HOMEビジネス 若手のうちに意識しよう!育成担当者の未成熟な仕事観・組織観が企業の課題|リ・カレント調べ

若手のうちに意識しよう!育成担当者の未成熟な仕事観・組織観が企業の課題|リ・カレント調べ

高橋共在

2022/04/05(最終更新日:2022/04/05)


このエントリーをはてなブックマークに追加

イメージ画像/iStock

新卒で入社して1~2年経った若手社員のなかには「後輩や部下ができた場合に備えて、どのようなマインドを持っておくべきかを知りたい」「先輩や上司は人材育成について、明確な考えを持っているのだろうか」といった点が気になる人もいるのではないでしょうか。

リ・カレント株式会社は、東京都で企業内の育成に関わる20代〜60代約1000人を対象に「育成責任者・育成担当者対象 人材育成に関する意識調査」を実施。3月29日(火)、その結果を公表しました。

この調査によって、企業内で人材育成に携わる中堅〜管理職社員は「何のために働くのか」「なぜ組織に所属するのか」といった仕事観・組織観を充分に養わないまま育成業務にあたっているケースが多い事実が浮き彫りとなりました。

育成目的を「実務スキル向上」とする回答が半数以上

調査結果によれば、人材育成の目的を「業務に関する知識・技術・技能を伝えること」と捉える回答が半数(54.6%)を占めました。一方、「会社・組織のために必要な人を育てる」としたポスト人材育成を見据えた回答はわずか15.7%に留まっています。

通常業務に必要な知識やスキルを伸ばすための教育のみに目が向き、「組織がどのような人材を求めているのか」「どういった人材を育てていきたいのか」といった視点には及んでいない現状が窺えます。

育成担当者と若手社員の意識がほぼ変わらない結果に

「何のために働くか」を問う設問では「報酬を得るため」との回答が58.9%、次いで「自分が成長するため」との回答が46.1%。「所属組織をどのような場所と捉えているか」との問いについては「業務の対価として報酬をもらう場所である」が35%もの回答率を占めています。

特筆すべきは、今回の調査が「育成責任者(課長など管理職)」や「育成担当者(OJTリーダーや先輩)」「メンター」の立場を持つ社員を対象として行われたことです。しかし、全体的な回答の傾向は、リ・カレントが2021年4月に若手社員を対象として実施した「若手社員の働くに関する意識調査」の調査結果とほぼ変わらない結果となりました。

若手社員と人材育成に携わる社員の意識が似通っていることから、年齢や役職に応じて仕事観や組織観を伸ばすための取り組みが、多くの企業において充分に行われていない実態が見え隠れしています。

いつ自分が人材育成を任されてもよいように「なぜ働くのか」「組織が持っている課題は何か、解決のためにはどのような人材が必要なのか」といった観点を自発的に意識するマインド設定が若手社員には必要かもしれませんね。

【調査概要】
調査対象:東京都で企業内の育成に関わる20代~60代
調査期間:2021年10月
調査方法:選択回答及び自由回答式インターネット調査
回答者数:1022人

※詳細についてはプレスリリースをご確認ください。

【関連記事】


hatenaはてブ


この記事の関連キーワード