営業に限らず、仕事におけるコミュニケーションでは「相手の気持ちを汲み取ること」「相手に寄り添うこと」を心がけている人は多いでしょう。
しかし、比較的経験の浅い若手が、相手の気持ちを汲み取るには、具体的にどのようなことを意識すればよいのでしょうか。
株式会社イングリウッドの3年目社員・鳥松 萌々香さん(24)は、新卒採用支援サービス「シンアド就活」にて、対企業のリクルーティングアドバイザーおよび対学生のキャリアアドバイザーを担当。学生からは「自分では見つけられなかったであろう企業に出会えた」と感謝の言葉をもらうこともあるといい、その営業術は社内でも高く評価されています。
相手の気持ちに寄り添ったコミュニケーションを図るために、鳥松さんはどのようなことを意識しているのでしょうか?詳しく話を聞きました。
小売業特化型のDXソリューションプロバイダー「イングリウッド」
株式会社イングリウッドは、「小売企業が抱える課題を解決し、ビジネスを加速させる」をミッションに掲げる、小売業特化型のDXソリューションプロバイダー。
マーチャンダイジングやECコンサルタント、デジタル広告などの支援のほか、IT人材育成・紹介サービス「ビスデジ」や新卒採用支援事業「シンアド就活」など、教育/人材マッチング事業も展開しています。
幅広い事業展開に魅せられ、入社
鳥松さんは、2020年4月に同社へ新卒入社。入社と同時期に新規事業として立ち上がったビズデジの担当として、研修事業や中途採用支援に携わり、2021年夏ごろにはサブマネージャーに昇格しました。
現在はシンアド就活にて、リクルーティングアドバイザー/キャリアアドバイザーを務めています。
-----シンアド就活は、どのような企業/学生の利用が多いのでしょうか?
鳥松さん:主に、広告・IT業界の大手企業から成長ベンチャー企業まで幅広くご利用いただいております。
学生の特徴としては、広告・IT業界への就職を目指し、自立的なキャリアを求めている方が多いです。また、成長や挑戦に対し積極的な姿勢を持ち、ベンチャーマインドの溢れる方が多い印象です。
-----鳥松さんご自身も、そういった考えを持つ学生だったのですか?
鳥松さん:そうですね。「変化のスピードが速いIT業界に身を置いて、早く成長したい」と思って就活に臨んでいました。
自分なりに「IT業界で活躍するためには…」と考えて、もともとはEC系やSEを希望しており、正直なところ人材ビジネスについては全く考えていませんでした。
-----イングリウッドに出会い、入社を決めた理由について教えてください。
鳥松さん:SEなどの専門職は、入社後にミスマッチに気づいても社内で舵を取り直すことが難しい印象だったので「リスクが高いかもしれないな」と思い始めていた頃、エージェントに紹介されてイングリウッドの説明会に参加する機会がありました。
イングリウッドは、「小売企業の商品販売支援」を軸に、とても幅広い事業を展開しているため、職種の幅も広いんです。
この点に非常に魅力を感じ、入社を決めました。ただ、当時はまだ会社として人材サービスを立ち上げる前だったので、最初の配属がビズデジだった時は少し驚きましたね(笑)。
2年目の夏にはサブマネージャーに昇格
入社とほぼ同時期に立ち上がった人材事業にて、研修事業や中途採用支援、そして新卒採用支援と、様々な経験を積んできた鳥松さん。着実に成果を上げ、2年目の夏には早くもサブマネージャーに昇格しました。
-----どのような点が評価され、昇格に繋がったとご自身では分析されていますか?
鳥松さん:企業と学生の、最初のご縁を生み出せたことをきっかけに、立て続けに実績をつくることができたことが評価いただけた点かなと思っています。
学生にとってファーストキャリアを決めることは「人生を決める決断」と言っても過言ではありませんので、最初のご縁を生み出すまでが大変でしたし、期間としても長かったです。
「型」をベースに、活躍している人の方法を真似しながら、徐々に自分なりのコミュニケーション方法を確立できるようになっていきました。新卒採用支援の前に経験していた研修や中途採用支援の業務経験も役立ちましたね。
-----一番印象に残っている仕事は?
鳥松さん:この4月、自分がずっとサポートしてきた学生さんが、シンアド就活でご紹介した企業に入社したことです。
最初は大手志向の学生さんだったのですが、最終的にベンチャー企業に入社を決め、「自分では見つけられなかったであろう企業に出会えてよかったです」と嬉しいお言葉もくださいました。
-----その方は、なぜベンチャー企業に入社を決められたのでしょうか?
