「つい最近まで学生だったから、できなくても仕方がない」「今の立場だったら、これくらいできれば十分だろう」と、つい“立場”に捉われすぎてしまってはいませんか?もしかすると、それが成長や可能性の足かせになっているかもしれません。
株式会社YOUTRUST 新卒2年目の吉野樹さん(24)は、インターンや新卒といった肩書に縛られず“自分自身”として、力強くキャリアを切り拓いています。
立場への甘えを手放すことができたきっかけとは?一人のビジネスパーソンとしてどのように仕事に向き合っているのか?取材しました。
信頼でつながる日本のキャリアSNS
株式会社YOUTRUSTは、「信頼される人が報われる転職市場に」をミッションに、信頼でつながる日本のキャリアSNS「YOUTRUST(ユートラスト)」を運営。
経歴や役職も大事だけど、周囲に“一緒に働きたい”と思われる人こそが本当に優秀な人だという考えのもと、そういう人が素敵なキャリアに恵まれてほしいという想いでサービスをつくっているそうです。
今年8月には、シリーズBラウンドで4.5億円を調達。従来の日本型キャリアをチェンジする存在として、ユーザーに寄り添いながら新しい価値を創出し、日本のキャリア市場の変革に挑んでいます。
地元への恩返しに“起業”を志す
吉野さんはおよそ1年1カ月の長期インターンを経て、2020年4月に入社。
現在はカスタマーサクセスとして、YOUTRUSTを利用して採用活動をしている顧客企業のフォローやサポート、サービスをより効果的に活用してもらうための提案などを担当。また、ユニットチーム内での業務分配や仕事の進め方を決める役割も担っているそうです。
-----ファーストキャリアを決めるまでの道のりを聞かせてください。
吉野さん:私の地元である北海道・函館は観光地としては人気ですが、住民の住み心地の満足度は低く、そのギャップに課題感を持っていました。
そこで、「観光地と行政をつなぐプラットフォームのような役割を果たして地元に貢献したい」「いずれ地元で起業したい」と考え、経営学部で学ぶために上京。大学入学直後からスタートアップ企業のインターンを経験し、目的思考を学ぶうちに、自分が目指していた“起業”は手段の一つだったことに気づきました。
-----ファーストキャリアとしてYOUTRUSTを選んだ決め手は?
吉野さん:代表・岩崎を含むYOUTRUSTメンバーの存在が大きかったです。
インターンとしてジョインした当時のYOUTRUSTはまだ創業期で、代表の岩崎から社会人としての在り方から仕事の進め方まで直接学ぶ機会に多く恵まれ、「ファーストキャリアを選ぶのならYOUTRUSTが良い」と思いました。
-----その理由は?
吉野さん:就活の軸としていた「できるだけ自分が裁量権を持って自由に動けること」「社員100人未満のスタートアップ」という点に合致していたこと。また、代表の岩崎をはじめ、メンバーの方々にも魅力を感じました。
全員が私のことをインターンという立場ではなく、私自身にきちんと向き合ってくれたからです。
「この環境にずっといたい」「新卒という肩書が評価されるのではない、自分の立場を言い訳に使えない環境でYOUTRUSTのみんなと一緒に働きたい」と思いました。
自分の甘えに気づき、大きな学びに
-----インターンではかなり実践的なお仕事をされていたようですが、戸惑うことはありませんでしたか?
吉野さん:たくさんありました。
それまで経験していた他社のインターンは仕事のお手伝い的なポジションが多かったこともあり、YOUTRUSTにジョインした当初は数字目標やお客様に対して責任を持って仕事する姿勢が身についていませんでした。
しかしある時、お客様からの質問に「インターンなのでわかりません」と答えてしまったことについて、岩崎から「『インターンだから』というのは言い訳でしかないので、それは理由になっていないし言う必要はなかった」とフィードバックをもらったことで、自分がインターンという立場に甘えていたことを自覚しました。
この経験は大きな学びになりました。
-----なかなか厳しい環境だったのですね。
吉野さん:厳しい環境だとは全く思いませんでした。
むしろ、そのようなフィードバックをもらえたということは私に更なる期待をしてくれているのだと思い、嬉しかったです。
他社の選考を辞退してインターンに集中
-----就活の際に「これは譲れない」とこだわったことは?
吉野さん:自分が世の中に本当に広めたいと思えるサービス・プロダクトに関わることです。
私は就活の際に企業の傾向に合わせてエントリーシートを書くことに抵抗を感じていました。就職活動における違和感も相まって、YOUTRUSTの目指す世界に強く共感し、私自身もこのサービスを使いたいし、このサービスの成長に関わりたいと思いました。
-----他の企業は受けず、YOUTRUST一本だったのですか?
吉野さん:いえ、途中までは他の企業の選考も同時並行で進めていました。
しかし、ある企業の人事の方との面談の際に、実はインターン先であるYOUTRUSTが第一志望だと正直な想いを話したところ、「それだったら、この1年間はYOUTRUSTで自分ができることをやりきったほうが良いのではないか」と応援していただけました。
その言葉に背中を押され、面談からの帰り道に他の企業の選考を全てキャンセル。内定が決まっていない状態で就活を辞め、代表の岩崎に「YOUTRUSTに入社したいから、他の就活を辞めました」と伝えました。
-----それからどうなったのですか?
吉野さん:「インターンとして一緒に働いてきた馴れ合いや甘えではなく、私自身を見て採用の判断をしてほしい」と伝え、インターンの仕事にとことん向き合って実績を出した結果、就活をやめてから4カ月後に正式な内定をいただくことができました。
まずはがむしゃらに量をこなす
-----これまでの仕事への向き合い方を振り返って、「これはやって良かった」「これが経験につながった」ということを教えてください。
吉野さん:インターンや社会人になりたての段階では、インプットし続けることが大事だと思っています。
経験豊富で既に社会で活躍している人は「インプットは量より質」でいいかもしれませんが、まずは量をこなさないと質や必要なことを判断できません。
そのため、まずはがむしゃらに量をこなすことを、インプットに限らず全てにおいて心がけています。
-----失敗したりくじけそうになったりした時、どうやって乗り越えていますか?
吉野さん:具体的な解決策を考えるようにしています。
失敗した原因を振り返って、やるべきだったこと・できていなかった事実・次はどうすればいいのかを冷静に分析し、自分で改善できる部分を見直して次に活かしています。
また、以前は困難なことがあった際に、自分一人で何とかしようとしていましたが、最近は“チームと組織の力で解決する”という視点で解決策を見出せるようになってきました。
例えば、担当している企業の多さが原因でミスが発生した場合、もちろん自分が業務改善することも有効ですが、担当できる人を増やすことでも解決につなげることができます。
覚悟を決めて飛び込むことが大切
-----これから実現したいこと・成し遂げたいことなど、ビジョンを聞かせてください。
吉野さん:私のwillは「自分自身が好きなYOUTRUSTという組織・サービスをどれだけグロースできるか」「YOUTRUSTを使ってどれだけのお客様が課題解決に向かえるのか」です。
YOUTRUSTを日本中の人が使うサービスに成長させたい。そのために、私ができる“目の前のお客様にきちんと向き合う”ことを追求し続けたいと思っています。
-----「前向きに仕事を楽しみたい」と考えている同世代に向けて、メッセージをいただけますか?
吉野さん:腹をくくって飛び込むことが一番だと思います。
仕事をする上で絶対にやりたいことがあるのなら、他のことを捨ててそれに注力してみても良いのではないでしょうか。
本当にやりたいことを見つけ出すのはなかなか難しいかもしれません。しかし、少しでもやりたいことやできることがあれば、それをやり続けているうちに、心からやりたいことが見つかると思います。
やってみて違うと思ったら止めればいいだけなので、まずはやってみることが大切だと思います。
立場や手段に縛られず、自分自身で勝負してキャリアを切り拓いている吉野さん。その姿勢が、信頼でつながるSNS「YOUTRUST」とぴったりフィットしていることに驚くとともに、立場を武器にせず全力で仕事に向き合っている姿に力強さと可能性を感じました。
自分の置かれている立場に求められている行動をすることや、立場を武器にすることももちろん大切です。しかし、素早く成長したいと想っているのなら、立場に捉われすぎて自ら可能性を狭めていないか見つめなおしてもいいかもしれませんね。
出典元:株式会社YOUTRUST
出典元:キャリアSNS「YOUTRUST」
【関連記事】
失敗も確実に成長につながる!プレシャスパートナーズ2年目社員に学ぶ、仕事を楽しくする方法とは
慣れない社会人生活。「新卒として仕事にどう向き合えばいいかわからない」「元気で楽しそうに仕事している人が眩しい」と悩んでいる若手ビジネスパーソンは少なくないのでは? 株式会社プレシャスパー...
“歩”にしかできない役割がある!新人賞を受賞、クロスマート1年目社員の仕事への向き合い方
入社した会社でがんばりたい気持ちはあるものの、慣れない仕事に戸惑い、思うように成果を出せず、自己嫌悪に陥っている人は少なくないのでは? ポジティブに仕事に向き合っている若手ビジネスパーソン...
新卒2年目で事業部長に就任!スパイスファクトリー社員がたどり着いた、若きリーダーのかたち
大きな仕事や役割を任された時に、嬉しさややりがいを感じつつも、「自分にできるだろうか」「失敗したらどうしよう」と立ち止まってしまいそうになることはありませんか? 不安やプレッシャーを乗り越...
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう