キャリアプランを立てるにあたって、「なかなか“軸”となる目標を見つけられない」「モチベーションを維持できない」と悩んではいませんか?どうすれば自分の軸を見つけ、その実現に向けてぶれずに行動し続けることができるのでしょうか。
アクシス株式会社の遠藤美桜さんは、インターンをきっかけに「自信を持って楽しく働きたい」という自分の軸と、「自分らしく意思決定して活躍する人を増やしたい」という目標を発見。今も、その軸・目標を持ち続け、キャリアコーチとして前向きに働いています。
自分らしいキャリアの軸をどうやって見つけたのか?見つけた軸をぶらさず持ち続けるために心がけていることとは?遠藤さんに取材しました。
働く全ての人を幸せに「アクシス」
アクシス株式会社は、「ヒトとITのチカラで働く全ての人を幸せにする」をミッションに、キャリア・転職領域で複数のプロダクト・サービスを提供するHRテックカンパニー。
年間3000人のキャリア支援実績をもとにした独自カリキュラムを使用し、専属キャリアコーチが1対1で“自分らしいキャリア選択”をサポートするキャリア相談サービス「マジキャリ」をはじめ、転職エージェントサービス「すべらないキャリアエージェント」、転職・キャリア情報メディア「すべらない転職」「すべらないキャリア」など、多角的に事業を展開しています。
まずは幅広い選択肢を知ることが大切
遠藤さんは、もともとは「自立して家族を安心させたい」という想いから大手企業に就職して安定した環境で働きたいと思っていたそう。
しかし、大手企業に就職した先輩たちから「仕事にやりがいなんてない」「学生時代に戻りたい」といったネガティブな発言を聞くうちに、会社に依存した働き方に違和感を覚えるようになったといいます。
そんな中、長期インターン先で、企業の安定性に依存するのではなく自分の軸を優先して「仕事が楽しい」と働いている学生起業家に出会い、衝撃を受けました。
不満を抱えてネガティブに働いている人と仕事を楽しんでいる人は何が違うのか?遠藤さんは、その差は“自分の軸で意思決定したか否か”にあるのではないかと分析。
自分軸で意思決定するためには、さまざまな選択肢を知った上で自分の幸せを定義することが大切なのではないかと考え、大学という枠を出てさまざまなコミュニティや社会人と接する機会を増やしていくうちに、「自分の力をつけて、自信を持って働いていきたい」という軸を見つけることができたそうです。
-----出会った人たちとどのようなコミュニケーションを取ることで、自分の軸を見つけることができたのですか?
遠藤さん:「どうしてその仕事をしているのか?」「どんな思いで仕事をしているのか?」など、その人の行動や判断のもととなる考え方を聞くようにしていました。
そうしていろいろな価値観や選択肢を知ることで、「自立する」という目標を叶える手段は、大手企業に就職することだけではないと気づくことができました。
-----“キャリア支援”の仕事を志した経緯を気かせてください。
遠藤さん:芸能人が好きだったこともあり、最初は芸能プロダクションのマネージャーとして自信を持って働いていきたいと思っていたのですが、マネージャーの仕事は結婚や出産といったプライベートも全て担当するアーティストのスケジュールに合わせる必要があることを知り、自分には難しいのではないかと思いました。
そこで、なぜ自分は芸能人が好きなのか、なぜマネージャーになりたいと思ったのかを分析してみたところ、自分は輝いている人を応援するのが好きだということ、また、「がんばっている人を応援して、彼らの活躍の場を増やしたい」「社会にいい影響を与える人たちを輩出していきたい」と思っていることに気づき、人を直接的に応援できる人材エージェントとして働きたいと志しました。
「もっと顧客に寄り添いたい」と転職
そうして大学卒業後、まずは人材業界にて新卒向けのエージェントを経験。
やりがいを持って仕事をしていたそうですが、「もっと顧客に寄り添って、キャリアの選択肢を提供していきたい」と考え、転職を前提とせずフラットに全身全霊でお客様ファーストを追求できる有料キャリアコーチングサービス「マジキャリ」に魅力を感じ、今年1月に同社に転職しました。
-----現在、お客様ファーストを追求して自分らしく意思決定する人を増やすために、どう仕事に向き合っていますか?
遠藤さん:「人の幸せはそれぞれ」ということを念頭に置きつつ、その人が本当に一番大切にしている価値観を深堀りして一緒に見つけていくことと、相手の話を絶対に否定しないことを心がけています。
人には「絶対にこれだけは大事にしたい」という価値観が一つはあると思いますが、それがいろいろな悩みに覆われて見えなくなっている方も多いです。
コーチングやキャリア相談を通して、本人も気づいていない“自分にとって本当に一番大切なこと”を見つけ出すサポートをしていきたいと思っています。
なぜこの仕事をするのか、意味・目的を確認
-----転職後に大変だったことは?
