会社宛に封筒を送る際に、宛名や書き方のマナーが心配な人も多いのではないでしょうか。
本記事では、会社宛の封筒の書き方を表面・裏面に分けてご紹介します。
また、「様」「行」「各位」「在中」などの正しい宛名の書き方や注意点などもご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
- ビジネス文書は縦書きが一般的
- 会社宛に送る封筒の宛名の正しい書き方
- 会社宛の封筒を書く際の5つの注意点
ビジネス文書の封筒は縦書きが一般的
ビジネス文書を、縦書きの封筒で送るか横書きの封筒で送るか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
一般的には、ビジネス文書を送る際の封筒は縦に長い縦書き封筒を使用します。
ただし、返信用封筒として横書きの封筒がつけられていた場合は、そのまま横書き封筒を利用しても問題ありません。
縦書き封筒を使うときには、郵便番号を除き名前も住所も縦書きで記入します。封筒が横向きの洋封筒の場合は、横書きで書きましょう。
封筒を横書きで使用する際の書き方
横書きで利用する洋封筒をつかって書類や手紙を送ろうとしている人もいるのではないでしょうか。
縦書きの封筒には縦書きのマナーがあるように、横書きの封筒には横書きのマナーがあります。
横書きのマナーを知りたい人は「横書きでの封筒の書き方は?住所や表面、裏面などの宛名の書き方や注意点を紹介」を参考にしてください。
会社宛に送る封筒の表面の書き方
近年では手書きで郵送することが減っているため、封筒にあまり馴染みがなく、何を書けばいいかわからない人も多いのではないでしょうか。
まずは、会社宛に送る封筒の表面の書き方をご紹介します。会社宛に送る封筒の表面に書くべき情報は以下のとおりです。
- ①郵便番号
- ②会社の住所
- ③会社の名前
- ④担当者の役職
- ⑤担当者の名前
会社の住所を書く際は、郵便番号を書く赤い欄から一文字下げたところから書き始めます。
また、会社の名前を書くときは、会社の住所の書き始めた場所の一文字下げたところから書き始めます。
名前は封筒の真ん中に大きな字で記入しましょう。
会社宛に送る封筒の裏面の書き方
次は、会社宛に送る封筒の裏面の書き方をご紹介します。
- ①自分の郵便番号
- ②自分の住所
- ③自分の名前
- ④封かん日
- ⑤封締め
裏面に郵便番号を記入する欄がない場合は、自分で郵便番号を書きます。「〒」を書いてから郵便番号を書くと、郵便番号であることがわかりやすいですね。
また、裏面には封筒の中央より左の部分に住所・名前・郵便番号を書くことをおすすめします。名前だけ左に、住所や郵便番号を右に書く方法もありますが、全て左に書くよりもカジュアルな印象があるので、避けておくほうが無難でしょう。
会社宛に送る封筒の宛名の正しい書き方
「様」や「行」「宛」などのたくさんの宛名がある中、どれを書けばいいのかわからない人もいるのではないでしょうか。
以下では、会社宛に送る封筒の宛名の正しい書き方と、シーン別におすすめの宛名をご紹介します。
様
どの宛名にすればいいのかわからない人におすすめなのが「様」です。「様」は個人に送る場合なら、いつでも使用できる万能な宛名です。
目上の人につかっても、年下や後輩につかっても失礼にならないので安心して使えます。
ただし「〇〇株式会社様」のように会社名につけて使うのはNGなので注意しておきましょう。
また、役職名に「様」をつけてしまうと、二重敬語になってしまうので注意が必要です。「〇〇人事部長様」ではなく「人事部長 〇〇様」が正しい表記です。
関連記事:1分でわかる「御中・様」の使い分け方!「行→御中・様」書き換える方法を画像で解説
行
宛名の敬称「行」は、返信用の封筒によく使用される敬称です。
例えば、就活生や受験生が企業や大学から返信封筒をもらったときに「〇〇 行」と記載されています。
「行」と書かれた返信封筒をもらった場合は、「御中」や「様」に変えて送り返すマナーがあることを合わせて覚えておきましょう。
関連記事:往復はがきを返信するときの「行の消し方と御中の書き方」の正しい5つのマナー
宛
「宛」も「行」と同様に、返信用の封筒やハガキに使用されます。
「宛」と書かれた返信用の封筒やハガキを使用する場合は、二重線で消して「様」や「御中」に書き換える必要があります。
殿
「殿」は、目上の人が目下の人に送る際に使う宛名の敬称です。
特に理由がない場合、「殿」ではなく「様」を使用したほうが賢明です。
御中
「御中(おんちゅう)」は、個人宛に使う「様」とは違い、団体名につける宛名の敬称です。
「株式会社〇〇 御中」や「株式会社〇〇 人事部 御中」など相手が複数の場合には御中を使います。
しかし、「御中」と「様」は同時に使うのは間違いです。「株式会社〇〇 御中 山田太郎様」のように宛名の敬称を2つ以上使わないようにしましょう。
各位
「各位」は、「みな様」といった意味を持つ宛名の敬称です。
例えば「関係者各位」「株主各位」などのように、使用します。
「〇〇各位様」「関係者様各位」のように誤って使用されることが多いですが、「様」と「各位」は一般的には同時には使用しません。
ただし「お客様」「お得意様」のように「様」をつけて使用することが一般的な言葉には「お客様各位」「お得意様各位」などと使用します。
関連記事:「各位様」はNG!ビジネスメールや文書で使う「各位」の意味・使い方
関連記事:部署宛、複数の上司にビジネスメールを送るときの宛名の書き方は?
様方
「様方」や「気付」は、特別な使い方をする宛名の敬称です。世帯主と封筒の受け取り主の名字が違う場合に使用されます。
例えば世帯主である父親の名字が「山田」、封筒の受け取り主の名字が「近藤」の場合、「近藤様」と送ってしまうと郵便局の人が「この家は山田という名字の人が住んでいるから、誤送かな」と思ってしまいます。
正しく住所を書いていても差し戻しされたり、郵便局預かりになったりする可能性があるのでこの場合は「様方」を使用することが一般的です。
「山田太郎様方 近藤ゆか様」のように「様方」と「様」を順番に使用します。順番を逆にして「近藤ゆか様 山田太郎様方」は失礼なので注意することをおすすめします。
気付
では、「様方」と「気付」の違いはどのようなものなのでしょうか。
「様方」は個人宅宛の荷物や封筒に使用するのに対して、「気付」は会社やホテルに居る人に使用します。
「気付」は、その会社に一時的にいる人・正式に所属しているわけではない人に使います。
「〇〇株式会社 気付 山田太郎様」のように、使用しましょう。
係
「採用担当係」や「プレゼント係」などと書かれた封筒やはがきを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
「係」は「宛」「行」と同様に、返信用封筒に使用されることが多い宛名の敬称です。
「係」も「宛」「行」と同様に、送り返す場合は二重線で消して「様」「御中」を使用しましょう。
在中
「在中」は、宛名の敬称ではありませんが、封筒によく使用されるので合わせて覚えておきましょう。
宛名の左下に赤字で「履歴書在中」「請求書在中」と書かれているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
「履歴書在中」と封筒に書くことで、中を読まなくても内容がわかったり担当者の手に渡りやすくなったりします。
大事な内容の書類を出す際は「在中」を使用してみてはいかがでしょうか。
会社宛の封筒を書く際の5つの注意点
会社宛の封筒を書く際は、プライベートの手紙とは違い、気にするべきことが複数存在します。
以下では、会社宛の封筒を書く際の5つの注意点をご紹介します。
注意点1.誤字脱字をしない
会社宛の封筒を書く際の1つ目の注意点は、誤字脱字をしないことです。
会社宛の封筒が誤字脱字が多いと、信頼を失ってしまう可能性があります。特に相手の会社名や名前の漢字は、必ず間違えないように注意して書くことをおすすめします。
自分が間違いないと思っていても、無意識に間違っている可能性があるので、余裕があれば誰かにチェックしてもらうといいでしょう。
注意点2.ボールペンやサインペンを使用する
会社宛の封筒を書く際の2つ目の注意点は、ボールペンやサインペンを使用することです。
封筒に使用するべきペンの種類は特に決まっていません。しかし、あまりにも細すぎるペンで書いてしまうと、宛先が見えにくくなってしまい誤送にもつながってしまいます。
また、水性インクのものを使用すると水に滲んで見えなくなる可能性も高いです。筆ペンや万年筆は水性インクのことが多いので使用には注意が必要です。こすると消えるタイプのボールペンを使うのも、消えてしまう可能性があるので避けてください。
油性のボールペンやサインペンを使用するようにしましょう。
注意点3.切手代を間違えないようにする
会社宛の封筒を書く際の3つ目の注意点は、切手代を間違えないようにすることです。
切手代が足りないと、宛先に料金が請求されたり差し戻しされたりする可能性があります。
相手に料金が請求されると大変失礼になってしまいます。印象も悪くなってしまうので、特に封筒をポストに投函する際は気をつけることをおすすめします。
切手をどのくらい貼ればいいのか自信がない人は、郵便局に直接封筒を持っていくと適切な料金を支払って郵便物を出すことができますよ。
注意点4.アルファベットの書き方
会社宛の封筒を書く際の4つ目の注意点は、アルファベットの書き方です。
会社名にアルファベットがあると、アルファベットのところだけ横書きにしたほうがいいか悩む人もいるのではないでしょうか。
アルファベットも一文字ずつ縦書きに書くことが一般的なマナーです。
アルファベットを縦書きで書くのはバランスが難しいので、事前に鉛筆で下書きをしておいてからボールペンで書くことをおすすめします。
注意点5.数字の書き方
会社宛の封筒を書く際の5つ目の注意点は、数字の書き方です。
アルファベットと同様に数字もどのように書けばいいのか迷う人が多いのではないでしょうか。
基本的に縦書きの封筒の場合は漢数字で記入します。
「8丁目」ではなく「八丁目」と書き、日付も「十月十一日」と漢字で書くことを覚えておきましょう。
あわせて押さえておきたい、会社宛の封筒の選び方は?
会社宛のビジネス文書を入れる際に、どのような封筒を選べばいいのかわからない人もいるのではないでしょうか。
基本的には、ビジネス文書が入る程度のサイズを選ぶことをおすすめします。
履歴書や職務経歴書などの折り曲げることが推奨されないものを送る際は、「A4」サイズの封筒を使用しましょう。
封筒のサイズに悩む就活生は「【就活時の封筒の選び方は?】履歴書を入れる封筒のサイズ・色を紹介」を参考にしてください。
会社員の場合は、会社で基本的に使用されているものを使うことをおすすめします。
会社宛の封筒の書き方を押さえて、マナーを守った文章を書けるようになろう
- ビジネス文書の封筒は一般的に縦書きが使用される
- 「様」「御中」「宛」などの違いを把握し、正しい宛名を書く
- 油性のボールペンやサインペンを使用する
本記事では会社宛の封筒の書き方について宛名や注意点を詳しくご紹介しました。
封筒の表面の相手の会社名や名前、住所などは封筒を受け取り最初に目に入る部分です。汚い字で適当に書かれていたり間違っていたりすると信頼を落としかねないため、誤字脱字がないように丁寧に書くことをおすすめします。
本記事を参考に、会社宛の封筒の準備をしてみてはいかがでしょうか。
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