新入社員として意気込んで入社したものの、「上司と相性が良くないかも…」「会社のカルチャーが合わないかも」と早速不安や不満を感じている人もいるのではないでしょうか。しかし、それはもしかしたら自分の気持ちがしっかり伝わっていないために生まれた「誤解」や「齟齬」が要因かもしれません。
bravesoft株式会社の新卒1年目・難波拓也さん(24)は、すでに活躍中の期待のエース。しかし彼もまた、入社当初はネガティブな気持ちになったことがあったといいます。
そのような状況をどのようにして乗り越えたのか?その先に見えてきた、新しい景色とは?難波さんを取材しました。
イベントプラットフォーム「eventos」などを展開
bravesoft株式会社は、“最強のものづくり集団”を目指し、イベント主催社向けイベントプラットフォーム「eventos(イベントス)」やライブ配信を盛り上げるリアルタイムアンケートシステム「Live!アンケート」などの開発・運営を行っています。
eventosは8月13日(金)、オンラインイベントの開催に際して広告出稿を行った媒体において「どの媒体から」「どれくらいの反響・申込があったのか」の分析を可能とする『流入元分析機能』をリリース。
オンラインイベント開催における「広告の効果測定」の実現により、今後のマーケティングや広告展開の指標となる"活きた"データの生成が可能となります。
紆余曲折を経てエンジニア志望に
難波さんは、大学の授業も終わっていたため、「少しでも早く実践経験を積みたい」という思いで、新卒入社に先駆けて2020年12月よりフルタイム契約社員として同社へ入社。今年4月に満を持して新卒正社員となりました。
現在は、eventosのマーケティングとセールスを担当。セールスでは営業の仕事に留まらず、イベントDXコンサルタントとして既存顧客のイベント体験価値向上のためさまざまなアドバイスを行っているのだそう。
-----入社の経緯について教えていただけますでしょうか。
難波さん:bravesoftとは、エンジニアマッチングイベントで出会い、内定してから1日で内定承諾まで進みました。
エンジニア志望で就活をしていたのですが、「こんな言語が習得できます」などスキル面の条件よりも"人やカルチャー"を軸として企業探しをしていたので、展開している事業や社員の方々に「面白さ:ユニーク」という魅力を感じたことが入社の決め手となりました。
-----エンジニアを志望していたのはなぜですか?
難波さん:他の人ができないスキルを武器にしたかったからです。
ただ私の場合、そこに至るまで様々な紆余曲折がありました。高専出身で当時はプログラミングを学んでいたのですが、その頃に参加したハッカソンで文系の大学生などと一緒にものづくりを経験。そこで初めて「プログラミングだけではなく、プロダクトの使いやすさを追求するためにはUIやUXの知識も必要」「マネタイズの難しさ」などに気がついたんです。
ちょうどその頃に出会った起業家の方が「ライバルは日本人じゃない。世界を見ろ」とおっしゃっていて、もっとグローバルかつビジネスの世界を深堀したいと思い、APU(立命館アジア太平洋大学)に編入しました。
-----では、その頃はエンジニアというよりもビジネス職を視野に入れていたのですか?
難波さん:そうですね。そのため、就活の前半ではビジネス職志望でした。
でも、徐々に「エンジニアには希少価値がある」「他の人ができないことを武器にしたい」と思うようになり、まずは自分のできること(=can)から始めていこう、と。そうして就活の途中でエンジニア志望に切り替えました。
-----そこでbravesoftに出会ったのですね。エンジニアとして入社されたのですか?