遠藤さん:前職は分業制でキャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーなど職種ごとに仕事の内容が分かれていましたが、現在は新規事業ということもあり、マーケティングから面談まで、幅広い仕事を担当しています。
そのため、全体像を把握して仕事の優先順位を自分で見極め、さまざまな仕事を平行してこなしていく必要があり、そこに難しさを感じています。
-----それをどう乗り越えましたか?
遠藤さん:自分一人で乗り越えたわけではありませんが、意識したのは、役職や結果などは気にせず、思うことがあれば積極的に発言して当事者意識を持って業務に関わることです。
また、「なぜこの仕事をするのか?」といった業務の意味や目的を確認することで、一つひとつの業務が全体の中で果たす役割を認識することも大切にしています。
さまざまな価値観に触れてブラッシュアップ
-----これまでを振り返って「これはやって良かった」「これをしたから、今の自分がある」という経験や学び、行動はありますか?
遠藤さん:いろいろな人に会って、さまざまな価値観や考え方を偏見を持たずに聞いたことです。
気心の知れた人と一緒に過ごすのは楽ですが、その殻を破っていろいろな人に会うことで、自分の価値観を広げたり、新しい考えを取り入れて自分の考えをブラッシュアップすることができました。
-----いろいろな人にどうやって出会ったのですか?
遠藤さん:OB訪問マッチングサイトなどです。また、コロナ禍前は友達と一緒に社会人イベントにも参加していました。
今はコロナ禍なので実際に人に会うことは難しいですが、OB訪問サイトなどを活用してオンラインで人と会うことはできると思います。
比較することで“自分の観点”をはじき出す
-----ビジョンや軸をぶらさず持ち続けるために心がけていることは?
遠藤さん:「隣の芝生は青いものだ」と考え、人をうらやましく思う気持ちを客観視することを意識しています。
うらやましく感じる気持ちから目をそらさず、「じゃあ、なぜ自分はその人のような選択をせず、今の道を選んだのか」「なぜ、自分は今、これをやっているのか」を振り返ってみる。
例えば、大手企業で残業も少なく、高い給料をもらっている人をうらやましいと思ったら、「自分はそれと引き換えに何を望んだのか。何をしたいのか。」を振り返り、自分は仕事を楽しみたいと思っていることや、成し遂げたい目的があるから今の道を選んだことを思い返すようにしています。
-----最後に、「自分らしく意思決定したい」と考えている若手ビジネスパーソンに向けて、メッセージやアドバイスをお願いします。
遠藤さん:まずは、自分の中で決めつけずに人の話や価値観を聞いて、相手と自分の価値観を比較することが大切なのではないでしょうか。
「なぜこの人はこう考えているんだろう?」「自分はどうして、こういう価値観を持っているんだろう」と相手と自分を比較することで、自分にとって大切な経験や好きなこと、人とは違う自分の観点をはじきだすことができます。
また、もう一つとても重要なのは、「後悔したとしても、ちょっとした不満があっても、これさえあれば頑張っていける」と思えるものを見つけることです。
自分に本当に必要なことは何なのか。自分の過去の経験を洗い出したり、いろいろな選択肢を見たりした上で、自分の心をゆさぶった要因を突き詰めていくことで、自分の軸を拾い出すことができるのではないかと思っています。
さまざまな人と出会い、幅広い選択肢や価値観を知ることで、自分の軸を見つけることができた遠藤さん。そうして見つけた“自分の軸”は、「これがあるから頑張れる」と、遠藤さんが行動し続けるモチベーションにもなっているようです。
「自分はどんな生き方に共感できるのか」「その生き方のどんな要素に魅力を感じるのか」“自分の軸”を見つけるために、まずはさまざまな価値観や選択肢を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
【関連記事】
「ミッションがバネ」だと語る新卒1期生も参戦!日本デザイン社員が幸せに働く理由【#私たちのミッション】
就職活動や転職活動の際、検討している企業の「ミッション」を知らずに入社する…という人は少ないのではないでしょうか? ミッションは、その企業がどのような世界を創り上げたいのか、目指すゴールを...
「行動し続ければ、失敗を正解に変えられる」柔道整復師から転身、ROC24歳社員に学ぶ“不安の乗り越え方”
コロナ禍により世の中が大きく変わっている中、「思うように業績が出せない」「自分はこのままでいいのだろうか?」と不安を抱えている人は少なくないのでは? コロナ禍でも柔軟に自らのキャリアを切り...
「未来にときめき、今を全力で駆け抜ける」ビジョンに向けて邁進、HeaR若手社員の“力強さの原動力”とは
人生の大部分を占める仕事。「どうせなら、仕事に熱中したい」「もっと仕事を楽しみたい」と思ってはいるものの、くじけてしまったりやる気が出なかったりと悩んでいる若手ビジネスパーソンもいるのでは? ...
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう