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電子印鑑を無料で作成する方法は?ExcelやPDFで使えるフリーソフトや作り方を紹介

U-NOTE編集部

2021/10/06(最終更新日:2021/10/06)


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印鑑を押す作業を簡易化してくれる「電子印鑑」。電子印鑑を作成したいけれど、やり方がわからない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、ExcelやPDFなどで電子印鑑を作成する方法や、電子印鑑を作成できるフリーソフトなどを紹介。電子印鑑を使うメリットやデメリットなども説明しているので、導入を悩んでいる人も参考にしてください。

本記事の内容をざっくり説明
  • 電子印鑑を使うメリット・デメリット
  • ExcelやPDFで電子印鑑を作成する方法
  • 電子印鑑を作成できるフリーソフト8選

 

そもそも電子印鑑とは?実印との違いは?

電子印鑑とは、印鑑をデータ化して簡単に電子書類に押せるようにしたもの。電子印鑑があれば、リモートワークの際に印鑑を押すために会社に行ったり、PDF化した書類に簡単に印鑑を押せたりできるのが魅力。

電子印鑑の需要が高まったのは、2000年頃のペーパーレス化の促進時です。

紙の使用を少なくするため、書類を電子化することが一般的になり始めた2001年4月1日に「電子署名法」が施行され、電子印鑑が普及され始めました。

電子印鑑と実印の違いは、その効力の差にあります。

そもそも実印とは、役所に登録している印鑑であり、高い信頼性があります。一方で電子印鑑は、特に無料のサービスで作った場合、誰にでも押せてしまう可能性があるので認印と同様の信頼度しかありません

実印を使う必要がある車や家の購入などでは、電子印鑑ではなく実際の印鑑を使って取引をしましょう。

 

電子印鑑を使うメリット

「印鑑を忘れてきてしまった……」「印鑑を押してから書類を読み込んで電子化するのに手間がかかる」などと印鑑に関する不満がある人も多いでしょう。

リモートワークが多い会社だとなおさら電子印鑑を導入するメリットはたくさんあります。

以下では、電子印鑑を使うメリットについて詳しくご紹介します。

 

メリット1.コストを削減できる

電子印鑑を使う1つ目のメリットは、コストを削減できることです。

電子印鑑を作るサイトの中には、無料で社印を作れるサイトがあります。そのため、印鑑を新しく購入する必要がなくなるでしょう。

また、電子印鑑はインク切れや印鑑自体に傷がつくことがないので、印鑑のランニングコストも削減できます。

経済産業省による「電子化が可能な文書」を電子化することで、印鑑を押すために印刷していたコピー代や書類の郵送代も減らせることでしょう。

 

メリット2.一度作ると、簡単に印鑑を押せるようになる

電子印鑑を使う2つ目のメリットは、一度作ると、簡単に印鑑を押せるようになることです。

電子印鑑は、初めて作る場合は時間がかかることもありますが、一度ExcelやPDF化したものをパソコンに保存することで、容易に同じ印影を押せます。

セキュリティを気にせずただ単に確認したことを表したい場合、すぐに電子印鑑を押せるので書類のチェックの効率が上がります。

 

メリット3.法的な効力がある

電子印鑑を使う3つ目のメリットは、法的な効力があることです。

電子署名及び認証業務に関する法律」の第三条によって、以下のように法的な効力が保証されています。

電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

つまり、印鑑が電子印鑑であっても、契約は成立することが保証されています

実際には、無料のサービスの場合は効力が疑問視されていますが、有料のサービスのようにセキュリティを補強した印鑑は正式な取引でも用いることが可能です。

 

電子印鑑を使うときの注意点(デメリット)

便利な電子印鑑ですが、電子印鑑を使うデメリットも存在します。

電子印鑑を使う際の注意点を正確に把握し、電子印鑑を活用するためにも以下の注意点を参考にしてください。

 

注意点1.効力が低い

電子印鑑を使うときの1つ目の注意点は、効力が低いことです。

電子印鑑は、簡単に作れすぐに捺印できるからこそ、信頼度が低いことが多いです。

例えば、自動車や不動産、会社設立の際などの印鑑登録証明書の提出が必須の書類では、電子印鑑は使えません。

印鑑証明書とは、自治体に「この印鑑の印影は間違いなく自分のものである」と証明した書類のことをいいます。電子印鑑では、印鑑証明書と似た「電子証明書」はありますが、同様の効力はありません。

そのため、大切な契約の際は電子印鑑ではなく、実印を使う必要があることを覚えておきましょう。

 