鳥松さん:その学生さんは、非常に優秀な方でした。だからこそ、「目指したい方向」「達成したい目標」を明確に持っていらっしゃらなかったんです。
漠然と「これが好き」という気持ちはお持ちでしたが「好き・嫌い」は今後の人生で変わっていくこともあるし、今持っている「興味・関心」の中だけでキャリアを決めてしまってよいのか…。そういったことを一緒に考えて、言語化していきました。
その過程の中で、「世の中に価値を生み出すこと」「鼓舞されるような組織で働くこと」の優先度が上がっていったことで、最終的にそれが叶うベンチャー企業に入社を決められました。
質問に現れる「本当に思っている不安や疑問」
-----鳥松さんは学生に対するキャリアアドバイザーのみならず、企業に対するリクルーティングアドバイザーでもありますよね。特に印象に残っている企業はありますか?
鳥松さん:久しぶりに新卒大型採用を行う企業を支援させていただいた時、目標人数以上のマッチングを生み出すことができました。
新卒採用において少しブランクがあったので、「今の学生の動向」や「最新の採用トレンド」を掴むことが一番の課題だったのですが、結果としてカルチャーマッチする多くの学生とのご縁を生み出せたことはとても印象深かったです。また、入社後にその方々が活躍しているという話を伺うと、とても嬉しいですね。
-----それは嬉しいですね。学生や企業とのコミュニケーションにおいて「難しいな」と思う部分はありますか?
鳥松さん:常に相手の必要としている情報を、適切なタイミングで提供したいと思っていますが、実践するのは難しいですね。
ただ、例えば学生さんが企業の福利厚生について疑問を持ち質問してくださったとして、「その質問の背景にはどんな不安や疑問があるのか?」を見極めることは意識しています。
質問に現れる「本当に思っている不安や疑問」に気付けると、「何に一番ひっかかっているのか」がわかり、ご本人でも気付いていなかった部分に焦点を当てることができるからです。
小売も人材も、本質的には変わらない
社内でも「丁寧で細やかな対応」「自ら積極的に行動するタイプ」と評価の高い鳥松さんですが、今後はどのようなキャリアを思い描いているのでしょうか。
-----今後の目標についてお聞かせください。
鳥松さん:シンアド就活のサービスとしての価値を育てるため、今後はマーケティングの部分にも挑戦していきたいです。
-----もともとEC業界希望だったようですが、その気持ちに変化はありますか?
鳥松さん:これまでの仕事を通じて「小売も人材も、本質的には変わらない」と肌で感じられたので、今は、自分が携わっている人材領域の取り組みをさらに広げていきたい気持ちが大きいです!
-----ありがとうございました。
鳥松さんは、学生のキャリアプランやライフプランに照らし合わせた結果、適切な求人が紹介できない場合は、シンアド就活で無理に紹介するのではなく、他社や他サービスを紹介することもあるといいます。
そのような真摯な対応が、きっと一人ひとりとの信頼関係構築に繋がっていくのでしょう。
「相手の気持ちを汲み取るってどういうことだろう?」と、コミュニケーションの方法をまだ模索中の人は、彼女のように「本当に思っている不安や疑問を見極めること」を意識してみてはいかがでしょうか。
出典元:株式会社イングリウッド
出典元:ビズデジ
出典元:シンアド就活
【関連記事】
ペルソナは自分。『就活の教科書』で働く学生インターンが、自発的に"自分らしく"成長できる理由【#私たちのミッション】
若手を含めたメンバー複数人が、自社ミッションについて熱く語り合う【#私たちのミッション】シリーズ。今回は、株式会社Synergy Careerの岡本 恵典さん(代表取締役社長)、森 菜都子さん(...
「私はもっとできる。埋もれたくない」入社半年でリーダーに昇格、若手エンジニアが"主体性"にこだわる理由
「早くステップアップしたい」「まだ若手だけど、リーダーを目指したい」そう考えて、日々成果を出すべく奮闘している若手ビジネスパーソンも多いでしょう。 早期の段階からリーダーを任されている人に...
大手証券会社からスタートアップに転職!アドバイザーナビ若手社員の「期待」が「不安」を上回った瞬間
どんな人にとっても、キャリアチェンジには「不安な気持ち」がつきもの。未経験分野に転身する時であれば、なおさらです。 しかし、新しい場所で伸び伸び働くためには、「不安」よりも「期待」や「希望...
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう