自由な働き方ができる「フリーライター」にあこがれている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、フリーライターの仕事内容や必要なスキル、仕事を依頼してもらう方法などを紹介します。
そして未経験からフリーライターになりたい人は、ぜひ参考にしてください。
- フリーライターの仕事内容とは
- フリーライターに必要なスキル・スキルの身につけ方
- フリーライターが仕事を依頼してもらう方法や活躍するための注意点
そもそもフリーライターとはどんな職業?
フリーライターとは、企業に属さず個人でライターの仕事をする職業です。主に、文字によるコンテンツの制作を行います。
フリーライターと一口に言っても、取材ライター・Webライター・コピーライター・コラムニスト・セールスライター・ゴーストライターなどの様々な種類のライターがいます。
取材ライターの場合は、取材やインタビューをしたうえで文章にまとめることが仕事です。取材相手のことをリサーチをしたうえで、伝えたいことを聞き出し、読者に伝わりやすい形にアウトプットすることが求められます。
また、コピーライターは商品やサービスなど、訴求するものの特徴を一言でわかりやすく伝えることが求められます。
これらの技術はそれぞれ異なっているため、専門領域を持ったライターも多いです。
フリーライターの仕事例
上記でご紹介したように、フリーライターはただ単に文章を書くだけの仕事ではなく、付随する業務も行う必要があります。
では、フリーライターはどのような仕事をしているのでしょうか。以下では具体的なフリーライターの具体的な仕事をご紹介します。
仕事1.求められる記事・文章を書く
フリーライターの仕事内容の1つ目は、求められる記事・文章を書くことです。
フリーライターだからといって、多くの場合では、自分の好きな内容、自分の興味のある内容だけを選んで執筆できるわけではありません。
もちろん自分の得意ジャンルの仕事だけを選んでフリーライターになることは可能ですが、多くのライターは、企業に求められる内容の記事や文章を書いています。
クライアントから提示された企画を元に、企業や媒体ごとのレギュレーション(文章の約束事)を守り、企業の想定する読み手・ターゲットが求めている情報の記事、クライアントが伝えたい内容の記事作成します。
自分の書きたいことを書きたいように書くのではなく、クライアントの目的を達成できるようなコンテンツを作成する必要があることに注意しましょう。
仕事2.キャッチコピーを考える
フリーライターの仕事内容の2つ目は、キャッチコピーを考えることです。
フリーライターの中でも「コピーライター」と呼ばれる人は、短い文章からその商品やサービスをイメージさせるような言葉を創造します。
例えば、Nikeの「JUST DO IT.」、かんぽ生命保険の「人生は夢だらけ。」や、味の素株式会社の「Eat well,live well.」、キユーピー株式会社の「愛は食卓にある」などがキャッチコピーです。スローガンとして使われることもあります。
どんな言葉を使えば興味を持ってもらえるかを深く考え、一言で商品やサービスの本質を表すのは誰にでもできることではなく、文章の専門家だからこその仕事だといえるでしょう。
仕事3.取材を行う
フリーライターの仕事内容の3つ目は、取材を行うことです。
フリーライターのうちの「取材ライター」とも呼ばれるライターは、取材先に訪れて相手の話を聞き、内容をまとめる仕事を行います。
単に聞いたことをそのまま文字にするだけではなく、相手のことをリサーチしたうえで、相手の言葉を引き出すような質問を行い、相手の言っていることがわかりやすいように噛み砕きながら文章に落とし込む必要があります。
取材相手が話しやすいように雰囲気を作ったり、相手のことをリサーチしたうえで、インタビューだからこそ聞き出せる内容を引き出すのは、取材の技術だといえるでしょう。
フリーライターの年収の目安
「フリーライターになりたいけれど、それだけで生活できるのか」と不安に思っている人もいるのではないでしょうか。
マイナビ転職の「2021年版 職種別 モデル年収平均ランキング」では、記者・ライターの年収は482万円、コピーライターの年収は692万円です。
国税庁によると、日本の平均年収は461万円なので、平均よりも高い給与を得ているといえます。
ただし、こちらの金額は求人を元にしたデータです。フリーライターの場合、軌道に乗るまでには思うように仕事を獲得することが難しいことや、安くで引き受けてしまいがちなことから年収は低くなる傾向にあります。
例えば、フリーランス名鑑によるとフリーランス1年目の年収は200万円以下だった人が82%との結果になっています。
フリーであることは良くも悪くも、個人の力量によって収入に差が出やすいと認識しておくとよいでしょう。
フリーライターに必要なスキル
フリーライターは、日本語が使えるなら誰でもできると思われることもありますが、実は熟練した技術が必要な職業です。
文章を書くルールや、言葉の使い方、語彙力、わかりやすく書くための方法などを学ぶ必要があります。
フリーライターは、他にはどのようなスキルが必要なのでしょうか。以下で具体的にご紹介します。
スキル1.文章力
フリーライターに必要なスキルの1つ目は、文章力です。
「ら抜き言葉」や「漢字の開き方」などの日本語のルールなどを把握していることは前提です。最も重要なのは、読者が読みやすく、理解できる文章を書けるスキルです。
文章力をつけたいという人は、「「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。」という本がおすすめです。どうしてこの文章がわかりにくいのか、改善する方法は何なのかなどが例文を通してわかりやすく書かれています。
スキル2.読み手の読みたいものを作る企画力
フリーライターに必要なスキルの2つ目は、読み手の読みたいものを作る企画力です。
執筆したコンテンツは、読者に読んでもらわなければ意味がありません。多くの人にコンテンツを届けるためには、中身の前にそもそもの企画が重要になります。
企画はクライアントから提示されることも多いですが、企画の検討から行うことも多いもの。また、フリーライターとして営業をしたり、企画を持ち込みしたりすることもあります。
媒体の読者はどのような内容のものを読みたいのかを考え、クライアントの目的も達成しつつ読者にも魅力的な記事を企画し、実行するスキルがあることで、より多くの領域に関われるようになるでしょう。
スキル3.コミュニケーション能力
フリーライターに必要なスキルの3つ目は、コミュニケーション能力です。
家で黙々と仕事をしていそうなフリーライターですが、意外とコミュニケーションを取る機会はたくさんあります。
クライアントとの打ち合わせや、提案文、取材などでのコミュニケーションはとても大切です。
毎日顔を合わせて仕事をするわけではないフリーランスの場合、こまめな連絡が信頼関係を作るために大切です。基本的な報連相だけでなく、クライアントの求めていることを把握したり、スムーズに仕事をしたりするためにもコミュニケーションが重要なことを覚えておきましょう。
スキル4.リサーチ力・取材力
フリーライターに必要なスキルの4つ目は、リサーチ力・取材力です。
フリーライターは、自分の知らない分野の内容の記事を書くことになるケースが多いでしょう。正しい情報を発信するためには、業界やサービスについて学んだり、本を使って勉強したり、取材したり、Webサイトを使って情報を集めたりします。
自分の知識だけで書けることは少なく、ほとんどのケースでリサーチをすることになるでしょう。どこまでリサーチできるのか、取材として足を運んで現地の情報を仕入れてくるのかによって記事のクオリティも変わります。
文章を書いている時間よりも、リサーチをしている時間のほうが長くなることもあります。普段から多くのことにアンテナを張り、様々な分野の知識をインプットすることが求められます。
スキル5.パソコン操作をはじめとした一般的なビジネススキル
フリーライターに必要なスキルの5つ目は、パソコン操作をはじめとした一般的なビジネススキルです。
フリーライターは、パソコンを使って文章を作成し、クライアントに送ることがほとんどです。例えば、WordやExcel、Googleドキュメントなどのソフトを使いこなせることは必須だといえます。
使っているうちに慣れていきますが、クライアントに0から質問するのはNG。ある程度自分で使えるように、自分で調べて練習しておくことをおすすめします。
フリーライターになるにはどうしたらいいの?副業でも始められる?
