仕事やキャリアの目標を設定してはいるものの、「実現できる気がしない」「つい挫折してしまう」と、達成することに難しさを感じてはいませんか?自分の目標を達成できた若手ビジネスパーソンは、何をモチベーションに、どのように行動したのでしょうか。
株式会社スポーツフィールドの野村ゆうきさん(23)は昨年度、新入社員の中で最も優秀な成績を残した営業社員を選ぶ社内表彰で新人賞を受賞。
もともとは「自分なんか無理…」と思っていましたが、ある想いに後押しされ、心機一転目標を立てて取り組んだ結果、見事新人賞を獲得できたそうです。
目標をどうやって達成したのか?何をモチベーションに行動したのか?野村さんに取材しました。
体育会人財の就職支援「スポーツフィールド」
株式会社スポーツフィールドは、「スポーツが持つ可能性をさまざまなフィールドで発揮する」を理念に、体育会人財の就職支援サービス事業等を手がけるスポーツ総合支援会社。
体育会学生のための就職支援サイト「スポナビ」や、若手社会人のための転職エージェントサービス「スポナビキャリア」などを展開しています。
会社の行動指針に共感し、入社を決意
野村さんは、野球・ソフトボール・バスケットボール・ラクロスを経験した、いわゆる体育会人材。2020年3月に大学を卒業し、同社に新卒社員として入社。現在は顧客企業の採用支援と体育会学生の就職支援を手がけています。
同社との出会いは、自身の就職活動がきっかけだとか。
就職活動で就活支援サイト「スポナビ」を利用するうちに、だんだんとスポーツフィールドの仕事に興味を持つようになり、説明会に参加。
そこで聞いたスポーツフィールドの行動指針が、自分が幼稚園から大学までスポーツをする中で大切にしていたことと重なり、共感できる部分が多かったことから入社を決めたそうです。
-----具体的にどのような点に共感したのですか?
野村さん:10個の行動指針(カスタマーファースト・プロ意識・ブレイクスルー・チームワーク・信頼・感謝の念と感情移入・人間力・主体性・自己研鑽・挑戦)の中で、私が特に共感したのは次の3つです。
・プロ意識:目的・目標を達成する強烈な意思を持ち、結果・成果で応えられるよう、弛まぬ努力を行う
・自己研鑽:チャンスは常に自己を磨き続けている人しか選んでくれない
・挑戦:人生は一度。自分の可能性を信じ、常に夢・目標に向かい、情熱を持ち挑戦し続ける
会社説明会で、社長が直々にこの行動指針について1時間以上かけて話してくれたのを見て、会社がそれだけ行動指針を大切にしていることが伝わってきて、「この会社で一緒に働きたい」と思いました。
-----どのようなキャリアを思い描いて入社しましたか?
野村さん:大学時代にやっていたラクロスなど、まだ環境が整っていないマイナースポーツの価値を広げ、会社の想いである「日本をスポーツの力で盛り上げる」を達成したいと思っています。
マイナースポーツのプレイヤーは、仕事をしながら競技を続けている方が多いです。そういった方々の働く環境・練習環境を整えて、競技にも仕事にも集中しやすい環境をつくりたい。
大学で学んでいた栄養学の知識をさらに深めて、栄養×スポーツでマイナースポーツを盛り上げ、スポーツをする方々を身近な存在として支えていきたいと考えています。
達成できるイメージをしっかり持つ
野村さんは、入社当初は周りの同期に圧倒され、「私は自分なりにがんばろう」「自分なんかに新人賞は無理」といった気持ちで過ごしていたそう。
しかし、次第に、「目の前の仕事をこなすだけではなく、部活と同じようにしっかり明確な目標を立てて達成に向けて必死で取り組む楽しさを仕事でも実感したい」と思うようになり、新人賞という目標を設定したといいます。
-----目標を達成するために、どんな工夫・努力をしましたか?
野村さん:達成できるイメージをしっかり持てるまで考え抜きました。
「これをやれば絶対達成できる」というイメージを掴み、ゴールの日から逆算して、半期・月間・週間・一日一日の目標やアクションを細かく設定。そうして決めたことを絶対に毎日達成するようにしていました。
-----イメージをどうやって明確にしたのですか?
