就活時にはしっかり自己分析を行っていたつもりでも、いざ入社してみると「本当に自分が大切にしたい軸は、別にあるのではないか」「ありたい姿と少し異なる気がする…」などとモヤモヤを感じてしまうことはありませんか?
株式会社ダイアログの下村裕太さん(25)は2020年7月、新卒入社した会社から同社へ転職。「困っている人の役に立ちたい」という気持ちでファーストキャリアを選びましたが、転職後はさらにその気持ちを深堀でき、より一層前向きに日々の仕事に臨めていると言います。
彼が転職しようと考えた理由とは?転職後、具体的にどのようなことに気が付くことができたのでしょうか。下村さんを取材しました。
在庫・倉庫管理システム「W3 mimosa」
株式会社ダイアログは物流×ITをテーマに、物流領域のイノベーションを実現するソリューションを提供しています。
在庫・倉庫管理システム「W3 mimosa」は、ビジネスのフェーズに合わせて必要な機能をカスタマイズなしで即時導入できるサービス。スタートアップから大企業まで、事業規模の変化に適応させながら使用する機能を選択できる、ビジネスの伴走者のようなシステムがコンセプトです。
同サービスは今年9月、株式会社日本マーケティングリサーチ機構調べによる「経営者に選ばれる物流システム No.1」を獲得しました。
「直接エンドユーザーと関わりたい」と思い、転職
下村さんは、2019年4月に生命保険会社へ新卒入社し、代理店向けの営業を担当。その後、2020年7月に株式会社ダイアログへ転職しました。
現在は、W3 mimosaをさらに成長させるためのプロジェクトにてリーダーを務め、代表直下で新しい挑戦に取り組んでいます。
-----学生時代は、どのような軸で就職活動をしていたのですか?
下村さん:自分の性格を分析した結果、「困っている人の役に立つ仕事」「新しい技術やサービスを積極的に取り入れている会社」の2軸で就活をしており、業界や職種は絞らずに企業を見ていました。
そして、まさに人生において"困った時"に役立つ商材=生命保険を取り扱っている会社へ就職することを決意。業界の中でも、特にトレンドを生み出していくような社風に魅力を感じたことも、決め手のひとつでした。
-----入社後、転職を考え始めたのはなぜですか?
下村さん:主に代理店向けの営業を担当していたこともあり、「自分がどのように人の役に立てているのかが見えない」と感じたことがきっかけです。
そのため、「直接エンドユーザーとやりとりができる仕事がしたい」という新たな軸が生まれました。前職の仕事を通じて、就活時に持っていた軸をより深堀りすることができたと考えています。
-----ダイアログに入社した決め手は?
下村さん:自分の軸にフィットしていたことに加えて、これから業界を切り拓いていくだろうと思えるような役員陣と、サービス自体に魅力を感じたことから、入社を決めました。
成果を事実として積み上げていく
こうして、まったく異なる業界へ転職した下村さん。入社当初は力不足や経験不足を感じる場面も多々あったと言います。
-----具体的にどのような壁に直面しましたか?
下村さん:入社当初はなかなか目標の売上が達成できず、毎日悔しい想いをしていました。
特に私は、できないことに直面すると、「自分って本当にダメだ…」とネガティブに考え込んでしまうタイプ。これを打破するためには、自分が納得のいく成果を事実として積み上げていくしかないことも、自分ではわかっていました。
-----それでは、どのようにして成果を積み上げていくことができたのですか?
下村さん:"今できること"に真剣に取り組んだ結果、徐々に成果に繋がっていきました。
例えば、W3 mimosaには、サービスの導入支援を現地に訪問して行う「現地導入支援」というオプションがありますが、その担当者として初めてお客様のオフィスで導入に立ち会う機会がありました。
1泊2日の初出張。2日間にわたり、お客様のオフィスにて、お客様の疑問や不安をひとつひとつ解決していきました。これほどお客様と内容の濃い対話ができた機会は、初めてでしたね。
結果、無事に導入を終えることができ、「自分も人の役に立てた!」と実感できる貴重な機会に。その後のモチベーション向上にも繋がりました。
-----まさに、直接お客様と関わることができたのですね!その他に、印象に残っている仕事はありますか?
下村さん:今年5月頃までは営業を行うことも多く、アポ獲得~商談~デモ・プレゼン~契約~導入支援まで一貫して担当していたのですが、お客様の「こういう機能が欲しい」などの声を汲み取って、機能拡充のための開発費も込みで高額案件として受注ができた時は非常に嬉しかったです。
「高額案件だから」と言うよりは、お客様の声を反映させた形で受注ができたからです。
-----導入支援にしても、営業にしても、下村さんがお客様との対話の中で大切にしていることは何ですか?
下村さん:限られた時間の中で、いかにお客様の"意識の中に残る"ご提案やご案内ができるか、ということです。
そのため、お客様に伝えたいことは一つ残らずお伝えする。その中でひとつでも、お客様が気になることや「やってほしいな」と思ってもらえることがあれば、そこから具体的なお話に発展させることができます。
また、自分が誰よりも商材に詳しくなることも大切な要素のひとつだと思っているので、例えば操作方法についてお問合せいただいた時は、まずは自分で操作して確認をしたうえで回答するようにしています。実際に触れることで、例えば「近くにあるこのボタンは何だっけ?何ができるんだっけ?」と別の疑問が浮かぶこともあり、それを調べていくとまた理解が深まります。
お問合せ内容に関連したプラスαの情報も併せてご提供することで、さらにお客様のお役に立てると嬉しいですよね。
自分自身の「ありたい姿」が見えてきた
下村さんは現在、まだ定まっていないルーティンやマニュアルをゼロから作り上げたり、契約から導入までのフローを標準化したり、地を固めつつW3 mimosaを育てるために奮闘中。
「自分を起点に、枠組みから考えてサービスの成長に貢献したい」という新たな気持ちも芽生えたと言います。
-----前職では気が付かなかった自分自身の「ありたい姿」が見えてきたのですね。
下村さん:そうですね。振り返ってみると、既存の枠組みの中で行動することが多かった点も、前職で物足りなさを感じた要因だったと思います。「自ら考えて、それを実現することで人の役に立ちたい」という想いがずっと根底にあったんだな、と。
その想いを明確に言語化できるようになったのは、ダイアログに入社したから。「自分は、こういう仕事がしたかったんだ」「これを求めていたんだ」と、やっと気が付けました。
------最後に、今後の展望についてお聞かせください。
下村さん:今、W3 mimosaを成長させることがダイアログの大きなミッションでもありますので、プロジェクトリーダーとしてまずは今期の目標を達成したいです!
「キャリアの軸」や「ありたい姿」が、社会人3年目にしてようやく見えつつあると話してくれた下村さん。
ファーストキャリアで抱いた違和感をそのままにせず行動を起こしたからこそ、自分自身の気持ちを深堀りすることができたのではないでしょうか。
今、なんとなくモヤモヤを感じている人は、まずはその違和感にしっかり向き合ってみることから始めてみると、「本当の自分のありたい姿」が見えてくるかもしれませんね。
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