HOMECareer Runners 「立場の異なる人の中に、自ら飛び込む」Voicy初の新卒社員が実践する、本質を見極める最高の手段とは

「立場の異なる人の中に、自ら飛び込む」Voicy初の新卒社員が実践する、本質を見極める最高の手段とは

白井恵里子

2021/10/21(最終更新日:2021/10/21)


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平野翔斗さん/提供:株式会社Voicy

社内外において"課題を解決する"ために日々奮闘している若手ビジネスパーソンの中には、「どのようにして課題や困っている人を見つければよいのだろう…」と頭を悩ませている人もいるのでは。

本質となる課題を見つけ出すためには、何を意識して仕事に取り組めばよいのでしょうか。

音声プラットフォーム「Voicy」を運営する株式会社Voicy初の新卒社員・平野翔斗さん(23)は、あることを意識するようになってから「リスエストを聞いてそれに対応するのではなく、自ら課題を見つけ出し、改善のための提案ができるようになった」と言います。

彼が意識していることとは?本質を見極めて課題を解決するための秘訣について、平野さんを取材しました。

音声プラットフォーム「Voicy」

Voicyは、編集を加えず、スマホから収録した声をそのままアーカイブするという、音声の新しいフォーマット「ボイスメディア」を日本にはじめて生んだ音声プラットフォームです。

手軽に収録できることから、各分野の専門家や経営者だけでなく、幅広いビジネスパーソンの声も世の中に届けることができるように。今ではニュースが声で聴ける「メディア放送」や企業の声を伝える「オウンドメディア」なども加わり、2021年8月には年間1100万UUを突破しました。

音声のデータをもとに、仮説と検証を行う

平野さんは、2020年1月より同社にてインターンを開始。今年4月に初の新卒社員として正式入社しました。現在はデータチームに所属し、Voicyパーソナリティ(発信者)のグロースのためのデータ収集・活用業務に携わっています。

-----具体的に、どのようなお仕事なのでしょうか?

平野さん:Voicyには、パーソナリティサクセスという、パーソナリティが継続して発信を続けられるようサポートするメンバーがいるのですが、そのメンバーが使うデータを収集したり分析したりする仕事です。

どんな人が聴いているのか?どのタイミングで離脱してしまう人が多いのか?といったデータを可視化することで、パーソナリティは共感の得られるコンテンツを理解したうえで発信することができ、そして継続してリスナーを増やしていくことができるようになります。

もっと細かく言うと、パーソナリティの声の高さ、話すスピード、間の空け方などを分析すると、「聞きやすい放送ってどんな放送?」「音声の"面白い放送"ってどういうもの?」といった観点から仮説を立てることができ、実データをもとに検証することができます。その検証結果をもとに、実際に改善を図ることができるので、とても面白いですね。

-----もともとデータ分析に興味をお持ちだったのですか?就活時の軸について教えてください。

平野さん:情報通信系の大学に通っていたので、「データを見ることができる人材を目指したい」という気持ちは強く持っていました。ただ、具体的に「どんな業界で、どんなデータを扱うのか?」までは決まっていなくて…。

就活時には、「在学中にインターンができる」と「環境の変化が大きい」の2軸で企業探しをしていました。後者については、例えば環境が変わると、見るべき数字も変わっていき、それに応じてとるべきアクションも変わっていく。その結果、新しいチャレンジが次々とできるだろう、と考えていたんです。

「自分が新しい価値を生み出していく」

-----そこから、どのようにしてVoicyに出会ったのですか?

平野さん:代表の緒方が登壇したピッチイベントがきっかけでした。「世の中にどんな会社があるのか知りたい」といった気持ちで、学生時代ピッチイベントにはよく参加しており、その中のひとつでVoicyに出会ったんです。

当時緒方がそのイベントで、「耳から情報を仕入れて、目では見たいものを観る。これをスタンダートにしていきたい」と熱弁しており、これを機に音声市場に初めて興味を持つようになりました。

-----そうしてインターンを始めることになったのですね。

平野さん:はい。登壇直後に緒方に「インターンさせてください!」と直談判し、インターン入社させてもらえることになりました。

インターンでは幅広いデータ関係の仕事を担当していましたが、まだ新しい分野である「音声のデータ」に深く携わっていけばいくほど、その面白みを感じるようになっていきましたね。

-----正式入社の決め手は何だったのでしょう?

