競技プログラミングとは、プログラミングの性能や時間などのプログラミング技術を競う競技のことをいいます。
本記事では、競技プログラミングとは何かや、競技プログラミングを始めるメリットなどを紹介。「初心者だけどチャレンジしてみたい」という人のためにも、おすすめの言語やコンテスト、本なども紹介しているのでぜひ参考にしてください。
- 競技プログラミングとは?未経験者にもわかりやすく解説
- 競技プログラミングに挑戦する6つのメリット
- 競技プログラミングで使われる言語やおすすめのサイト
競技プログラミングとは?
「競技プログラミング」という単語を聞いたことはあるけれど、よくわからないという人もいるのではないでしょうか。
競技プログラミングとは、その名の通りプログラミングの技術で競うコンテストのことをいいます。
アルゴリズムやセキュリティなどのジャンルから好きなジャンルを選び、課題に対しての正確性や、解くのにかかった時間などで勝者が決まります。
プログラミングが好きな人はもちろん、パズルや競うことが好きな人にもおすすめの競技です。
競技プログラミングは役に立たない?挑戦するメリット
「競技プログラミングは実際役に立たない」「実際の現場では使わないので、実用性がない」などと競技プログラミングにマイナスの印象を持つ人もいます。
では、本当のところ競技プログラミングは実用性がなく役に立たないのでしょうか。
以下では、競技プログラミングに参加するメリットをご紹介します。役に立たないかどうか、以下のメリットを見て判断してみてはいかがでしょうか。
メリット1.プログラミングを学ぶモチベーションになる
競技プログラミングに挑戦するメリットの1つ目は、プログラミングを学ぶモチベーションになることです。
株式会社SAMURAIによるプログラミング学習の経験がある240名へのアンケートによると、プログラミング学習の際に挫折を感じた理由の第三位が「モチベーションが続かなかった」という理由です。
プログラミングを勉強し続けできるようになるためには、モチベーションの維持が必要不可欠です。
特に理由がなくプログラミングを勉強している人にとって、競技プログラミングを目標にすることで目指すべき対象が目に見えて現れるので、「〇〇のために頑張ろう」と思えるようになります。
メリット2.就職・転職活動に有利になる
競技プログラミングに挑戦するメリットの2つ目は、就職・転職活動に有利になることです。
「AtCoder」と呼ばれる有名な競技プログラミングコンテストでは、自分のプログラミング力が客観的に評価されレーティングされます。
「AtCoderJobs」では、レーティングを使用して「◯ランク以上が必要」とする求人に応募できます。
また、プログラミングコンテストは企業が開催することもあり、開催企業によって上位者だけの座談会に招かれることも。
コンテスト上位となることで、就職や転職活動に直接有利になる可能性もあるといえるでしょう。また、コンテストの上位となれなかったとしても、競技プログラミングのために学んだ知識や技術は、今後のために役立つでしょう。
メリット3.効率よく的確なコードを書く練習になる
競技プログラミングに挑戦するメリットの3つ目は、効率よく的確なコードを書く練習になることです。
競技プログラミングでは、正確性・スピードが図られるので、ダラダラとコードを書く癖がなくなります。
また、競技プログラミングの解答や解説はたくさんあるので、自分の悪い点や改善点が見つかりやすく、一人でプログラミングを独学している人にもおすすめです。
メリット4.問題解決力や論理的思考力が身につく
競技プログラミングに挑戦するメリットの4つ目は、問題解決力や論理的思考力が身につくことです。
競技プログラミングは、与えられた課題に対してどうすれば解けるかを考え、さらになるべく効率的なコードを書く必要があります。
競技プログラミングでは、複数の問題が出題されるので、何度も思考能力が試されます。
問題を解くことを繰り返すことによって、自然と問題解決能力や論理的思考力が身につくでしょう。
