HOMECareer Runners お金がなくなるまで、たった一人で開発に没頭。ヌーラボの若手エンジニアが「やっぱりチームがいい」と語る理由

お金がなくなるまで、たった一人で開発に没頭。ヌーラボの若手エンジニアが「やっぱりチームがいい」と語る理由

白井恵里子

2022/01/11(最終更新日:2022/01/11)


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池 拓海さん/提供:株式会社ヌーラボ

「組織で働くって難しい」「一人で仕事をする方が楽」こんな風に、組織やチームの中にいることを窮屈に感じている若手ビジネスパーソンも実は多いのでは。

価値観や感じ方は人それぞれ。しかし、「自分にとってどのような環境がベストなのか」いまいち分からない時は、どうしたらよいのでしょうか。

若手エンジニア・池 拓海さん(25)は、新卒入社した会社を約1年で退職し、たった一人で自分がしたい開発に没頭。その後、株式会社ヌーラボに入社しました。

「半年間、好きなだけ開発に没頭しましたが、マネタイズまでは出来なくて、お金が尽きて再就職の道を選びました。しかし今は"チームで行う開発"に改めて楽しみを見出しています」

一度フリーを経験した池さんが見出した、チームで働く楽しさとは?半年間の孤独な開発経験も含めて、詳しく話を聞きました。

ビジネスチャットツール「Typetalk」などを開発・提供

株式会社ヌーラボは、​「"このチームで一緒に仕事できてよかった"を世界中に生み出していく。」をブランドメッセージとし、プロジェクト管理ツール「Backlog」・オンライン作図ツール「Cacoo」・ビジネスチャットツール「Typetalk」・組織の情報セキュリティ/ガバナンスを高めるための「Nulab Pass」を開発・提供しています。

Typetalkのサービスメッセージは「"そう言えばさぁ"を伝え合おう」。独自の「まとめ機能」「ライン返信機能」や「いいね機能」が、チームのコミュニケーションをより楽しく、円滑にします。

新卒入社した会社を退職し、開発に没頭

池さんは、2019年4月に、エンジニアとしてスタートアップに新卒入社。求人紹介サイトなどの開発に従事した後、「自分がしたい開発ができていない」と感じ、退職。その後は独自のチャットツールの開発にたった一人で没頭していましたが、2021年4月にヌーラボへ入社しました。

現在はTypetalkの新機能開発や保守・運営などを担当するエンジニアとして活躍しています。

-----なぜエンジニアとしてキャリアをスタートさせたのですか?

池さん:小さい頃からパソコンに触るのが好きで、見知らぬ人とコミュニケーションを図ることができるオンラインゲームも大好きだったので、「いつかこんなサービスが開発できたらいいな」とずっと思っていました。

そのため、高校卒業後は専門学校でエンジニアの勉強をしていました。ファーストキャリアとしてエンジニアを選んだのは自分にとっては自然なことでしたね。

-----新卒入社した会社を退職したきっかけは?

池さん:「自分がしたい開発ができていない」と感じたからです。前職では自分の得意分野が活かせていたし、即戦力として働ける環境も整っていたのですが、どうしてもコミュニケーションのツール、特にチャットが作りたかったんです。

-----それで、一人で開発に没頭することにしたんですね。

池さん:はい。不安もありましたが開発自体はずごく楽しくて、思っていたサービスも作れたので、無事に公開することもできました。

しかし、やはりマネタイズまではできなくて、お金が尽きてしまったので就職を考え始めたというのが正直なところです…。

-----ヌーラボとの出会いについて教えてください

池さん:学生時代の知り合いに紹介してもらったことがきっかけです。

ヌーラボの開催していたイベントに参加した時、運営担当者と仲良くなって、Typetalkというチャットツールも提供していると聞き、「チャットの開発に携われるなら!」と入社を決めました。

Typetalk/提供:株式会社ヌーラボ

チームの中で働く楽しさを再認識

こうして池さんは、孤独な開発期間に終止符を打ち、再びチームの中で働くことになりました。

-----入社後、最も印象に残っていることは何ですか?