平野さん:インターン期間中、「これ、やっておいて」と渡された"決まった業務"をただこなすことよりも、「自分が文化をつくっていく」「自分が新しい価値を生み出していく」といった当事者意識を大切に仕事できたことが「ここで働きたい」と思う決め手となりました。

提供:株式会社Voicy

立場の異なる人の「中に」入っていく

代表の熱い想いに心を打たれ、音声市場に飛び込んだ平野さん。入社後はいろいろな困難に直面しながらも、Voicyや社内の課題解決に取り組んできたと言います。

-----入社後、最も印象に残っている仕事は何ですか?

平野さん:Voicyには、パーソナリティが自分の放送に関するデータを確認することができるダッシュボードがあります。このダッシュボードを大幅に改良した仕事が一番印象に残っています。

「もっとパーソナリティが様々なデータを活用してコンテンツを改善していくことができるよう、ダッシュボードの内容をよりリッチにしよう」という目的意識からのスタートでしたが、具体的にどうアクションし、どう改良していくかは決まっていませんでした。

そのため、最初はいろいろな種類のデータをとにかく増やしてみました。項目が多ければ多いほど良いだろうと思っていたためです。

しかし、実際にそうして出来上がったダッシュボードを「パーソナリティ目線」で見てみたところ、しっくりこなくて…。その時初めて「闇雲に項目を増やすだけではダメだ」と気が付き、実際にユーザーにヒアリングしてみよう!と立ち上がりました。

-----データの項目を絞ろうと思われたのですね。

平野さん:はい。そのためには、潜在的なニーズを抽出する必要があったので、知り合いをツテに、Voicyだけでなく様々な音声配信プラットフォームを利用している人たちにユーザーインタビューを行っていきました。

その中で見えてきたニーズや「こういうデータを示しているプラットフォームはあまりないけれど、本当は求められている」などの新しい気付きをもとに、必要な項目を絞っていったんです。

その結果、Voicyのパーソナリティにとって"本当に必要な項目"をとりいれたダッシュボードを提案し、実際に改良を行うことができました。

「実際に利用している人に聞く」「ユーザーの立場になって考える」ことを重視したことが、本質的な課題やニーズを引き出すことができた要因だと考えています。

-----本質を見極め課題を解決するために、他に意識していることはありますか?

平野さん:同じようなことは社内でも言えると思っています。

例えば、私はデータチームなので、他部署から受けたリクエストに応じて課題を解決していくことが多いのですが、他部署の課題は、そこで仕事をしているからこそ感じられるものです。

そのため、積極的に他部署のミーティングに参加したりしています。課題感を持っている人たちの業務の中に入っていくと、「何が問題なのか」といった本質が見えてくるようになります。

また、中に入っていくことで、「リクエストをもらって対応」するのではなく、「ここは、このデータを活用するともっと効率化できますよ」など自ら提案ができるようになるんです。

-----相手目線になって考えるだけでなく、相手の仕事環境の中に入っていくことで、見えてくるものがあるんですね。

音声データの領域で唯一無二の存在に

平野さんはこのように働きかけていった結果、だんだんと"自ら提案すること"ができるようになったのだそう。今後はもっと様々なことにチャンレンジしていきたいと意気込みを語ってくれました。

-----最後に、今後のキャリアにおける展望についてお聞かせください。

平野さん:「音声のデータを知りたいなら平野に聞こう」と言われるような人材になりたいです。

Voicyのデータチームには、リスナーに表示される「おすすめコンテンツ」の精度を高めるための取り組みや、Voicyが提供する数字そのものの正確さを担保する基盤の部分など、私が担っている業務以外にも様々な業務があります。

今後は今の業務からもっと幅を広げていって、唯一無二の存在になっていきたいです!

提供:株式会社Voicy

「渡された業務をこなすのではなく、自分で新しい価値をつくりたい」という入社前の気持ちを今も胸に、自ら本質的な課題を見極めながら解決し続けている平野さん。

その背景には、「実際に利用している人からニーズを引き出す」「時には、相手の中に入っていく」といった当事者意識を育てるための積極的な姿勢が垣間見られました。

課題を見つけ出すことに困難を感じている人は、彼のこのような姿勢を参考にしてみてはいかがでしょうか。今まで見えていなかったものが見えてくるかもしれませんね。

出典元:株式会社Voicy
出典元:Voicy

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