メリット5.プログラミング仲間ができる
競技プログラミングに挑戦するメリットの5つ目は、プログラミング仲間ができることです。
プログラミングは、独学をしていると不明な点がわからないままになってしまう可能性があります。わからないことが積み上がって、やる気を失うことも。
プログラミング仲間がいれば、質問し合ったり、わからないことを相談したりできます。また、切磋琢磨するライバルの存在が見つかることもあるでしょう。
競技プログラミングをやっている人は、SNSにもたくさんいるので、話しかけて友だちになってみてはいかがでしょうか。
メリット6.ゲーム感覚で楽しめる
競技プログラミングに挑戦するメリットの6つ目は、ゲーム感覚で楽しめることです。
プログラミングは、楽しく学ぶのが一番です。競技プログラミングで、ゲーム性をもたらすことによってやりがいや達成感があり、ゲームのように楽しめるでしょう。
パズルゲームや数学が好きだった人は、競技プログラミングを楽しんで挑戦できるかもしれません。
競技プログラミングで使われる言語
競技プログラミングでは、どのような言語が使われているのか気になる人もいるのではないでしょうか。
以下では、競技プログラミングで一般的に用いられている言語をご紹介します。
競技プログラミングを始めるほどプログラミングの知識がない人は、「独学でのプログラミングの勉強方法は?おすすめのサイト・本・言語の種類や特徴などを詳しく紹介」を参考にしてくださいね。
Python
学ぶプログラミング言語がまだ決まっていない人で、競技プログラミングにチャレンジしたい人は「Python(パイソン)」がおすすめです。
Pythonは、機械学習やWebサイト作成など様々な分野で活躍している人気の言語で、競技プログラミング以外の実務性も兼ね備えています。
Pythonは、以下で紹介するC++と比べて実行速度が遅いですが、コードがシンプルでわかりやすいところが特徴です。
C++
競技プログラミングで一般的に用いられるのが「C++(シープラスプラス)」です。
C++は、実行速度が早くスピードが求められる競技プログラミングに適した言語です。C++は難易度が高い言語なので、プログラミング初心者には難しいかもしれません。
C++の知識をある程度持っており、競技プログラミングに挑戦したい人は「プログラミングコンテストチャレンジブック [第2版] ~問題解決のアルゴリズム活用力とコーディングテクニックを鍛える~」という本がおすすめです。
C#
「C#(シーシャープ)」は、C++と同様の「C言語」と呼ばれるオブジェクト指向言語です。
C#は、サーバサイドやアプリなので活用される言語で、C++よりも難易度が低いので比較的始めやすいでしょう。
C++と比べると実行速度が遅いですが、C言語を学んでみたいという人におすすめの言語だといえるでしょう。
Java
「Java(ジャバ)」は、C++並ぶほど競技プログラミングでは人気の言語です。
Javaは、汎用性が高く普段の仕事で使っている人も多いので、そのまま競技プログラミングに使用している人も多いです。
C++と比べると、Javaは少しだけ実行速度が遅いです。Javaは、いろいろな規則がありますが間違いにくいコードで、学習しやすいところが特徴です。
JavaScript
「JavaScript(ジャバスクリプト)」は、Webサービス全般に広く用いられる言語です。
そのため、「スタックオーバーフロー」によると、エンジニアが使用している言語の第一位であり、実務でも使える言語だといえます。
JavaScriptは、Javaと比べるとスピードが遅く、競技プログラミングではあまり使われない言語なので、JavaScriptでは、大会に参加できない場合もあります。
実用性を重視し、競技プログラミングはついでに参加したいという人は、JavaScriptを候補に入れてみてもいいのではないでしょうか。
競技プログラミングの問題対策はどうする?過去問は確認できるの?
