそのやりとりを覗いてみたところ、なんと「これは自分たちの責任だよね」「候補者の方々にしっかり仕事内容を伝えきれていないから、改善していこう」といった振り返りがなされていたのです。
それを見た時、PoliPoliはボトムの声をちゃんと吸収して改善しようとする会社なんだと実感しました。「自分たちが目指している世界観を、まずは自分たちが体現していこう」そんな姿勢に、入社後早くも心打たれましたね。
ゼロイチの挑戦ができるなら、人事でなくてもよかった
村井さんは現在、EXチームの人事採用担当として、ゼロから「給与体系」「休暇制度」などを作り上げている最中です。
-----人事採用担当にはご自分から手を挙げられたそうですね。なぜですか?
村井さん:決められたルールや枠組みの中で仕事をしているだけでは、自分の理想とする思考力が育たないのでは…と考えているからです。
天井のない環境で、ゼロイチで何かを生み出すべく仕事をすることが、成長や自分らしく働くことに繋がると思い、まだ誰も着手していなかった「人事」というポジションに手を挙げました。ゼロイチの挑戦ができるなら、人事でなくてもよかったんです。
-----なるほど。それがゼロイチにこだわっている理由なのですね。
村井さん:そうですね。個人の思考力やスキルを磨くために、「イシューだけを渡してもらって、あとは枠のない環境で自ら考える」といった仕事のしかたを求めた結果だと思っています。
そのように価値を生み出していくことで、最終的に会社のミッション実現に貢献していきたいと考えています。
-----その他、仕事をするうえで大切にしていることはありますか?
村井さん:インターン生であれ、正社員であれ、「タスクを持っている人がリーダー」だと思って仕事に取り組むことです。
もちろん組織の中にはリーダーがいるのですが、自分が持っているタスクについては、自分がリーダー。そのため、責任感を持って、自発的にタスクを進めていく必要があります。
特に今はまだメンバーも少ないですし、経営陣も忙しいので、一人ひとりがこのような意識をもって仕事をすることが大切だと考えています。
「気が付かないうちに世界を良くしている」プロダクトを作りたい
-----最後に、今後のキャリアについて展望をお聞かせください。
村井さん:セレンディピティ(偶然の出会い)を大切にしているので、キャリア設計についてはあえて決めていません。ただ、変わらないのは個人ミッション。息子の生きる未来がより良い世界になっていてほしいので、そのためにできることを増やしていきたいです。
今、興味があるのはプロダクトを作ること。「使いやすいから使っているだけなのに、気が付かないうちにそれが世界を良くしている」というようなプロダクトをつくっていきたいですね。PoliPoliも、より生活の中に浸透していけるサービスに育てていきたいと思っています。
村井さんをここまで大きく突き動かしてきたのは、これまでの人生で感じることの多かった「マイノリティ」や「理不尽さ」。「モヤモヤを解消したい」「子どものために世の中を変えたい」この強い気持ちこそが、ゼロイチに挑戦する原動力であることがわかりました。
「こんな仕事をしてみたい」という気持ちの裏に、どんな本心が隠れているのか…あなたも自分自身で改めて問い直してみると、より強い気持ちでその仕事に取り組めるのではないでしょうか。
出典元:株式会社PoliPoli
出典元:PoliPoli
出典元:PoliPoli Gov
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