コロナ禍により世の中が大きく変わっている中、「思うように業績が出せない」「自分はこのままでいいのだろうか?」と不安を抱えている人は少なくないのでは?
コロナ禍でも柔軟に自らのキャリアを切り拓いている若手ビジネスパーソンは、不安をどのように乗り越えて、行動し続けているのでしょうか。
株式会社ROCの時吉巧さん(24歳)は、柔道整復師として働く中でSNSマーケティングの可能性を感じ、フリーランスとして他社のSNSマーケティング等に着手。今年4月に同社にSNSディレクターとして入社しました。
業界も職種も働く環境も、全く異なる仕事への転身をどのように決断したのか?新しい環境でどのように仕事に向き合っているのか?時吉さんに取材しました。
SNSによる事業成長をサポート「ROC」
株式会社ROCは、SNSによる企業の事業成長をサポートするSNSマーケティングに特化したベンチャー企業。
同社が提供する、Instagram・Facebookの“なんとなく運用”を卒業できるSNSレポートツール「Reposta(レポスタ)」は現在、500社を超える企業に導入されています。
コロナ禍がキャリアの転機に
時吉さんは、小学生の頃から続けていた野球を大学1年生の時に怪我で断念。「それなら、裏方として野球に関わっていたい」とプロ野球のトレーナーを志して柔道整復師の免許を取得。横浜の整骨院での勤務を経て独立し、整体院を開業しました。
柔道整復師として働いていた時吉さんがSNSマーケティングの仕事を始めたのは、開業した整体院で新規顧客の集客にInstagramを活用したことがきっかけだといいます。
-----SNSマーケティングに具体的にどのような可能性を感じたのですか?
時吉さん:開業した整体院の新規顧客の集客にInstagram等のSNSを活用していたのですが、インフルエンサーの友人に教えてもらったり、オンライン商材や本で学んだりしてSNS運用を実践してみたところ、月20~30人はSNSで集客できるようになりました。
このことから、自分が直接施術する人数には限りがありますが、SNSマーケティングを活用すれば、より多くの体の痛みに苦しんでいる人々を救える可能性があると感じました。
-----フリーランスとしてSNSマーケティングの仕事を手がけるようになった経緯を聞かせてください。
時吉さん:整体院の事業が軌道にのったタイミングでコロナ禍になり、お客様と密に触れ合う整体の仕事が少なくなっていきました。
しかし、そのような状況でも、慢性痛などで苦しんでいる人たちを助けたいという想いは変わりません。
「自分のSNSを活用した集客スキルを他の整骨院や整体院に伝えることで、痛みに苦しんでいる人たちをより多く救うことができるのではないか」と考え、フリーランスとしてSNS運用スキルを伝える活動を始めました。
-----これまでの仕事と全く違う分野でフリーランスとして活動することに、不安はありませんでしたか?
時吉さん:全くありませんでした。
「事業で失敗しても死ぬわけじゃない」「社会的に失敗したとしても、生きていく道はいろいろある」と心の底で思っていたので、「それなら、とりあえずやってみよう」と挑戦しました。
「人と人との出会いを創造する」に共感
そうして1年半ほどフリーランスとしてSNSマーケティング等の仕事を手がけた後、今年4月に同社に入社。現在はSNSディレクターとしてクライアントのInstagram運用に携わっています。
-----フリーランスとして活動し続けるのではなく、ROCにジョインしたのはなぜ?
時吉さん:一人で働くことに寂しさを感じるようになり、チームで動きたいと思うようになりました。
そこで、フリーランス案件の契約が終了するタイミングで、以前からベンチマークとして注目していたROCの求人に応募したところ、とんとん拍子で話が進みました。
-----ROCへの入社を決断した理由は?
時吉さん:コロナ禍で整体の収益が減って困っていた時に周りの人々から助けてもらい、彼らに感謝するとともに“縁を大切にしたい”という気持ちが強くなっていました。
ROCの企業理念は「Relationship Opportunity Create」です。
“人と人との出会いを創造する”という理念に強く共感し、入社を決断しました。
大切なのは、自分の“精神的な幸福”
-----これまでと全く違う業界・職種・環境で働くにあたって、苦労やギャップはありませんでしたか?
時吉さん:全くありません。入社して約3カ月経ちますが、毎日が楽しいです。
多分、小さなギャップや困難は発生しているのでしょうが、「何ごとも、長期的に見るといい経験になるのでは」と考えて仕事に取り組んでいるので苦に感じることはありません。
-----自分のキャリアを選択するにあたって最も重視したことは?
時吉さん:僕は、お金を追い求める生き方はナンセンスだと思っています。
現在の日本では、多くの人々は“物質的な幸福”はある程度満たされていて、個人の精神的な幸福を追い求めている人が多いように感じます。
僕も、自分自身の精神的な幸福を人生において大切にしたいと思っています。
“自分と他人は違う”ということを意識
-----仕事に向き合うにあたって大切にしていることは?
時吉さん:相手のことを考えることです。
一つの物差しだけで話を進めると、相手との認識のズレが生まれてしまう恐れがあります。そのため、「自分と他人は違う」ということを意識して、相手がなぜそう考えているのか深堀りし、相手の意思を尊重して、相手に合わせてアプローチを変えるように心がけています。
-----これからどのようなキャリアを築き、どう生きていきたいですか?
時吉さん:具体的なキャリアは思い描いていませんが、人を大切にする生き方をしていきたいです。
実は、僕は自分のお墓に「弱者が強者に勝る姿を見せ続けた男、ここに眠る」という言葉を掘りたいと考えています。
経済や権力がものをいう世の中で、いち個人である僕が、多様な価値観を取り入れて人一倍行動・挑戦し続けることで、その姿を見た人に「自分もがんばろう」と思ってもらえる存在になりたいです。
そのために、型にはまらず、いろいろなことに積極的に挑戦し続けていきたいと思っています。
自分を信じて行動し続けよう
-----最後に、コロナ禍で不安を抱えている同世代に向けてメッセージをいただけますか?
時吉さん:不安を乗り越えるためには、自分を信じて行動し続けるしかないと思います。
僕は、人生において“失敗”はないと考えています。何かを“失敗だ”と感じるのは、挑戦を途中でやめてしまったからではないでしょうか。自分を信じて行動し続ければ、その瞬間は失敗だと感じたことも正解に変えることができると思います。
僕の好きな言葉は、チャップリンの「Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot(人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ)」です。
100年時代と言われる長い人生。一つの失敗や挫折は短期間で見ると悲劇かもしれませんが、長い人生を見据えてみると、それもいい経験だと考えることができます。
不安や困難があったとしても、長い視野を持って行動し続けることで、悲劇を喜劇に、失敗を正解に変えることができると思うので、自分を信じて行動し続けてほしいです。
ずっと続けていた野球を怪我でやめた時も、コロナ禍で整体の仕事が激減したときも、立ち止まらずに長期的な視野を持って新しい道を見出し、前進し続けてきた時吉さん。手段に捉われず、「人を大切にしたい」「自分ががんばることで、誰かに勇気を与えたい」という想いのもと、柔軟にキャリアを切り拓いているその姿に勇気をもらいました。
先行き不透明な時代、自分のキャリアや仕事に不安を感じたり、挫折しそうになったりしてしまうことが少なからずあるのではないでしょうか。そんな時、「これは自分の長い人生のほんのワンシーンだ」「この失敗や挫折も、きっといい経験になる」と行動し続ければ、不安や挫折を成功の糧に変えることができるかもしれませんね。
出典元:株式会社ROC
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