競技プログラミングに参加する前に、まずは過去問を解いてみたいという人も多いのではないでしょうか。
競技プログラミングの過去問はたくさんあり、競技プログラミングを練習するサイトもたくさんあります。また、個人のブログなどでコンテストの過去問を解いたコードなどが乗っていることも。
わからない問題があったら、調べてみて模範解答を見ることも大切です。
競技プログラミングの問題対策をじっくりしたいという人は、競技プログラミングの本を読んでみるのもおすすめですよ。
初心者にもおすすめ!競技プログラミングに関する本・参考書
以下では、競技プログラミングを目指す初心者におすすめの本を紹介します。
「問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造 (KS情報科学専門書)」は、初心者におすすめの競技プログラミングの本です。
C++の知識を身につければ、問題を解くためのアルゴリズムの内容を理解できる仕組みになっています。わかりやすい説明と、過不足ないサンプルの数が記載されているので、初心者は一読してみてはいかがでしょうか。
「最強最速アルゴリズマー養成講座 プログラミングコンテストTopCoder攻略ガイド」は、競技プログラミングになれてきた人におすすめの本です。
AtCoder株式会社代表取締役社長である「高橋直大(たかはしなおひろ)」さんによって執筆された本で、競技プログラミングをやっている人にとても有名な本です。
コードの解説がないので、初心者にとっては難しい本ですが、中級・上級者が考え方を学ぶにはうってつけの本だといえます。
知っておきたい競技プログラミングの大会・コンテスト
競技プログラミングにはどのような大会やコンテストがあるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
以下では、競技プログラミングに挑戦する上で知っておきたい競技プログラミングのコンテストをご紹介します。
競技プログラミング1.AtCoder
競技プログラミングといえば「AtCoder」を思い浮かべる人が多いほど、有名な競技プログラミングサイトです。
コンテストはほどんど毎日開催されているといっていいほど開かれており、自分の実力に合わせて、参加したいコンテストを自由に選んで挑戦できます。
また、3000問以上の過去問が掲載されていたり、自分の力を計るための検定もあります。
「競技プログラミングをとりあえず試してみたい!」という行動派の人はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
競技プログラミング2.Google Code Jam
「Google Code Jam」は、誰もが知るGoogleが主催するコンテストです。
年1回しか開かれない大会ですが、Google主催のコンテストとあって世界中の人が参加します。
「Qualification Round」は、参加を希望したすべての人が出場でき、相談自由の大会です。なんと「27時間」と解く時間が長いので、英語がわからなくても気軽に参加できます。
Qualification Roundを勝ち抜けると、Round 1・Round 2・Round 3・World Finalsと進んでいけます。
競技プログラミング3.TopCoder
英語をある程度理解できる人におすすめの競技プログラミングサイトは「TopCoder」です。
JavaやC ++などの人気の言語だけではなく、C#やPythonなどでも参加できるコンテストが毎月開かれています。
世界規模の大会が行われているので、プログラミングスキルに自信がついてきたら試してみてはいかがでしょうか。
競技プログラミング4.yukicoder
「yukicoder」は、競技プログラミング初心者から中級者に特におすすめの競技プログラミングサイトです。
初心者のためのガイドがあり、チュートリアルの問題や難易度が低い問題も多く紹介されています。
ステップアップをしながらゆっくり競技プログラミングになれたい人は、ぜひ「yukicoder」に挑戦してみてはいかがでしょうか。
競技プログラミング5.Codeforces
「Codeforces」は、英語とロシア語対応の競技プログラミングサイトです。
ロシア発祥のサイトなので、開かれるコンテストは夜中に始まることが多いですが、コンテスト開催率が高いサイトです。
問題の難易度をある程度選べ、「Educational Codeforces Round XX」というコンテストでは自分たちのスキルを伸ばすことを目的とした熟考できる問題が出されます。
競技プログラミングでプログラミングの理解を深めよう
- 競技プログラミングは、プログラミングを楽しみながら学べる
- 転職や就職に有利になり、論理的思考力が身につく
- 競技プログラミングでは、PythonやJava、C++などが主流
本記事では、競技プログラミングに参加するメリットや、おすすめの競技プログラミングサイトなどをご紹介しました。
まだ、プログラミングスキルに自信がない人も簡単な問題から積み上げることによって、問題に慣れていきましょう。
本記事を参考に競技プログラミングに参加して、モチベーションを持ってプログラミングを勉強していてはいかがでしょうか。
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