入社した会社でがんばりたい気持ちはあるものの、慣れない仕事に戸惑い、思うように成果を出せず、自己嫌悪に陥っている人は少なくないのでは?
ポジティブに仕事に向き合っている若手ビジネスパーソンは、悩みや困難をどのように乗り越えているのでしょうか。
クロスマート株式会社 新卒1年目の笠井大資さん(22)は、組織を将棋に例え、「自分はまだまだ未熟なので会社では“歩”かもしれませんが、“歩”にしかできないこと、“歩”からしか見えない景色を大切に一歩一歩進んでいきます」と、前向きに仕事に向き合っています。
新卒社員としてどのように仕事に取り組んでいるのか?仕事を楽しむコツとは?笠井さんに取材しました。
外食産業の課題解決に取り組む「クロスマート」
クロスマート株式会社は「新たな価値を生み出す、食のマーケットプレイスをつくる」というビジョンを掲げ、外食産業の課題解決に取り組むスタートアップ企業。
テクノロジーと仕組みで外食産業の情報格差や非効率を解消し、市場に大きな価値を生み出すべく、受発注業務をスマホ上のLINEのインターフェースを通じて行う飲食店と卸売業者をつなぐ受発注サービス「クロスオーダー」等を展開。同サービスは開始から約1年半で全国の卸売業者100社以上が利用し、飲食店の利用も急速に拡大しているといいます。
インターンをきっかけに就活を開始
笠井さんはもともとは教師を志していましたが、大学3年の時に先輩に誘われてクロスマートのインターンに参加したことをきっかけに、スタートアップやベンチャーの面白さに気づき、就活をスタートしたそう。
「クロスマートの上場に貢献したい」というキャリアを思い描いて今年4月に同社に入社し、現在は、卸売業者に同社のサービスを紹介する営業として働いています。
-----インターンで気づいたスタートアップやベンチャーの面白さとは?
笠井さん:インターンで営業を経験したのですが、若いうちからさまざまな企業の専務や社長と会って話すことができる環境がとても魅力的でした。
また、自分の営業活動がきっかけでサービスが受け入れられ、広がっていくことに面白さを感じました。
-----就活の際に「これは譲れない」とこだわった軸は?
笠井さん:IT業界で働きたいと考えていました。
僕はもともと教師を志していたのですが、今の時代、教育業界でも生徒たちにパソコンが配布されるなど、どの業界にもITが付随しています。そのようなITの将来性に惹かれました。
-----たくさんの企業がある中で、クロスマートを選んだ決め手は?
笠井さん:「一緒に働きませんか」と声をかけていただいたことです。
実は、当初クロスマートは新卒採用を行っていなかったため、僕は内定を貰っていた別の企業に入社する予定でした。
しかし、卒業を目前に控えた2021年2月にクロスマートが資金調達を実施。新卒採用を始めるにあたって声をかけていただき、「この機会を逃すわけにいかない」とクロスマートへの入社を決断しました。
新卒の強みを活かして、失敗を恐れず挑戦
広報担当者によると、資金調達が決まって新卒採用を行うことになった際、インターン生ながらも会社の雰囲気を盛り上げてくれた笠井さんに一番に声をかけたそうです。
-----営業を志望したのですか?
笠井さん:営業には配属で就いたのですが、もともと話すことが好きだったので違和感はなく、自然と「ここで頑張ろう」と思うことができました。
-----入社から約半年経ちますが、新卒社員としてどう仕事に向き合ってきましたか?
笠井さん:わからないことだらけなので、振り分けられた仕事と“やってみよう”と思った仕事には100%の力で臨んでいます。
新卒ならではのフットワークの軽さを活かして、失敗や怒られることを恐れずに突っ走ってきました。
困難は楽しむためのエッセンス
笠井さんは、顧客獲得数目標を上期175%達成。また、誰の仕事でもない業務に手を挙げる・気が利く対応をするなど“誰もが模範とすべきマインド”を持ち合わせていることが評価され、グループ半期総会において新人賞を受賞したそうです。
-----どのような工夫・行動が結果につながったと思いますか?
笠井さん:自分の力だけでは突破できない壁も存在していたので、できないことや困ったことは積極的に周囲に助けを求め、手伝ってもらうことで目標を達成することができました。
例えば、営業のクロージングが不安な時は、先輩に同行をお願いしたり、本番前にロールプレイング練習に付き合っていただいたりしました。
強がらずに自分の課題を開示して、周囲に助けを求めたのが良かったのではないかと思います。
また、自分の目標を「今月は〇〇します」と大々的に宣言したのも良かったです。それにより、周りの方々が気にかけてくださり、サポートしてもらうことができました。
-----助けを求める時は、先輩にどのように頼んでいますか?
