行動を効率的に成果につなげるために重要となる“目標設定”。しかし、「目標の構成要素となる自分のミッションやビジョンが見つからない」と悩んでいる人もいるのでは?
jinjer株式会社の柴田優哉さん(24)は、自身のコンプレックスを武器=ビジョンに変えて、力強く成長しています。
ビジョンをどのように見つけたのでしょうか。また、その実現に向けてどういった行動をしているのでしょうか。話を聞きました。
バックオフィスの効率化を支援「jinjer」
jinjer株式会社は、「aaS(as a Service)」のビジネスモデルを軸に、バックオフィス業務の効率化を支援するクラウドサービス「ジンジャー」を展開。
人事労務・勤怠管理・給与計算・ワークフロー・経費精算・電子契約・Web会議など、バックオフィスに関わるすべてのデータを「ジンジャー」に集約し、1つのデータベースで管理することで、各サービスにおける情報登録や変更の手間を削減します。
コンプレックスが就活の軸になった
柴田さんは、大学時代に3つの企業でインターンとして訪問営業とインサイドセールスを経験。
大学卒業後は、新卒入社した企業でバックオフィス向けクラウドサービス「ジンジャー」のインサイドセールス・フィールドセールスを担当した後、「jinjer」の事業譲渡に伴って同社に入社し、現在はフィールドセールスを担当しています。
-----インターン時からセールスをされていたようですが、セールス(営業)志望だったのですか?
柴田さん:はい。学生時代に知り合った学生起業家から訪問販売のインターンを紹介していただいたのをきっかけに営業の道に入りました。
当初はあまり結果を出せず不安になったこともありましたが、働く中で、人の意思決定に携われる瞬間に立ち会える営業の魅力を実感し、魅力的な仕事だと思うようになりました。
また、特定の分野を極めながらも幅広いジャンルに知見を持っている“T型人材”になりたいと思っていたため、就活では「学生時代にずっとやっていた営業を極めて自分の武器にして、どこででも生きていける人材になたい」と考え、営業を志望しました。
-----キャリアを考えるにあたって「これだけは譲れない」とこだわった点は?
柴田さん:"一年目から挑戦機会が多い環境であるか”という点が譲れない軸でした。
その理由の根底にあったのは、“学歴コンプレックスを克服したい"という強い想いです。
大学時代、インターンで一緒に働いている社員の方々やインターン生に高学歴な方が多かったことや、学歴の高い方が社会で活躍しているのを目の当たりにしてコンプレックスを感じていました。
しかし、次第に「このコンプレックスを克服したい」「コンプレックスを原動力に変えて勝ちたい」という想いが強くなり、そのための手段として、他の人が経験していないことやスキルを最速で身につけたいと考えるようになりました。
先輩に頼ることで"壁"を打破
柴田さんは新卒入社した会社で事業部最速昇格を果たし、フィールドセールス配属3カ月目で目標の600%を達成。また、jinjerにジョインした翌月には、フィールドセールスとして月間事業部MVPを獲得しました。
-----成果を出すために、どのように考え・行動しましたか。
柴田さん:意識していたのは、「頼ること」と「こだわること」の2つです。
まず、それぞれの“壁”に的確なアドバイスをしてくれる先輩を把握して頼るようにしていました。
一口に"壁”といっても、営業についての壁、提供しているサービスの機能や知識に関する壁など、さまざまです。
そのため、フィールドセールスに配属された最初のミーティングでそれぞれの先輩の得意分野を聞いて把握し、的確に頼ることを意識していました。
-----2つ目の「こだわること」とは?
柴田さん:最もこだわったのはアポイントの質です。
営業活動では"量"をこなすことが重視されがちですが、あるインターン先の企業で受注率の高いリストを作って質の高い営業活動をしていた経験から、アポイントの“質”にこだわるようになりました。
限られた時間の中でいかにして、効率的に生産性の高いアポをとるかを考え、ターゲティングを行ったり、より効果を期待できる時間帯を狙って電話をかけたりするようにしていました。
ビジョンが明確だったから困難を乗り越えられた
-----仕事で困難を感じたりくじけそうになったことはありますか?
柴田さん:フィールドセールスを担当するようになった初月です。
フィールドセールスもBtoB向けの営業も未経験だったため、「商談ってどういうものだろう?」「どういう提案をすればいいんだろうか?」と右も左もわからない状態で、体力的にも精神的にもきつかったです。
-----それをどう乗り越えましたか?
柴田さん:くじけずに続けることができたのは、自分のビジョンを明確に持っていたからだと思います。
僕のビジョンは"学歴コンプレックスを抱える方のロールモデルになること"です。この明確なビジョンがあったため、くじけそうになった時にも「この辛い経験を乗り越えた先に、輝かしい景色が待っているのではないか」とポジティブに考えることができました。
-----そのビジョンはどうやって見つけたのですか?
柴田さん:先ほど学歴コンプレックスに悩まされていたというお話をしましたが、僕はコンプレックスもアイデンティティの一つだと考えています。
そのため、「このコンプレックスを武器に変えて、同じようなコンプレックスを感じている人に対して自分がどのような発信をできるのか」という点をまず考えました。
また、ビジョンを見つけるカギとしては、いろいろな人の知見に触れることも大切だと思います。それによって得た共感などが、自分のビジョンのヒントになることがあると思うからです。
すべての経験が点と点でつながっている
-----これまでを振り返って「これをやって良かった」「あの経験が、いま仕事をする上で役立っている」ということは?
柴田さん:これまでの経験のすべてが点と点でつながっています。
例えば、学生時代に学生イベント団体の立ち上げに携わったことで、人とのつながりがどんどん増え、ビジネスへの意欲が高い方に巡り合うことができました。
また、さまざまな経験の中でも、今の仕事に活きていると思うのはインターン経験です。
あるインターン先で、さまざまな業界で活躍されていた方々と一緒に働いたことで、インサイドセールスとしての仕事の仕方をはじめ、ビジネスにおける新しい視点やスタンスを学ぶことができました。
-----インターンの経験が活きているんですね。
柴田さん:長期インターンはおすすめですね。
インターン先を選ぶにあたっては、企業選びも重要だと思います。
まだ小規模かつ少人数の企業でインターンをすると、企業の成長過程に携われますし、担当している職種を超えてさまざまな経験ができると思います。
ビジョンが明確なほど仕事に本気になれる
-----「成長したい」「前向きに仕事を楽しみたい」と考えている同世代に向けて、メッセージをお願いします。
柴田さん:成長したい理由が明確であればあるほど、仕事に対して本気になれると思います。
僕は、仕事=自己実現のための手段だと捉えており、理想としているビジョンがあるからこそ仕事をがんばることができると考えています。
「なぜ自分がこの仕事をしているのか」という問いに即座に答えられるレベルまでビジョンや理想を明確にしておくことが、仕事をがんばる力になるのではないでしょうか。
皆様と一緒にビジョンを原動力に変えて成長していくことができれば嬉しいです。
ビジョンの実現に向けて前向きに行動し続けている柴田さんの力強い姿に勇気をもらいました。
コンプレックスを武器・ビジョンに変えた柴田さんのように、「ビジョンがない」という人も、何が自分の心を揺さぶっているのか分析し、さまざまな人と出会ってその知見を知ることで、ビジョンのヒントを見つけ出すことができるかもしれませんね。
成長するための原動力をぜひ見つけてみてはいかがでしょうか。
出典元:jinjer株式会社
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