注意点2.悪用される可能性がある

電子印鑑を使うときの2つ目の注意点は、悪用される可能性があることです。

電子印鑑は、PDFやpng形式で簡単に保存できます。そのため、誰かが無断でパソコンを使用して、電子印鑑のデータを持ち出したり使ったりできる可能性は十分にあります。

有料のサービスを使うことで、悪用のリスクを下げられますが、無料の電子印鑑だと悪用される可能性もないとは言い切れないことに注意が必要です。

 

注意点3.取引先が電子印鑑を認めてない可能性がある

電子印鑑を使うときの3つ目の注意点は、取引先が電子印鑑を認めてない可能性があることです。

取引先も電子契約の移行の手間や費用がかかり、不安を感じてなかなか導入に踏み切れない場合があります。

せっかく電子契約の準備が万全でも、取引先が書面を好む場合があるので、臨機応変に対応しないといけないことを覚えておきましょう。

 

電子印鑑をExcelで作成する方法

電子印鑑を作成する方法は、フリーソフトを使うだけではなく、Excelを使うことでも作成できます。

フリーソフトを使うためには、ダウンロードをする必要がありますが、Excelで作ることで特定のソフトをダウンロードすることなく作成できるのが魅力です。

以下では、電子印鑑をExcelで作成する方法をご紹介します。

電子印鑑をExcelで作成する方法
  • STEP1.画面上部の挿入→図形→基本図形から円を選択
  • STEP2.輪郭を赤色に変更
  • STEP3.塗りつぶしの左のボタンをクリックし、塗りつぶしなしを選択
  • STEP4.画面上部の挿入→図形→テキストボックス
  • STEP5.テキストボックスに名字を入力し、好きな書体・色を選ぶ
  • STEP6.図形とテキストボックスを選択→グループ化

このようにしてExcelでも電子印鑑を作成できますが、少々手間がかかるためフリーソフトを使用することをおすすめします。

 

電子印鑑をPDFで作成する方法

電子印鑑をPDFで作成したい人は、以下で紹介する「Adobe Acrobat Reader」を使用することをおすすめします。

作成方法はとても簡単で、ツールからスタンプを選び、自分の名前を入れるだけです。

WordやExcelで自分で作るよりも圧倒的に簡単に作成できるのがポイントです。

また、いつも使っている印鑑の印影を使用したい人も、「Adobe Acrobat Reader」のカスタムスタンプ機能を使うことで、同じ印影の電子印鑑が作成できます。

 

電子印鑑を作成できるフリーソフト・無料ツール8選

できるだけ簡単に電子印鑑を作成したいと思っている人も多いのではないでしょうか。

次に、電子印鑑を作成できるフリーソフトを8個ご紹介します。

自分の必要な情報が記載できる印鑑作成サイトを使用してみてはいかがでしょうか。

 

電子印鑑作成ツール1.職印くん32

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、1つ目は職印くん32です。

部署や日付、名前などを入力するだけで、簡単に電子印鑑を作成できます。

「職印くん32」というソフトの名前ですが、正確には効力がある職印として使用できないことに注意しておきましょう。

職印くん32で作成できる印鑑の種類は、以下のとおりです。

職印くん32で作成できる印鑑の種類
  • 丸型
  • 楕円型
  • 認印
  • 訂正印
  • 銀行印

動作OSは、Windows 10・8・7です。

 

電子印鑑作成ツール2.クリップスタンプ

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、2つ目はクリップスタンプです。

クリップスタンプはExcelだけではなくWordでも使える便利なフリーソフトです。

スプレッドシートやワープロ文書などに簡単に押印でき、USBに印影のデータを入れて持ち歩くこともできます。

ただし、windows専用のフリーソフトなので、Macでは使えないことに注意してください。

クリップスタンプで作成できる印鑑の種類は以下のとおりです。

クリップスタンプで作成できる印鑑の種類
  • デート印
  • デート印(代理)
  • 丸印
  • 三文判
  • 角印
  • 2分割印

デート印(代理)は、代理で押していることがわかるように印影の右下に「代」という文字が付きます。

フォントや枠色などを簡単に変更できるので、いろいろな種類の印鑑を作りたい人におすすめです。

 

