思い入れのある仕事であればあるほど、職場でさまざまな感情に包まれることがあるでしょう。しかし、ポジティブな感情とネガティブな感情、それぞれ職場の人に共有してもいいものか…悩んでいる若手ビジネスパーソンもいるのでは。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、2021年12月に20歳~49歳の会社員826人に対し「仕事と感情に関する意識調査」を実施。その結果を2月25日(金)に公開しました。
仕事において「感情」が注目される理由とは
仕事において人の「感情」が注目される理由について同調査では「技術の進展」「VUCAの影響」「人材マネジメントのホットワードとの関連」「テレワークの進展」の4つが挙げられる、としています。
テレワークを導入する企業が増えたことで、職場の人と会話するにしても意識的にオンラインでつながらなくてはいけなくなりました。テレワークにはテレワークのメリットもありますが、ふとした雑談で笑い合い、会話する機会が失われてしまったと感じている人も多いのではないでしょうか。
成果だけを収めるテレワークが続くことで孤独感を感じたり、自分の成果がどのような評価を受けているか、不安に思う人もいるかもしれません。
印象に残っている感情はネガティブなものが6割
直近1カ月で最も印象に残っている感情を聞いた質問に対しては「心配・不安」といった「ネガティブな感情」を回答した人が6割という結果でした。
たとえば大きな仕事を任されたときに感じる感情についても、楽しさや自信につながるケースがある一方で、不安や心配を感じるケースもあるなど個々人によって、湧き出る感情に差があることがわかります。
また同調査では、「仕事や職場に感情を持ち込むべきではない」と考え得る人が約7割を占めていましたが、感情表出に対する考え方はさまざまでした。持ち込みに否定している人はその理由について「成果を妨げる」「判断がぶれる」などを挙げており、逆に賛成派は「やる気や成果につながる」「理解し合うのに役立つ」「ストレスを防ぐ」「条件付きでOK」などと回答。正反対の意見が目立ちました。
ネガティブ感情でも「感情を職場で伝えてよかった」8割以上
では、どのような感情であれば表に出してよいと思っている人が多いのでしょうか。
この調査では、「この1カ月で最も印象に残っている感情」について「その場で自分の感情を出した」人の割合は、ポジティブな感情で33.6%、ネガティブな感情で11.3%。その場での表出はポジティブ感情の方が多い結果となりましたが、その場では感情を表現しなくても「あとで社内の人に話した」人のうち、「話してよかったと思う」人は、ポジティブな感情では100%、ネガティブな感情でも83.5%と、「話してよかった」との回答が多い結果となりました。
「仕事に感情を持ち込むべきではない」という考え方は、安定した仕事の成果を上げるうえでは重要だと考える人も多いでしょう。しかし一方で職場にいる全員が淡々と仕事を進めるだけでは、モチベーション高く毎日仕事に取り組むことは難しいかもしれません。
同社はこの調査結果を踏まえ「職場で感情を伝えていくことは、賛否もあり場合による面もあろうが、うまく伝えれば良い結果につながり得るといえるだろう」とコメント。日頃のコミュニケーションの参考にしてみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
調査目的:仕事をしているときにどのような感情を抱いているか、感情の表出やコントロールについての現状や意識はどのようなものか、職場での感情への配慮が仕事のやる気や成果にどう関係するかなどを明らかにすること
調査対象:20歳~49歳の会社勤務正社員※一般社員のみ(管理職除く)
実施時期:2021年12月10日(金)~2021年12月12日(日)
有効回答数:826人
同調査について詳しくは、プレスリリースでご確認ください。
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