社会人や未経験者から、これからフリーライターを目指そうとしている人も多いでしょう。
フリーライターとしての技術を学ぶためには、以下のような方法があります。
副業・本業関わらずフリーライターになりたいと思っている人は参考にしてください。
ライター養成講座やスクールで学ぶ
副業としても人気のフリーライター。ライターに必要な技術を学ぶために用意されている講座やスクールはたくさんあります。
ライター養成講座やスクールは、初期投資が必要となりますが、現役のライターから技術を学べる環境です。具体的に仕事を依頼してもらう方法や文章術を学べるだけではなく、フリーライターを志す友人と出会えるのもメリットのひとつです。
本格的にライターになる技術を身に着けたい人は、スクールを検討してみるのもおすすめです。
また、無料でフリーライターの技術を学ぶこともできます。
例えば、CrowdWorksの「Webライター検定3級」では、無料でライターとして必要なスキルを動画で学べます。また、この資格を習得することで、ライターとしての実力があることを証明できるので、一石二鳥ですね。
その他にも無料で開催されている講座や勉強会を見つけたら積極的に参加してみるとよいでしょう。
編集プロダクションや出版社から独立をする
すでに編集プロダクションや出版社などのキャリアがある人は、そのまま独立してフリーライターになる方法もあります。
編集プロダクションや出版社で培った文章スキルをそのまま活用できるので、フリーとして活躍している人も多くみられます。
企業を経てフリーライターになることで「〇〇出版社にいた人」との安心感もあり、信頼につながることも多いです。
フリーライターになるために出版業界や編集プロダクションを経由する必要がありませんが、経歴があることはプラスに働くといえます。
ポートフォリオを作成して営業する
フリーライターとしての一歩を踏み出すためには、自ら企業サイトや、クラウドソーシングサイトを経由して営業をすることも一案です。
営業をする際に必須となるのが「ポートフォリオ」です。フリーライターのようなクリエイティブな職業におけるポートフォリオとは、自分の関わってきた記事やスキルなどの実績をまとめて紹介するためのもの。
クライアントはポートフォリオを見て「この人は信頼できる人なのか・スキルがある人なのか」などを把握します。客観的にスキルを示すために、経歴や実績をまとめたポートフォリオを作成しておくと、受注率が高まるでしょう。
未経験OKの仕事に挑戦する
未経験から仕事を行うことに不安がある人は、まず未経験可の仕事に応募してみることもおすすめです。
技術だけついていても実績がなければなかなか仕事を依頼してもらえないもの。実績を作ったり経験を積んだりするためにも、チャレンジしてみることをおすすめします。
フリーライターが仕事を依頼してもらう方法
「フリーライターはどのようにして仕事をもらっているの?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
以下では、フリーライターが仕事を依頼してもらう方法を詳しくご紹介します。
方法1.クラウドソーシングサイトを使用する
フリーライターが仕事を依頼してもらう方法の1つ目は、クラウドソーシングサイトを使用することです。
「クラウドソーシングサイト」とは、「群衆が集まり業務委託をする場」という意味です。
クラウドソーシングサイトは「Lancers」「CrowdWorks」などが広く知られています。
クラウドソーシングサイトに登録すると、企業や個人からの案件を見れるようになります。例えば「初心者可」「体験談」などの初心者でも書きやすい記事を選んで挑戦してみるのも一案です。
ただし中には、相場よりも大幅に低い金額の案件もあります。契約内容をよく確認し、信頼できるクライアントなのか見極めたうえで仕事を受けるようにすると安心です。
方法2.ライターを募集している企業の求人に応募する
フリーライターが仕事を依頼してもらう方法の2つ目は、ライターを募集している企業の求人に応募することです。
クラウドソーシングサイトを利用して企業とコンタクトを取る方法もありますが、企業のサイトを経由して求人に応募することも可能です。フリーライターとして業務委託してもらったり、専属のライターとして雇ってもらえたりします。
未経験でも応募できる企業の求人もあるので、正社員として働くのか、フリーランスとして業務委託契約で働くのか、どの程度の時間が使えるのかなどの将来像を固めてから応募しましょう。
方法3.営業をする、企画を持ち込む
フリーライターが仕事を依頼してもらう方法の3つ目は、営業をしたり、企画を持ち込んだりすることです。
例えば、「自分は前職がアパレル業界で服のことになら自信がある」と思っている人は、アパレル系の記事を出している企業に営業を直接かけるの一案です。
しかし、企業との信頼関係だけで仕事をすると、給料が支払われないなどのトラブルが起こることもあります。必ず契約書を作成してから、自分を守って仕事をできるようにしましょう。
方法4.同業者に紹介してもらう