野村さん:経験者である先輩方に相談して情報を得るなどして、イメージを明確にしていきました。
-----モチベーションはどうやって維持していたのですか?
野村さん:お世話になった先輩たちに恩返しをしたいという想いが一番のモチベーションでした。
自分以上に自分のことを考えて指導してくれた先輩たちに、「これだけお世話になっているんだから、何かしら結果という形で恩返しをしたい」と強く思っていました。
先輩の時間を貰うことが、恩返しにもつながる
野村さんはまた、”先輩の時間を奪うこと”も大切にしてきたと話します。
-----具体的に、どのように先輩の時間を貰っていたのですか?
野村さん:まずは自分なりに「自分はこう思う」と考えた上で、目標設定から業務、仕事のモチベーションなどさまざまなことについて、納得できるまで先輩と話す時間をいただいていました。
また、成果を出している人の話を聞きに行ったり、企業担当者に企業の想いを教えてもらいに行ったりと、自分から成長の機会を貰いに行くように心がけていました。
-----相談できる関係性を築くために工夫したことは?
野村さん:礼儀をしっかりと持ちつつも、ありのままの自分を出して本音で話すことを心がけています。
先輩方が人見知りの自分でも話しやすい環境を作ってくださったので、声をかけやすかったという面も大きいかもしれません。
-----先輩の時間を貰うことに、勇気が必要だったのでは?
野村さん:忙しい先輩の時間をいただくことに遠慮したくなる気持ちもありましたが、今先輩の時間をいただくことが自分の成長にもつながるし、クライアントのためにもなる。また、先輩方への恩返しにもつながると考え、周りの人の力を借りることを大事にしていました。
「野村だから」と言ってもらえる存在に
野村さんは、もともとは「自分なんか」と考えてしまう性格でしたが、このままではいけないと考え、「私は私らしく」「自分らしくやろう」とマインドチェンジしたそうです。
-----どうやってマインドを変えることに成功したのですか?
野村さん:「野村だから」と思ってもらえるような存在になりたいという目標があったこと。また、どんな組織に所属しても自分らしさを変えないことを大切にしようと思えるようになったことが要因ではないかと考えています。
入社後、初めて企業から合同説明会への申込みをいただいた際に、先方から「野村さんだから申込もうと思った」と言っていただいたのがとても嬉しく、自分だからこそできる価値を提供していこうと改めて思いました。
言いにくいことでも本音で話し合える関係性を築いて、「あなただから信頼してお願いできる」「あなたに会えてよかった」と思ってもらえるような、一人の人間として信頼していただける存在になりたいです。
無理と思うのは、イメージできていないだけ
-----以前の野村さんのように、「自分は無理」と思っている同世代に向けてメッセージをいただけますか?
野村さん:「自分は無理」と思ってしまうのは、ただ達成のイメージができていないだけなのではないでしょうか。
大切なのは、「自分の理想や目標を必ず達成できるというイメージを持てるまで、目標までのプロセスをしっかり考え抜くこと」「決めたことやイメージしたことを妥協せずにやり抜くこと」「先輩や同期など、周りの人の力を借りること」の3つ。
どれだけ高い目標だったとしても、自分に自信がなくても、「絶対にこれをやれば達成できる」というビジョンやプロセスを明確にイメージできさえすれば、後はそれを日々の目標に落とし込んで、必死で毎日やるだけです。
そうすると、毎日のタスクも「これをやれば、達成に一歩近づける」とワクワクするようになります。楽しみながら目標達成に向けて行動してほしいと思います。
お世話になった先輩たちに“結果”という形で恩返ししたいという想いのもと、新人賞という高い目標を達成した野村さん。
目標達成に向けてイメージを考え抜き、そこから導きだした日々のやるべきタスクを着実に実行し続ける意思の強さに勇気をもらいました。
何か達成したい目標があるのなら、まずは目標を達成した時のイメージや、目標を達成するまでのイメージを徹底的に考えてみてはいかがでしょうか。
出典元:スポーツフィールド
出典元:スポナビ
出典元:スポナビキャリア
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