学生と社会人。言葉にすれば違いは明確ですが、「社会人になったら具体的に何か変わるんだろう」「社会人デビューを機に、自分の意識をどう変えていけばよいのだろう」と迷いが生じることはありませんか?
三上功太さん(23)は、現役東大生でありながら、株式会社ラーニングハックなど4社を経営するビジネスパーソン。SNS総フォロワー25万人のインフルエンサーでもあります。
三上さんはある瞬間、「学生と社会人の違いはこれだ!」と気づけたことで、ビジネスでも成果が出るようになっていったのだそう。
彼が気付いた、学生と社会人の明確な違いとは?それを意識することで、なぜビジネスにも良い影響が出るようになったのでしょうか。三上さんを取材しました。
著書『月に1億円稼ぐ現役・東大生社長の勉強法』
株式会社ラーニングハックは、代表である三上さんが独自に編み出した画期的な学習法「ニューロサイエンス学習法」を活用し、オンライン学習塾を運営しています。
12月、三上さん初の著書『月に1億円稼ぐ現役・東大生社長の勉強法』が株式会社KADOKAWAから出版。集中力を持続・立て直すための画期的な方法や、記憶力をアップさせる科学的な方法などを盛り込んでおり、忙しいビジネスパーソンを含め"勉強をするすべての人"に読んでほしい一冊だとしています。
SNSマーケティングを主力にビジネスを展開
三上さんは、2018年に東京大学理科Ⅱ類に現役合格し、現在は大学を休学してオンライン学習塾やSNSマーケティング支援など計4社を経営しています。
-----起業の経緯について教えてください。何かきっかけがあったのでしょうか?
三上さん:晴れて東大に合格して、大学に入学した時のちょっとした違和感が始まりでした。
それまでずっと、勉強や部活動など「何かを極めること」が好きだったので、大学に入ったらきっと自分と同じように色々なことを極めた人たちと話せるのかなと楽しみにしていました。
しかし、実際入学してみると、少し想像と違う部分があり、「それなら、学外に何か面白いことはないかな?」と外を見てみた時にビジネスの世界に出会ったんです。それから、物販をやってみたり、メディア運営をしてみたり、色々なビジネスに挑戦。そうして行きついたのがSNSマーケティングという分野でした。
-----なぜSNSマーケティングだったのですか?
三上さん:2019年9月頃にTwitterやYouTubeを開設し、自分が独自で編み出した学習法について発信するようになりました。これが『月に1億円稼ぐ現役・東大生社長の勉強法』の前身です。
YouTubeを始めた当初は、100本ほど撮影し、自分で編集し、投稿していました。かなりハードな量をこなしていたのに、これを3~4カ月続けても実は全く伸びなかったんです…。
-----今やSNS総フォロワー25万人の三上さんでも、そのような時期があったのですね。
三上さん:もちろんです(笑)。そこで、「SNSの世界を勉強しよう」「なぜ伸びないのか、原因を調べて改善しよう」と思い立ちました。
こうしてSNSマーケティングを勉強するようになって、そこで学んだことを今度は他の人に伝えようと思い、SNSマーケティング支援の会社を立ち上げたという経緯です。今年7月にSNSマーケティング攻略特化型コミュニティ「センサーズ」を立ち上げ、参加者は2カ月で400人を超えました。
「相手が求めているものを、いかに提供できるか」
物事を突き詰める性格が原動力となり、ビジネスの世界に足を踏み入れた三上さん。ある時、「学生と社会人の違いはこれだ!」と気づく瞬間があったと言います。
-----具体的に、どんな違いだと思われますか?
三上さん:与えられる側か、与える側の違いだと思っています。
学業を教えてもらう立場の学生は、基本的に与えられる側。一方で社会人は、人や社会に何か価値を提供することで、その対価としてお金をもらっています。
これに気が付けた時が、まさに自分にとってのブレイクスルーでしたね。
-----なかなか学生でここまで考えられる人はそう多くないと思います。どんな時に、この点に気が付いたのですか?
三上さん:実は、18歳でスマートフォンを売る営業の仕事をしていたことがあって、遡るとここが自分にとってのビジネスの原点なんです。
当時、身をもって「営業はモノを売る仕事だけど、"売りつける"のではない」と学んだことが大きな転機でした。
この仕事を通して「相手が求めているものを、いかに提供できるか」という視点を身につけることができました。よく「営業ノウハウ」や「営業で成果を出す方法」などを見かけますが、相手のことを本気で思っていたら、自然とそのような言動が滲み出るのではないかと個人的には考えます。
-----なるほど、それに気が付けたことで、営業の仕事もうまくいくようになったのでしょうか。
三上さん:まさに、そうですね。言葉の掛け方ひとつとっても、変わったと思います。そしてこの学びは、今でも自分のビジネスの根底にあります。
良い外れ値を掴むための一手を
自分で編み出した学習法。自分で気づいたビジネスの本質。これらをベースに力強くビジネスの道を切り拓いている姿が印象的な三上さんですが、物事がうまくいかずに落ち込むこともあるのでしょうか。
-----これまで困難だと感じたことや、落ち込んだことはありますか?
三上さん:もちろん、うまくいかなかったことは多々ありますが、落ち込んだことはないですね。
僕は全てにおいて「コントロールできるもの」と「コントロールできないもの」に分けて考えるようにしているんです。
「できなかったらどうしよう」「失敗してしまったらどうしよう」などの不安に振り回されることがないのは、この2つの仕切りが明確だから。「コントロールできるもの」だけに注力することで、迷わず新しいことを掴みに行くことができます。
-----いつ頃から、そのように前向きな考え方ができるようになったのでしょうか?
三上さん:幼少期からですね。「なぜ、君は怒っているの?」「どうしてそう思うの?」と根気強く僕に問いかけ続けてくれた父と、「何があっても味方」と寄り添ってくれた母のお陰だと思っています。
-----素敵なご両親ですね。"新しいことを掴みに行く"時、意識していることはありますか?
三上さん:「良い外れ値を掴むこと」でしょうか。
想定外の良いことが起こるだろうということに、取り組むようにしています。
例えば、YouTubeもそのひとつ。「ゆくゆくは本の出版をしてみたいな」と思っていたことも、YouTubeを始めた理由のひとつなんです。先ほどお話したように、開設当初は全く伸びませんでしたが、徐々に伸びていき、実際に本の出版に関するお声をかけていただくことができました。
このような"一手"を、これからも積み重ねていきたいですね。
-----最後に、今後の目標についてお聞かせください。
三上さん:今はひたすら、できることを大きくしていきたいです。
SNSマーケティングという武器をもっと磨いて、強くなり、多くの人々を巻き込み、社会に価値を提供していきたいと考えています。
そして、自分の会社でがんばってくれている人たちや、自分の会社に関わる人たちの人生が良くなる絵を常に見ていますので、会社もきっと大きくなっていくだろうと自負しています!
「社会に価値を提供したい」この一心で、さまざまなことにチャレンジし続けている三上さん。その行動力や実績からは想像できないほど、穏やかに謙虚にインタビューに応えてくれました。
起業を目指している人はもちろんのこと、これから社会人になる学生にとっても、彼の前向きな考え方は大きな刺激となるのではないでしょうか。
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