フリーライターが仕事を依頼してもらう方法の4つ目は、同業者に紹介してもらうことです。
ライターを必要としていても、正式には募集をしておらず、紹介を通じて仕事を発注している企業も多いもの。フリーライターだけでなく、Web制作に関わっている人など、ライターとの仕事をする人に仕事を紹介してもらうのも一案です。
また、ライター同士で仕事をシェアしあうのも方法です。「仕事の依頼があったけれど、自分は手がいっぱいで受けることができない」「得意ではないジャンルの執筆を依頼されているから、別の人を紹介したい」なんてケースも多いものです。そのような際にお互いに助け合えるような仲間を作っておくと、双方にメリットがあるといえるでしょう。SNSやセミナー、交流会などを通して同業者とのつながりもつくっておくといいですね。
方法5.ポートフォリオを公開する
フリーライターが仕事を依頼してもらう方法の5つ目は、ポートフォリオを公開することです。
ポートフォリオを公開しておくことで、ポートフォリオを見たクライアントが声をかけてくれることもあります。ポートフォリオは個人サイトだけでなく、noteなどのメディアプラットフォームを使って作成するのも一案です。
また、クラウドソーシングサイト利用している場合には、ポートフォリオを設定するページも用意されているケースがほとんどです。
「まだ未経験でポートフォリオを書けない……」と思っている人もいるのではないでしょうか。
フリーライターは意外な経験が仕事につながることも多いもの。例えば前職が営業なら「営業のノウハウを書いてください」大学生なら「大学生ならではのサークルについての記事を書いてください」と依頼が来ることもあります。
実績がない場合はまずは、自分の経歴を記したポートフォリオの作成から始めるのも一案です。
フリーライターとして活躍するために重要な3つのこと
フリーライターは特別な資格がなくても仕事を始められるため、挑戦しやすい仕事でもあります。しかし、活躍するためには技術だけでなく、以下の3つのことが重要です。
最後に、フリーライターとして活躍していくために重要になることについて解説します。
注意点1.信頼関係を築く
フリーライターとして活躍するために重要ことの1つ目は、信頼関係を築くことです。
クライアントとの信頼関係が築けないと、次の仕事につながることはありません。
信頼関係を築くためには、報連相を必ず行う、クオリティの高いコンテンツを作成する、自主提案を行うなどがあります。
特に初心者ライターでは、「始めはやる気があったけれど、思っていたよりも時間がかかって疲れる……」となってしまい、結果的に仕事を途中で辞めてしまうなんてことも。このような責任感のない行為は、クライアントに迷惑をかけ信用を落とすだけでなく、「もうフリーライターに依頼するのはやめよう」と、業界に迷惑をかけてしまう可能性があります。
まずは信頼を獲得することを第一に仕事を進めてみてはいかがでしょうか。
注意点2.レギュレーションを守る
フリーライターとして活躍するために重要ことの2つ目は、レギュレーションを守ることです。
レギュレーションとは、漢字の開き方や文字数の制限、表記の仕方などのルールのこと。決められたルールに従って執筆できない場合、指示を読んでいないと思われてしまいます。
文章を書き終えた後は、必ず何度も読み返したり、音読したりして、ルールを守ったコンテンツになっているのか確認しましょう。もちろん、コンテンツとしてのクオリティを上げることや、誤字脱字などの基本的なミスがないのかの確認も忘れずに行ってください。
注意点3.納期を守る
フリーライターとして活躍するために重要ことの3つ目は、納期を守ることです。
フリーライターは、記事の完成期限である「納期」を守ることが重要です。仕事として決められた納期に間に合わせて終わらせることは重要です。納期を守らなければその後のスケジュールに支障をきたし、他の人に迷惑をかけることに。また、時間にルーズな人と判断された場合、仕事を発注してもらうことが難しくなるでしょう。
特に、社会人が副業しながらフリーライターになる場合は、本業での突発的なスケジュールが入る可能性も検討し、無理のない範囲で仕事を受けるようにしておくと安心です。
魅力的な文章で人を引きつけるフリーライターになろう
- フリーライターは、書きたい記事ではなく読者に読まれる記事を書くことが重要
- 企画力・コミュニケーション力・ビジネススキル・文章力などが必要
- リクラウドソーシングサイトを利用したり、営業したり、紹介してもらいながら仕事を依頼してもらう
本記事では、フリーライターに必要なスキルや、仕事を依頼してもらう方法などを詳しくご紹介しました。
フリーライターは特別な資格が必要なわけではなく参入しやすい仕事ですが、仕事を続けて依頼してもらい、安定した給料をもらうためには信頼関係が必要です。まずは、決められたルールや期限を守ることで信頼関係を築き、クオリティの高い文章を書くことを意識しましょう。
本記事を参考に、フリーライターになる方法を検討してみてはいかがでしょうか。
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