HOMEビジネス 国家資格「管理栄養士」の資格取得方法|難易度・受験の要件などを解説

国家資格「管理栄養士」の資格取得方法|難易度・受験の要件などを解説

U-NOTE編集部

2022/04/07(最終更新日:2022/08/25)


このエントリーをはてなブックマークに追加

管理栄養士に憧れを抱いている人や、栄養士からのキャリアパスを知りたい方も多いのではないでしょうか。

本記事では、管理栄養士の資格取得方法や管理栄養士の国家資格の難易度などをご紹介します。管理栄養士の資格を取りたい人は、ぜひ参考にしてください。

 

管理栄養士の資格とは?

「管理栄養士」の資格について紹介する前に、「管理栄養士」と「栄養士」の違いについて確認しておきましょう。

都道府県知事の免許を受けた資格である「栄養士」に対して、「管理栄養士」は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格です。始めから「管理栄養士」になることは不可能で、必ず栄養士を経由して管理栄養士になる必要があることに注意しましょう。

栄養士が管理栄養士になるためには「管理栄養士国家試験」を受験しなければいけません。

以下では、管理栄養士試験のスケジュールや難易度などをご紹介します。栄養士になる方法についてまずは知りたい方は「栄養士とは?資格を取得する方法・管理栄養士との違い・給料の目安・キャリアについて解説」を参考にしてください。

 

管理栄養士試験の実施期間・スケジュール

管理栄養士試験は、頻繁に行われているわけではなく、年に1度だけ行われています。多くの場合3月に行われるため、この時期に合わせて学習のスケジュールを立てるとよいでしょう。

例えば、令和4年では2月27日の日曜日に開催されており、受験願書の受付は令和3年11月15日から令和3年の12月3日までの期間に送る必要があります。受験の3〜4ヵ月程度前には願書の提出が終了してしまうため、受験願書を送るのを忘れないようにしましょう。

試験の後は約1ヵ月程度で結果が出ます。令和4年の場合、試験を受けてから約1ヵ月後の3月25日に発表されます。

「何月ぐらいから勉強すればいいかわからない」という人もいるのではないでしょうか。

管理栄養士試験の対策は早ければ早いほうがいいとされていますが、一般的に試験を受ける前の年の6月程度から対策をすることをおすすめします。試験対策は一朝一夕でできるものではなく、5〜8ヶ月程度かけてじっくり対策することが必要です。

暗記が苦手な人や過去問をじっくりやりたい人は6月より早めに試験対策を始めてみてはいかがでしょうか。

 

管理栄養士試験を受験するための要件

管理栄養士試験を受験するためには、受検要件を満たしておく必要があります。

修業年限4年の管理栄養士養成施設を卒業した人は、実務経験に関係なく管理栄養士試験を受けることが可能です。

一方、栄養士養成施設を卒業した人は、実務経験によって管理栄養士試験を受験できるかが変わってきます。

修業年限が2年の短期大学または専門学校の場合、3年以上の実務経験が必要です。

修業年限が3年の専門学校の場合は2年以上、修業年限が4年の大学または専門学校の場合は1年以上の実務経験が必要になります。

また、実務経験は「厚生労働省令で定める施設」という条件がついていることに注意しましょう。

日本栄養士会によると、実務経験として認められる施設は以下のとおりです。

実務経験として認められる施設
・寄宿舎、学校、病院等の施設であって、特定多数人に対して継続的に食事を供給するもの
・食品の製造、加工、調理又は販売を業とする営業の施設
・学校、専修学校、各種学校、幼保連携型認定こども園など
・栄養に関する研究施設及び保健所その他の栄養に関する事務を所掌する行政機関
・ほか、栄養に関する知識の普及向上その他の栄養の指導の業務が行われる施設

引用:日本栄養士会

自分の就職先や職場が実務経験として認められている施設なのか、確認してみましょう。

管理栄養士試験の難易度は?独学で取得は可能?

管理栄養士の合格率は約60%と高く、努力次第で取得可能な難易度だといえるでしょう。

新卒の受験生の場合、合格率は90%と10人に1人が合格しています。しかし、4年制の管理栄養士養成施設を卒業し一度試験に落ちた既卒者・栄養士として経験を積んだ既卒者の合格率は20%前後と非常に低いです。

このことから独学での勉強は不可能ではありませんが、難しいことがわかります。時間に余裕がある人は、4年制の管理栄養士養成施設で管理栄養士になるための勉強を行うのも一案です。

管理栄養士試験に合格するためには、10個ある試験科目から出題される200問のうち60%以上の正答が必要です。

試験科目は以下の10科目です。

管理栄養士試験の試験科目

  • 社会・環境と健康
  • 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
  • 食べ物と健康
  • 基礎栄養学
  • 応用栄養学
  • 栄養教育論
  • 臨床栄養学
  • 公衆栄養学
  • 給食経営管理論

参考:厚生労働省

管理栄養士資格の取得に必要な費用

「管理栄養士試験を受けるためにどのくらいお金がかかるのだろう」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

管理栄養士試験の受験料は「6,800円」です。

参考:厚生労働省

受験料以外にかかる費用は過去問題集や模試などがあります。

過去問集は5,000円前後で購入できるので、最終的に管理栄養士資格の取得にかかる費用は1万円程度だと考えられます。

管理栄養士試験の模試も開催されているので、お金や時間に余裕がある人は受けてみてはいかがでしょうか。管理栄養士試験の模試は一回5,000円程度で受けられます。いろいろな機関で模試が行われているので、信頼できる機関で模試を受けてみてはいかがでしょうか。

参考:かんもし

参考:イシヤク模試

管理栄養士になるためには国家資格が必要

本記事のまとめ
  • 管理栄養士の資格は栄養士の資格がある人しか取れない
  • 管理栄養士の試験を受けるためには要件を満たす必要がある
  • 管理栄養士試験の合格率は新卒では90%・既卒では20%程度

本記事では、管理栄養士になるための方法や、国家試験の難易度・内容などの基礎知識をご紹介しました。

初めて国家試験を受ける人は、いつから勉強すればいいか、合格できるだろうかと不安になることも多いでしょう。まずは、受験日から逆算して学習のスケジュールや手続きの期限を把握することから始めましょう。

学習を進める際には、自分の苦手科目を知るためにも模試を受けてみるのもおすすめです。本記事を参考に、学習計画を検討してみてはいかがでしょうか。
 

【関連記事】


hatenaはてブ


この記事の関連キーワード