池さん:チャットの通知音を数種類から選べる新機能をリリースした時ですね。

Typetalkはヌーラボのメンバーも皆使っているので、すぐに「この音いいね!」などフィードバックがもらえるんです。一人でやっていたら味わえないことなので、すごく嬉しかったです。

-----数種類の音を作るのも、池さんが行ったのですか?

池さん:いえ、音を作ることを趣味にしている他部署のエンジニアが通知音の開発を担当しました。

ヌーラボではメンバーそれぞれの趣味をオープンに、そして大切にする文化があるので、「そういえば、この分野ってあの人が得意だよね」「そういえば、これってあの人の趣味じゃなかったっけ?」といった話の流れから新しい仕事が始まるケースも珍しくありません。

-----なるほど、趣味をオープンにすることにはそんなメリットもあるんですね!その他、再びチームの中で働くことになったからこそ気付けた"チームの良さ"はありますか?

池さん:やっぱり、しんどいことも含めて分かち合えることでしょうか。

自分一人で開発をしていると、行き詰った時にも一人で解決するしかないのですが、良いチームに身を置くと「きついですね」「難しいですね」と言い合うだけで少し気持ちが楽になります。

そのうえで、成果が出たら一緒に喜び、称えてくれる。これが今の僕のモチベーションにも繋がっています。

池さんの趣味は筋トレ/提供:株式会社ヌーラボ

壁に直面した時は、目を閉じて休憩

本当に楽しそうにチームの話をしてくれる池さんですが、そんな彼でも、力不足や経験不足を感じ、壁に直面することがあるのだそう。

-----そんな時にはどのようにして気持ちを切り替えていますか?

池さん:焦った時やうまく進んでいない時ほど、少しパソコンから離れて休憩するようにしています。

目を閉じて、ゆっくり、改めて「何のためにやっている作業なのか」を考え、視野を広げることを意識するんです。

エンジニアという職種は特に、最初の詰めが甘いと後になって大きなツケとなって回ってくることが多いので、焦って「これでいいや!」と無理やり仕上げてしまうことは避けるようにしています。

-----エンジニアにとって「視野を広げる」とは、具体的にどのようなことでしょうか?

池さん:まずは、短期的ではなく長期的な改善を目指した開発を心がけること。

それに加えて、経営的な視点を持つことも大切だと考えています。ただ開発してリリースするだけではなく、リリースした後にどう運営していくのか?マネタイズは?ユーザーの方々の視点は?など、本当に幅広い思考が必要。そのためにはエンジニアとしてのスキルだけではなく、例えばマーケティングの考え方も欠かせないわけです。

一人で開発していた期間は、サービスを公開してもマネタイズがうまくいかなかったとお話しましたが、まさにこの視点やスキルが欠けていたからだと思っています。

-----フリーの期間があったからこそ、より意識することができるようになったのですね。

池さん:そうですね。一人で好きなものを好きなだけ開発している時間も楽しかったのですが、「チームだからこそできることもある」と再認識したことで、今はとても充実しています。

いつか自分の作ったサービスを世に出したい

-----最後に、今後の展望についてお聞かせください。

池さん:自分の作ったサービスを世に出したいと、ずっと思っています。

ここで言う「世に出す」とは、単に公開するだけではなくて、収益が得られる形で継続させられること。人の課題を本質的に解決できるサービスであれば、しっかりマネタイズもできて、運営を継続することができるはずなんです。

そういったサービスを世に広めることができたら嬉しいですね。

提供:株式会社ヌーラボ

一度チームを離れたからこそ、気が付けた"チームの面白さ"や"欠けていた視点"。

池さんにとって、フリーの期間は「目を閉じて休憩する」ことと同じぐらい、大切な期間だったのかもしれません。

何か壁に直面した時や、「今の環境が合っているのかわからない」とモヤモヤしてしまう時は、彼のように一度「休憩」をしてみると、目の前にパッと明るい光が差し込むかもしれませんね。

出典元:株式会社ヌーラボ
出典元:Typetalk

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