就職や転職、転勤など、長い社会人生活の中では、何かしらの決断を迫られるシーンが多々あります。そのような時、進む道をどのように選択していますか?
ZaPASS JAPAN株式会社 新卒社員の大門史果さん(24)は、もともとは日本で働きたいと思っていたそうですが、内定先のオランダ支社設立をきっかけにオランダに移住。現在は、同支社の事業立ち上げや日本本部の仕事をオランダからフルリモートで行っています。
オランダ移住という決断をどのように選択したのでしょうか。キャリアや仕事への向き合い方を取材しました。
コーチングサービスを展開する「ZaPASS」
ZaPASS JAPAN株式会社は、「自分らしく笑える大人と、未来が楽しみな子どものために。」というビジョンのもと、適切なコーチをマッチングするコーチマッチングプラットフォーム「ZaPASSコーチング」や、ビジネスパーソン向けコーチングスクール「ZaPASSコーチ養成講座」を展開。
すべてを諦めない大人をサポートする事業を通して、次世代社会の可能性の最大化を目指しており、2020年秋にはビジネスパーソン向け自己分析サービス「ZaPASSエゴグラム」の無償提供をスタート。
また、今年12月には、1時間のコーチングセッションをプレゼントできる「ZaPASSコーチングギフト」をリリースしました。
体験から“やってみたい”を見つける
大門さんは高校卒業後、アメリカの大学に進学。大学では、教育学・心理学を中心に学んでいたそうです。
卒業後は日本で働きたいと考え、長期休暇で一時帰国した際に複数の企業のインターンに参加。ZaPASSでインターンとして働く中で「ここで働きたい」という想いが強くなり、別の企業の内定を辞退し、ZaPASSの新卒1号かつ社員1号として入社しました。
現在はオランダ支社に所属し、事業企画・広報・カスタマーサポート・コーチ養成講座とコーチマッチングサービスの運営など、幅広い業務を担当しています。
-----もともとは日本で働きたいと考えていたのですか?
大門さん:はい。日本語の読み書きが好きで、ライターとして働いた経験もあったので、自分の強みである日本語のスキルを最大限活かせる環境で働きたいと考えていました。
-----たくさんの企業のインターンに参加したそうですが、なぜですか?
大門さん:いろいろなインターンを経験することで、直感的に「これだ」と思える企業に出会えると思ったからです。
私はもともとやりたいことがなく、大学進学にあたっても、志望大学・学部をなかなか決めることができませんでした。
そこで、“将来の夢を見つけようキャンペーン”と称して、ボランティアやオープンキャンパスなど、少しでも興味を持ったことを実際に体験してみることにしました。すると、海外の大学の説明会で「これだ!」と感じ、アメリカの大学に進学するという選択肢を見つけることができたのです。
このように、何かを選択するシーンで明確にやりたいことがない場合は、まずは興味があることにトライしてみて、体験した中からやってみたいことを見つけるようにしています。
-----就職先としてZaPASSを選んだ決め手は?
大門さん:ZaPASSとはコーチ養成講座を受講したことがきっかけで出会ったのですが、「社会人になるまでの間、インターンとして働きませんか」とオファーをいただき、オンラインインターンとしてジョインすることになりました。
ただ当時は、ZaPASSの事業に魅力を感じてはいましたが、既に内定をいただいていた別の企業に入社する予定でしたし、ZaPASSも新卒採用を行っていなかったため、就職先としては考えていませんでした。
しかし、インターンとして働く中で、メンバーが自然体で仕事を楽しんでいる姿に魅力を感じ、また、代表が会社を創業した背景やビジョンにとても共感しました。
“未来が楽しみな子どもであふれた社会にしたい”という想いのもと創業し、将来的に教育事業への展開も視野に入れているZaPASSでなら、私が興味を持っている“コーチング”と学んできた“教育”をリンクできるのではないかと思い、「ぜひ、ZaPASSで働きたいです」と伝えました。
自分の強みを活かせる道を選択
オランダ移住を決めたのは、ZaPASSから内定をもらった翌月だったそう。フリーランスや副業として同社に携わっているオランダ在住のメンバーから「オランダに来ませんか」と誘われ、「ぜひ行きたいです」と快諾したといいます。
-----新卒でいきなりオランダ勤務とは、驚きですね。決断した理由を聞かせてください。
大門さん:私にとってオランダ赴任はそんなに大きな決断ではなく、単純にありがたいお話だと思い快諾しました。
教育や企業にコーチングの文化が根付いているオランダに行くことで、教育とコーチングについての学びを深めることができるのではないかと考えたからです。
また、オランダ赴任は“住む場所を変えるハードルが低い”という自分の強みを活かせる選択でもありました。
私は住む場所にあまりこだわりがないのですが、そうではない方も多く、今回のようにオランダ移住を大きな決断・ユニークな話題と捉えて興味を持っていただけることもあります。
心のゆとりが気配りやアイデアにつながる
-----同期など、同じ立場の人がいない中で仕事をするのは大変ではないですか?