難波さん:はい、でもビジネスサイドに興味があったことと、「イベントの体験をアップデートしたい」気持ちがあったことから、配属はeventosの事業部でした。
ここでは、プログラミングのスキルを活かしつつ、初のマーケティング担当として、eventosのリード数を増やすことを目標に道を切り拓いていきました。
「不満を溜め続けなくて良かった」
まずは"can"から始めることで、自分のやりたいこと(=will)が生まれてくるだろうと、プログラミングスキルを活かしながら未知の領域に飛び込んだ難波さん。それまで中途半端に終わっていたリスティング広告運用やWebサイトの改修、コンテンツマーケティングの取り組みなど、積極的に着手していったといいます。
-----大変なことや苦しい局面などはありましたか?
難波さん:実は契約社員として入社した当初、直属の上司とのそりが合わず、不満を溜め込んでしまっていました。今振り返ってみれば、「そりが合わない」のではなく、自分の気持ちがうまく伝わっていなかったことが要因なのですが…。
-----その状況が改善されたきっかけは?
難波さん:正社員として正式入社する直前の3月、不満が溜まった私は「このままなら、辞めます」と宣言しました。
これがきっかけとなって、初めて上司と1対1でじっくり話し合うことができ、自分の気持ちをしっかり伝えることで誤解などが解けて、そこから状況は一気に改善。「効果的なマーケティングを行うためにも、セールスがしたい」という自分の気持ちも汲み取ってもらえて、今年5月からはセールスの担当もさせてもらえることになったんです。
改めて「不満を溜め続けなくて良かった」と思います。
-----それは大きな出来事でしたね。実際にセールスを始めてみて、いかがですか?
難波さん:期待通り、セールスとマーケティングのシナジー効果を実感しています。
eventosはオンラインイベントの体験価値向上を目指したサービスですが、そもそもオンラインイベントの数が増えたのはコロナ禍に突入してからなので、まだ実績が少ないんですよね。
そのため、ナレッジが市場に溜まっていないので、「オンラインイベントを実際に試してみた」人や企業の話を実際に聞いてみないと、課題感も汲み取れず、効果的なマーケティングを行えないと感じていました。
セールスを始めて、実際に人と話すことで、顧客の解像度も少しずつ上がっています。成果が出始めるのはまだこれからだと思いますが、既にシナジー効果を楽しんでいます。
たくさんの"will"が生まれた
このように難波さんは、不満を溜め込まず自分の気持ちをしっかり伝えたことで、上司との関係性が好転しただけでなく、新しい取り組みにも挑戦することができました。
また、得意なことから始めた結果、最近では"will"がたくさん生まれ、それに向かって前向きに仕事に臨んでいるといいます。
-----どのような"will"が生まれたのか教えてください。
難波さん:弊社が目指している営業手法は「The Model(ザ・モデル)」という、マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの4段階をうまく繋げていくという形。
私は今、実際にこの4つの役割を全て担っている状況に近いので、今はこれがどう成果に繋がっていくのかを試していきたいと思っています。
また、現在はMA(マーケティングオートメーション)ツールやSFA、CRMなどを活用しているのですが、この活用を通じて「組織全体の業務効率化を図ってみたい」「ひいては顧客への付加価値を生み出したい」という"will"も生まれています。
-----やりたいことがたくさん生まれたからこそ、今前向きに仕事に臨めているんですね。最後に、今後の目標についてお聞かせください。
難波さん:短期的には、自社サービスの初マーケターとして、安定したマーケティングを行うための土台作りをしたいです。
長期的には「起業したい」という目標があるのですが、そのためにはマーケティングやセールスの経験・知見が必要不可欠。そのために今は目の前の業務で確実に成果を出していきたいですね。
難波さんが不満を溜め続けていたら、"will"がたくさん生まれることもなかったかもしれません。
不満が出てくることは言わば、”can”を”will”に変えるチャンスとも言えます。それは、「自分ならもっとこうした方がいいと思うのに!」といった不満は意志であり、”will”の表れでもあるからです。
彼のストーリーからは、「捉え方を変えるだけで、”will”はいくらでも生み出せる」というメッセージが汲み取れるのではないでしょうか。
出典元:bravesoft株式会社
出典元:eventos
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