電子印鑑作成ツール3.クリックスタンパー

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、3つ目はクリックスタンパーです。

クリックスタンパーは、ExcelやWordの両方で活用でき、レイアウトの調整を自動で行ってくれる優れもの。

また、PNG・JPEG・GIF・MF・BMPの5種類のから自分の好きなファイル形式を簡単に選べるのもポイントです。

クリックスタンパーで作成できる印鑑の種類は以下のとおりです。

クリックスタンパーで作成できる印鑑の種類
  • 日付印
  • 丸印
  • 角印
  • データ印

クリックスタンパーでは、押印日を自動で更新してくれる日付印が作れます。日付印を使う機会が多い人は、クリックスタンパーを試してみてはいかがでしょうか。

動作OSは、Windows7・Vista・XP・2000と公式サイトにはありますが、Windows10でも不備なく使えます。

 

電子印鑑作成ツール4.Excel電子印鑑

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、4つ目はExcel電子印鑑です。

Excel電子印鑑とは、その名の通りExcelに電子印鑑を押せるようにするソフトです。Wordには使えないため、Wordで使いたい人は注意しておきましょう。

Excel電子印鑑は、名字が4文字の人でも電子印鑑を作ることが可能です。また、40種類の色から好きな色が選べて、サイズも自由自在に使用できます。

Excel電子印鑑作成できる印鑑の種類
  • 丸型の認印
  • 小判型の認印
  • 角印
  • データーネーム印
  • ビジネス印
  • ユーザー印

動作OSは、Windows 10・8・7・Vista・XP・Me・2000・98と幅広いので、多くのOSで使えることがポイントです。

 

電子印鑑作成ツール5.Adobe Acrobat Reader

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、5つ目はAdobe Acrobat Readerです。

Adobe Acrobat Readerは、PDFファイルに電子印鑑を捺印したい人におすすめです。

スタンプをクリックするだけで、好きな印鑑の種類を簡単に選べます。サイズの変更も簡単にできます。

有料のAdobe Acrobat Export PDFを購入すれば、PDFをWordやExcelに変更できるので、書類の形式を変えたい人にもおすすめです。

 

電子印鑑作成ツール6.印鑑透過

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、6つ目は印鑑透過です。

印鑑透過は、ソフトのインストールをする必要がなく、面倒な会員登録も不必要で、非常に簡単に印鑑を作成できるところがポイントです。

4文字以下の文字を入力して、縦書きか横書きを選ぶだけで、PNG形式での印鑑の画像が一瞬で作成できます。また、5文字以上でも横書きの印鑑を作ることが可能です。

また、印影をスキャンした画像からも作成できます。

ExcelやWordだけではなく、Misoca・Make Leapsなどの請求管理ソフトにも使用できるので、とにかく簡単に作りたい人は印鑑透過を使ってみてはいかがでしょうか。

 

電子印鑑作成ツール7.電子三文判

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、7つ目は電子三文判です。

電子三文班は、日本の上位200人の名字があらかじめ組み込まれた電子印鑑ツールです。

電子印鑑には、名前だけではなく、日付、承認者の所属などを書き入れられます。

また、WordやExcelでも使用できるので、名字が日本の上位200人の人にはおすすめの電子印鑑ツールです。

動作OSは、Windows 10・8・7・Vistaです。

電子三文判と同じ会社の商品である「承認はんこ」は有料サービスですが、押印にパスワードが必要となりセキュリティ対策もできます。

セキュリティが心配な人は有料サービスを検討するのも一案です。

 

電子印鑑作成ツール8.Shachihata Cloud

電子印鑑を作成できるおすすめのフリーソフト、8つ目はShachihata Cloudです。

Shachihata Cloudの「シャチハタ」は、印鑑の名前としても有名なので知っている人も多いのではないでしょうか。

Shachihata Cloudは、無料のサービスと有料のサービスを展開しており、導入数が60万件以上と多くの人に活用されているツールです。

無料のサービスでも印鑑の使用履歴が残るので、悪用のリスクを下げられます。また、電子印鑑にシリアル番号がついているので、同じ名字の人がいる職場でも安心して使えることがポイントです。

 

電子印鑑の作成は難しくない

本記事のまとめ
  • 電子印鑑は、印鑑をデータ化して簡単に電子書類に押せるようにしたもの
  • 電子印鑑を導入することで、コスト削減や書類の簡略化が期待できる
  • セキュリティの問題や効力の低さなどを考慮に入れて電子印鑑を使用しよう

本記事では、電子印鑑のメリットやデメリット、おすすめの電子印鑑ツールをご紹介しました。

便利な電子印鑑ですが、使用する際には、セキュリティや効力の面を注意する必要があります。

本記事を参考に、電子印鑑の注意点やメリットを知った上で、電子印鑑ツールで作成した電子印鑑を使用してみてはいかがでしょうか。


 

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