大門さん:大変さはあまり感じていません。
オランダ勤務ですが、社内には、オンラインで密にコミュニケーションを取りあっている22卒の内定者インターン生や、毎週1on1で話を聞いてくれるメンターがいます。
また、定例ミーティング前の雑談でメンバーの近状を知れますし、オランダのメンバーとも毎日仕事終わりに面談を行っているので、困っていることがあれば気軽に相談できます。
皆がカジュアルに接してくれるので、同期がいない不安や寂しさはなく、恵まれた環境に感謝する気持ちのほうが大きいです。
-----仕事をするにあたって心がけていることは?
大門さん:「誠実であること」「感覚を大切にすること」「心にゆとりを持つこと」の3つです。
感覚を大切にするという点においては、感覚的な所感や違和感を発信することを意識しています。まだ結論が固まっていないことでも、自分の中だけに留めず発信することでフィードバックをもらうことができ、ブラッシュアップされていきます。
心にゆとりを持つよう心がけているのは、心にスペースがあることで一歩先の心配りができますし、アイデアも生まれやすいからです。自分はどのような時にゆとりを感じるのかを認識し、その状態を再現することで、心にゆとりを持った状態でいるようにしています。
“できる”を増やし、積極的に挑戦
-----これまでを振り返って「これはやって良かった」という経験や学び、心がけなどを教えてください。
大門さん:2つあります。
一つ目は、“できる”を増やすことに専念したことです。
私はもともと、やりたいことや将来の夢がなく、それがコンプレックスでした。しかし、ある時、自分はその時その時に“できること”をベースに行動することで、やってみたいことが広がっていくタイプだと気づきました。
そこで、まずは“できること”を増やそうと考え、任された仕事に全力で取り組み続けた結果、任せてもらえることの範囲が広がり、やってみたいことの視座が高まっていきました。
-----二つ目は?
大門さん:やってみたいと思ったことに積極的に手をあげることです。
そうすることで、面白そうなことをキャッチするアンテナの感度が上がりますし、経験することで身についた力を次の“やってみたいこと”に活かすこともできます。
また、面白そうだと興味を持ったことがあれば、それを人に話すことも意識しています。
自分の興味をオープンにしておくと、何か機会があった際に声をかけていただける可能性があるからです。例えば、私は現在オランダで暮らしていますが、それも普段から「いつかヨーロッパに住みたい」と発信し続けていたからこそ、声をかけていただけたのだと思います。
自分が“楽しさ”を感じる工夫を取り入れる
-----最後に、「前向きに仕事を楽しみたい」と考えている同世代に向けてメッセージをいただけますか?
大門さん:私は仕事をするにあたって、その業務を通して“誰と何を分かち合いたいか”という問いを起点に取り組むことを大切にしています。
そうすると、例えば、メールを送る時に業務連絡だけでなく、プラスアルファの想いを込めたメッセージを意識して添えるようになり、相手に喜んでいただけますし、なにより私自身も楽しいです。
そのような工夫を仕事に取り入れることが、仕事を前向きに楽しむことにつながっていくのではないでしょうか。
自分の強みを活かせる道を選択し、前向きに仕事に向き合っている大門さん。小さな“やってみたいこと”を行動に移すことで、次の“やってみたい”を見つけ、ステップアップしている大門さんの今後の活躍が楽しみです。
自分ならではの“強み”は、キャリアを切り拓いていく上で大きな武器や判断軸になりそうです。
あなたは、どんな強みや特性を持っていますか?キャリアや進む道を選択する前に、まずは自分を見つめなおして強みを把握しておくと良いかもしれませんね。
出典元:ZaPASS
出典元:ZaPASSコーチング
出典元:ZaPASSエゴグラム
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