笠井さん:直接声をかけたりslackで相談したり、会議の時に相談したりとさまざまです。
目の前に先輩がいる場合は、まず先輩の視界に入って存在をアピールし、「ちょっといいですか。ここがわかりません」と聞くようにしています。また、朝会の際には、同じ部署の先輩だけでなく全員に向けて「商談の時の僕の自己紹介、どう思いますか?」とその時々の悩みを相談し、意見をいただいています。
-----先輩たちに助けを求めることに、遠慮する気持ちはありませんでしたか?
笠井さん:最初は遠慮する気持ちがありましたが、冷静に考えてみると、相談することよりも、自分が知らないまま・わからないままでいることのほうが迷惑なのではないかと思うようになりました。
“頼ることで嫌われることはない”と考え、積極的に話しかけるようにしています。
-----入社後、挫折したり落ち込んだりしたことはありますか?
笠井さん:あります。上手く受注できず、落ち込んだり後悔したりしました。
-----そういった時は、どうやって乗り越えていますか?
笠井さん:「次は失敗しない」「失敗した分強くなれる。トップセールスにどんどん近づいている」とポジティブな気持ちで乗り越えています。
また、“分厚い壁がないと面白くない”とも考えています。
人気の漫画が面白いのは主人公たちが困難な状況に置かれているからなのではないでしょうか。同じように、「この辛さも、楽しむためのエッセンスだ」と考え、全力で取り組むようにしています。
クロスマートの太陽になる
笠井さんは、自身のことを「クロスマートの太陽となる新卒1年目」と話しています。
-----クロスマートの太陽とは?具体的にどうなりたいのですか?
笠井さん:みんなが元気がないときにこそ、前向きでポジティブでいる存在になりたいです。
実は、入社時に社長から「君の役割は、営業成績を上げることと周りの雰囲気を良くすることだ」と言っていただきました。プレッシャーもありますが、そのような役割を与えてもらったことがありがたく、「100%の力でコミットしたい。期待以上の仕事をしたい」と考えています。
-----仕事やキャリアにおけるビジョンを聞かせてください。
笠井さん:クロスマートの上場に向けて、自分にできる最大限のことをやり抜きたいです。
今しかできない役割を大切に、一歩一歩進む
笠井さんは、趣味である“将棋”と組織には共通点があるとして、次のように話しています。
「(僕は)まだまだ新卒で未熟なので、クロスマートでは『歩』かもしれません。ただ、歩にしかできないこと、歩からしか見えない景色というものを大切に一歩一歩進んでいきます」
-----素敵な考え方ですね。
笠井さん:将棋の駒にはそれぞれの役割があります。
“歩”は一番弱い駒ですが、歩にしかできない役割、歩にしか見えない景色があるし、ひっくり返ると“と金”になる鍵となる駒でもあります。
僕も“歩”のように、今置かれている立場だからこその役割や物の見方を大切にして、そこでできることを100%やっていきたいと考えています。
-----「成果を出して前向きに仕事したい」と思っている同世代に向けて、メッセージをいただけますか。
笠井さん:負けずに、僕たちの世代が“伝説の21卒”と言われるような功績を皆さんと一緒につくり上げていければ嬉しいです。
-----前向きに仕事を楽しむためのコツやポイントは何だと思いますか?
笠井さん:人間関係だと思います。僕がいま前向きでいられるのは、厳しく叱ってくれる人や前向きに慰めてくれる人、伴走してくれる人たちが周りにいるからです。
それともう一つ。「ネガティブになっても、別に良いことは起きない」と開き直り、ポジティブでいるように自分に言い聞かせています。
課題や悩みを抱え込まず、今の立場でできることに100%の力で取り組んでいる笠井さん。“クロスマートの太陽”となるべく、前向きに仕事に取り組んでいる姿に元気をもらいました。
社会人になったばかりの頃は、経験・スキル不足から落ち込むこともあるでしょうが、今の立場だからこそできることや気づけることが何かしらあるばず。
いま自分ができることに精いっぱいの力で取り組み続けることが、成長や仕事の成果、会社への貢献につながっていくのかもしれませんね。
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