日々仕事に奮闘するなかで、「成長したい」「やりたい仕事でスキルを磨きたい」と、矢印が自分に向いてしまってはいませんか?
もちろん、成長したい気持ちや「自分がどうありたいか」は大切ですが、その矢印を組織や担当しているプロジェクトなどに向けてみると、ぐっとあなた自身の成長角度も上がるかもしれません。
株式会社Gaudiyでデザイナーを務める椎橋寅次郎さん(23)は、もともとはエンジニアとして同社にインターン入社しましたが、ひょんなことからデザイナーの仕事を担当することに。今ではUI/UXのデザイナーとして、社内でも頼られる貴重な戦力となっています。
「この先もデザイナーとしてキャリアを積み重ねていきたい」と話す椎橋さんに、デザイナーへ転換した経緯や、自身の成長のために大切にしていることなどを詳しく聞きました。
「ファンと共に、時代を進める。」
株式会社Gaudiyは、「ファンと共に、時代を進める。」をミッションに掲げ、エンタメ産業の課題を解決するためにファンエコノミーの構築を推進するブロックチェーンスタートアップ。
大手IPホルダーと協業し、漫画、アニメ、ゲーム、スポーツ、音楽などの総合エンタメ領域で、IPコンテンツとファンを直接つなぐコミュニティサービス等を展開。
ブロックチェーン技術などの先端テクノロジーを強みに、日本が誇るIPコンテンツから世界規模のビジネス展開を目指しています。
共通の趣味で代表と出会い、インターンを開始
椎橋さんは、2018年8月に同社へエンジニアとしてインターン入社。開始から4~5カ月後に、突然「デザインやってみない?」と代表から声をかけられたことがきっかけで、未経験ながらデザイナーに挑戦し、その仕事に魅了されていきました。
その後、2020年2月に大学をやめて、デザイナーとして正式に入社。現在はファンコミュニティアプリなどのUI/UXデザイン業務を中心としながら、プレスリリースや名刺などのグラフィックデザインも担当しています。
-----もともとエンジニア志望だったそうですが、なぜプログラミングを学び始めようと思ったのですか?
椎橋さん:自社プロダクトを通じて価値を提供しているスタートアップに興味を持ち始めたことがきっかけで、プログラミングを学び始めました。
当時(2017年ごろ)は、それまでなんとなく"怪しいもの"という固定観念が拭いきれなかったブロックチェーンが注目され始めた時期でした。
そのため、仮想通貨やブロックチェーンに関するコミュニティ、勉強会、イベントなどが次々と生まれていたこともあり、興味本位でその分野を勉強するようになったんです。
そうしているうちに「プログラミング」のスキルを身につけながら「ブロックチェーン」領域の事業に関われないか…と、インターン先を探していた時に出会ったのがGaudiyの代表・石川でした。
-----どのようにして出会ったのですか?
椎橋さん:共通の趣味であるラジオを通じて出会いました。ブロックチェーンという小さいコミュニティの中で偶然にも同じ趣味をもつ人と出会うことができたので、今考えると不思議な縁だなと思います。
それをきっかけに、Gaudiyがどんな事業をしているのか、私がなにを勉強しているか、ついでにラジオの話もしよう!という流れでご飯に行くことになったのですが、そこで私がブロックチェーンの領域でインターン先を探していることを伝えたところ「Gaudiyでやってみない?」と声をかけていただきました。
こちらも「お願いします!」と即答し、翌週にはインターンを始めていましたね。
----エンタメにも、もともと興味があったのでしょうか?
椎橋さん:エンタメはもちろん好きですが、実は私がジョインした当時、まだGaudiyに「エンタメ」の要素はありませんでした。
「エンタメ×ブロックチェーン」のサービス展開が決まるまでを振り返ると、ターゲットが変わったり、ピボットしたり、手段を変えてみたり、ここ数年で色々な変化がありましたが、根底にあるミッションや世界観は変わっていないですね。
この、根底の部分に共感したからこそ、ジョインを決めました。
突然「デザインをしてみない?」と打診
エンジニアとしてインターンを始めた椎橋さんですが、入社4~5カ月目に突然、代表から「ファンコミュニティアプリのデザインをしてみない?」「3カ月後にリリース予定だから、よろしく!」と打診を受けたのだそう。
-----なぜデザイナー未経験の椎橋さんに声をかけたのでしょうか?
椎橋さん:単純に人がいなかったということもあると思いますが、私自身、エンジニアに適性がないかもしれない…と感じていた時期だったので、石川もそれを見抜いていたのかもしれません。
また、エンジニアの仕事だけではなく、時には展示会で配布する際のチラシをつくる仕事も行っていたことがあったので、「椎橋にやらせてみよう」と思ってもらえたのかもしれないですね。
-----実際にデザインの仕事を始めてみて、いかがでしたか?
椎橋さん:本当に未経験からのスタートだったので、書籍や参考になりそうなサイトで独学しながら、とにかくリリースに間に合うように必死でした。
ただ、これが意外と楽しかったんです。気づくとデザインが「やりたい仕事」になっていて、「このスキルを武器としてもっと磨いていきたい」と思うようになっていました。
-----新しい可能性に出会えたんですね。どうしても自力では乗り越えられない時は、どうしていますか?
椎橋さん:壁にぶつかった時は、人に話すことで解消できることが多いと考えています。
そのため、デザイナーとして活躍している社外の人にSNSで声をかけたり、同世代と話したり、積極的なコミュニティ参加を心がけています。こうした横のつながりは、新しい視点がもらえるので本当に貴重です。
組織やプロダクトを成長させるには?を常に考える
こうして、椎橋さんはデザイナーとしてのキャリアをスタートさせたわけですが、デザインの仕事に魅了されたのは、本当に偶然の出来事だけがきっかけだったのでしょうか?
-----「デザインをしてみない?」と声をかけられたとき、躊躇せずにその仕事にトライできたのはなぜだったのでしょうか?
椎橋さん:代表・石川が常に「成長したいという視点は、自分ではなく組織やプロダクトに向けよう」と言っているからです。
自分視点ではなく、組織やプロダクトを成長させるためには何をしなければならないか。
これを常に意識していると、役割の変化にも柔軟に対応できますし、何か失敗した時なども他責にせずに済みます。そして、その方が結果的に自分自身も早く成長することができるんですよね。
そのため、私の場合は「組織のためにデザイナーが必要なのであれば、自分がその役割に挑戦してみよう」と、割と自然に受け入れることができました。
-----なるほど。特にスタートアップだと、役割や担当する仕事も多岐にわたることが多いですよね。
椎橋さん:そうなんです。
Gaudiyで働き始めてから1年ほど経った時に、もう少しメジャーで大きめな会社で副業をしていたことがあります。その性質上、当時は「自分のやりたいこと」だけに集中できていました。
その点、Gaudiyの社員数は、私がジョインした時は4人でした。そのため「やりたいこと」だけをやっていては回らず、「やらなければならないこと」も本当に多かったです。ただ、だからこそ「本当にやりたいこと」に出会えたと思っています。
デザインのスキルを武器として育てたい
-----最後に、キャリアにおける今後の展望についてお聞かせください。
椎橋さん:デザインのスキルを武器として育て、「プロダクトをつくれる人」になりたいです。
今後はWeb3やARなどの最先端技術に携わっていきたいですし、自分の身近な人たちの生活スタイルにも影響を与えられる新しいプロダクトがつくれたらいいなと思っています!
組織やプロダクト目線で「自分のすべきこと」を考え、躊躇することなく挑戦したことで、「本当にやりたい仕事」に出会えた椎橋さん。
まだ経験が豊富とは言えない若手だからこそ、自分視点から抜け出し、組織全体を見渡すことができる人材は貴重と言えるのではないでしょうか。
「やりたいことがみつからない」「どんなスキルを身につければよいかわからない」とモヤモヤしている人も、一度矢印を組織に向けてみると新しい発見があるかもしれませんね。
出典元:株式会社Gaudiy
【関連記事】
ペルソナは自分。『就活の教科書』で働く学生インターンが、自発的に"自分らしく"成長できる理由【#私たちのミッション】
若手を含めたメンバー複数人が、自社ミッションについて熱く語り合う【#私たちのミッション】シリーズ。今回は、株式会社Synergy Careerの岡本 恵典さん(代表取締役社長)、森 菜都子さん(...
「諦めない理由」がある人は強い。アーシャルデザイン若手社員に聞く、挫折せず高度な目標を達成する方法
「新しいことを始めても、続かない」「"こうなりたい"という気持ちがあるのに、挫折してしまう」など、チャレンジ精神はあるものの継続ができなかったり目標に辿り着けなかったりと、苦い経験をしたことがあ...
「熱中している感覚を捨てないで」Minto内定者インターンに学ぶ、夢を諦める前にやっておくべきこと
「本当はあの業界で仕事がしてみたいけれど…」「憧れの職業に就いてみたいけれど…」本当にやりたいことがわかっていても、自分の未熟さや固定概念などを理由に、なんとなく諦めて別の道へ進もうとしてしまう...
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう