祝儀袋(のし袋)では、包んだ金額がわかるように封筒に書いておく必要があります。金額の書き方について、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、数字の表記の仕方や金額を書く位置、書く際の注意点などを詳しくご紹介します。初めて祝儀袋(のし袋)を使用する人でもわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
- 祝儀袋(のし袋)の金額の書き方
- 祝儀袋(のし袋)の金額を書く位置
- 祝儀袋(のし袋)の金額を書く際の5つの注意点
祝儀袋(のし袋)の金額の書き方
祝儀袋(のし袋)にお金を包んだ際には、いくら包んでいるのかを明確にするために、金額を明記することが一般的です。ただし書き方には知っておきたい注意点があります。
以下では、祝儀袋(のし袋)の金額の正しい書き方を詳しくご紹介します。
縦書きの場合は数字を旧字体で書く
祝儀袋に金額を書くときは算用数字ではなく、旧字体で書くことが一般的です。
漢数字(一、二、三)でも算用数字(1、2、3)でもないので、書き慣れていない人も多いでしょう。
以下では、祝儀袋によく使用される旧字体をご紹介します。
- 一万円→壱萬円
- 二万円→弐萬円
- 三万円→参萬円
- 五万円→伍萬円
- 六万円→六萬円
- 七万円→七萬円
- 八万円→八萬円
- 十万円→拾萬円
普段使わない漢字のため、間違わないように一度別紙に書いて確かめてみましょう。
祝儀袋に包む金額は、4万円や9万円は、死や苦を連想させるのでよくないとされています。また偶数は「割り切れる=別れ」を連想させてしまいます。そのため、できれば奇数の金額を入れるといいでしょう。
例外として、8は末広がりの縁起のいい数字として知られているので、偶数であっても喜ばれる金額であることを覚えておくといいですね。
「也」は書かなくてもいい
祝儀袋に「金拾萬円也」などと、金額のほかに「也」と書かれているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
そもそも「也」は銭(せん)や厘(りん)という単位を勝手に書き足されないようにするためにつけていたものです。今は「銭」や「厘」という単位が使われていないので、「也」はつけないでいいというのが通説です。
また、人のよっては十万円以上を入れるときに使うと思っている人もいるので、高額でない場合は使用しないほうが無難です。
祝儀袋(のし袋)の金額を書く位置
祝儀袋の金額をどこに書けばいいのかわからない人もいるのではないでしょうか。
以下では、祝儀袋(のし袋)の金額を書く位置をご紹介します。
中袋の表中央に書くことが一般的
祝儀袋を買うとセットで付いてくることが多い「中袋」は、お金を入れる白い袋のことをいいます。
中袋の表面の中央に「金壱萬円」と大きな字で書きましょう。
また、中袋の裏面には自分の住所や名前を記入します。記入漏れがあると、相手がお返しをできずに困ってしまう可能性があるので忘れずに記入しましょう。
中袋なしの場合はのし袋の裏面に金額を書く
購入した祝儀袋に中袋がなかった人もいるのではないでしょうか。
一般的に目上の人に中袋無しでご祝儀を渡すのはよくないとされています。目上の人や、親しい間柄ではない人に渡す際はなるべく中袋を購入するようにしましょう。中袋を購入する際は、中袋と祝儀袋がセットになっているものでも構いませんが、中袋のみを買っても大丈夫です。
どうしても時間がない場合や、気のおけない友達に渡す場合は、のし袋の裏面に金額を書くことがよいとされています。
横書きの場合の書き方
中袋に横書きで金額を記入する欄がある祝儀袋もあります。
横線が引いてある場合は、その線に沿って金額を書くのが一般的です。横書きで金額を書く場合は、旧字体でも算用数字でもどちらを使用しても問題ありません。
ただし算用数字を使うときは改変されないように「30,000円」のようにカンマをつけることを覚えておきましょう。
祝儀袋(のし袋)の金額を書く際の5つの注意点
祝儀袋の金額の書き方や書く位置などをご紹介しました。
以下では、金額を書く際に知っておきたい注意点を5つご紹介します。祝儀袋を書く前に以下の注意点を確かめてくださいね。
注意点1.ボールペンではなく筆ペンを使って書く
祝儀袋(のし袋)の金額を書く際の1つ目の注意点は、ボールペンではなく筆ペンを使って書くことです。
普段ボールペンやシャーペンを使っている人も、祝儀袋では筆ペンを使うようにしましょう。
筆ペンは使い慣れていないと思っているように書けないことも。別紙に何度か練習してから祝儀袋に書くことをおすすめします。
注意点2.祝儀袋と不祝儀袋の折り方を間違えない
祝儀袋(のし袋)の金額を書く際の2つ目の注意点は、祝儀袋と不祝儀袋の折り方を間違えないことです。
袋を折る際は、袋を縦にしたときの上から3分の1、下から3分の1を折り曲げますが、結婚式に使われる祝儀袋と、お葬式に使用される不祝儀袋では袋の折り方が異なることに注意しましょう。
- 祝儀袋:上の3分の1の部分を折ってから、下の3分の1を折る
- 不祝儀袋:下3分の1を折ってから、上の3分の1を折る
注意点3.金額にあった祝儀袋を選ぶ
祝儀袋(のし袋)の金額を書く際の3つ目の注意点は、金額にあった祝儀袋を選ぶことです。
祝儀袋はその値段によって豪華さや見た目が異なります。好きなデザインの祝儀袋を選ぶだけではなく、中の金額にあった袋を選ぶことが大切です。祝儀袋に包む金額の予算が書かれているものも多いので、参考にするとよいでしょう。
以下では、金額にあった祝儀袋の例をご紹介します。祝儀袋を書く参考にしてください。
- 一万円:水引がプリントされた祝儀袋
- 2〜3万円:「結び切り」「あわじ結び」の水切りがついた一般的な祝儀袋
- 5万円以上:豪華な「輪結び」の水切りがついた祝儀袋・和紙で作られた祝儀袋
注意点4.慶事の場合は新札を選ぶ
祝儀袋(のし袋)の金額を書く際の4つ目の注意点は、慶事の場合は新札を選ぶことです。
結婚式のようなお祝い事では、楽しみに準備をしていたことを表すために新札を入れることがマナーです。
新札は、銀行に行くと発行してもらえるので、予め準備しておきましょう。
注意点5.水引や名前の書き方も注意する
祝儀袋(のし袋)の金額を書く際の5つ目の注意点は、水引や名前の書き方も注意することです。
祝儀袋の紐状のものが「水引」と呼ばれます。水引はその結び方で意味が異なるので、結婚式にふさわしい水引を選ぶことをおすすめします。結婚式では、「あわじ結び」か「輪結び」と呼ばれる、水引が上を向いているものを選びましょう。
また、「あわじ結び」や「輪結び」は、一度結んだら切れないことを表します。お祝い事は一度きりでいいので、何度も結び直せるちょうちょ結びを選ばないように気をつけましょう。
のしや水引の種類について知りたい人は「内のし?外のし?取引先宛の暑中見舞い・お中元の「のし」の書き方」を参考にしてくださいね。
香典袋の場合の金額の書き方
これまで結婚式やお祝い事に使われる祝儀袋の書き方をご紹介しました。
幸せなことがあれば悲しいことがあるように、祝儀袋と同様に、お葬式に使われる香典袋の書き方を覚えておくことをおすすめします。
香典袋の金額の書き方は祝儀袋と同じく旧漢字を使用します。
注意しておきたいのが、香典袋の表書きです。結婚式のお祝いの際は「寿」と書かれていることが多いですが、香典袋の場合宗教によって表書きが異なります。
香典袋の詳細について知りたい人は「お葬式やお通夜に送る香典の金額の相場は?香典袋の書き方や渡し方、マナーなどを紹介」を参考にしてください。
祝儀袋(のし袋)を書く際はマナーを守り大切な気持ちが伝わるようにしよう
- 祝儀袋(のし袋)の金額は旧漢字で書くのが一般的
- ボールペンではなく筆ペンを使って書く
- 新札を入れること・祝儀袋の折り方・水引などに注意する
本記事では、祝儀袋(のし袋)の金額の書き方や、金額を書く位置、注意点などを詳しくご紹介しました。
相手の幸せを祈って渡す祝儀袋は、本人だけではなく相手の友達や親族などが金額の管理をすることも多いものです。相手に恥をかかせてしまうことがないように、本記事を参考にマナーを守った祝儀袋を準備してみてはいかがでしょうか。
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