インターン生や若手社員として、所属している会社の事業や仕組みについて純粋に疑問を感じたり、「こうした方がいいのでは?」と閃いたりすることはありませんか。
しかし、意見・提案することと、実際に行動に移すことは全くの別物。後者の方がはるかに難易度が高いと言えるのではないでしょうか。
株式会社SAKIYOMI(旧:株式会社Radix)の1年目社員・田中龍之介さん(22)は、同社の営業方法などに疑問を感じ、未経験ながら自ら手を挙げてマーケティング部署を立ち上げ。短期間で、月1000件のリード獲得の仕組みを構築しました。
彼はなぜ、ゼロから新しい部署を立ち上げようと思ったのでしょうか?そして、実際に行動に移したことで得られたモノとは?田中さんを取材しました。
Instagram運用支援「SAKIYOMI」
株式会社SAKIYOMIは「新たな挑戦に成功体験を。」をミッションに掲げ、クライアントの認知拡大・販売促進に繋がるInstagramマーケティングを支援しています。
具体的には、累計100万フォロワーを超える運用実績に基づき、Instagram運用における戦略設計から数値分析まで最適な方法を提案。
最大の特徴は、フォロワー数の増加と売上の拡大を重視した運用です。「フォロワーが増えるロジック」をはじめとして、Instagramのアルゴリズムに基づいた独自のメソッドを活用することで、再現性高く成果を実現することが可能だとしています。
「働く」ことの価値観が一変
田中さんは、2019年11月に同社にてインターンを開始。今年5月に、現役大学4年生でありながら、正式入社しました。
現在は、SAKIYOMIのマーケティングを担当。オウンドメディアやYouTubeといったコンテンツマーケティングや、他社との共同開催によるウェビナーなどを通じて、SAKIYOMIの認知拡大やリード獲得に勤しんでいます。
-----SAKIYOMIでインターンを始めた経緯について教えていただけますでしょうか。
田中さん:「ビジネスの経験が得られるうえにお給料ももらえるなんて、面白そう!」といった気持ちで長期インターンを探していたところ、たまたまSAKIYOMI(当時はRadix)のインターン募集情報を見つけました。
そうして面接を受けることになったのですが、なんと、その面接官が自分と同じような「大学生」でした。しかも、会社にフルコミットするために大学を辞めたと話していたんです。
「大学を辞めてまで熱中しているものって何だろう」「なぜそこまで熱中できるのだろう」と興味が膨らみ、気が付いたらインターンとして入社していました。
-----実際に入社してみて、いかがでしたか?
田中さん:それまでの私は「働く」ことに対してポジティブなイメージを持っていなかったんですよね。「楽して稼げたらそれでいい」と思っているところもありました。
でも、入社してみると、面接官のように仕事に熱中し、楽しんでいる人たちばかりで…。いい意味で価値観が覆った瞬間でもありました。
事業撤退の悔しさと新しい挑戦
こうしてインターンを始めることになった田中さんですが、当時担当していた業務は新卒の就活支援事業。しかしコロナ禍により、イベントが開催できなかったり、企業の採用ニーズが縮小してしまったりと、大きな打撃を受けてしまったのだそう。
-----その事業はどうなったのですか?
田中さん:やむを得ず撤退しました。それまで毎日一緒に働いていたメンバーもいなくなり、その部署で残ったのは自分だけでした。
私はその部署で法人向けの営業を担当していたのですが、正しいやり方や効果的な方法など知見も全くなかったので、なかなかうまくいかなかったんです。
そのため、「自分がこの仕事でちゃんと成果を出せていれば…」と責任を感じ、同時に悔しさも込み上げてきて。「このままでは終われない!」と、会社を去るのではなく別部署への異動を希望しました。
----それがSAKIYOMIの部署だったのですね?
田中さん:そうです。ただ、当時はまだサービスができたばかりで、案件の獲得方法も属人的なため非常に不安定でした。
このままでは同じことが起きてしまうのでは…と思い、「営業の仕組みを変えた方がいいのでは」「そのために積極的にインプットしてみます」と先輩などに話していたんですよね。
-----何か行動を起こす前に、まずはインプットから始めようと思われたのですね。
田中さん:はい、でも代表から「まだシュートを打っていないのに得点は取れない」と言われました。
「失敗してもいいから一度やってみよう」「やってみなければわからない」というメッセージを汲み取りって、インプットと同時平行でマーケティング部署をゼロから立ち上げることに。当時はまだインターン生でしたが、任せてもらえた喜びもありました。
予算ゼロからのスタート
事業撤退の苦い経験から、「継続性」「成長性」を強く意識し始めた田中さん。そのため、自然と"自分が知っている手段"以外の選択肢に目を向けられるようになったのだそう。
-----一度悔しい思いをしたからこそ、新しい挑戦に踏み切れたのですね。部署立ち上げを決めて、具体的にどのような行動を起こしましたか?
田中さん:会社として未経験のことでしたし、予算もありませんでした。
そのため、まずは自分ができることを…と、SNSでコンテンツを作ったり、それを自分のアカウントで拡散したり、といったところから始めました。コンテンツに資料請求フォームのリンクを貼り、ダウンロードしてくださった方に向けてアプローチするという方法です。
-----実際に始めてみて、いつ頃から効果が出始めましたか?
田中さん:1~2カ月で手応えは感じましたね。効果が出ると、予算ももらえるようになって、そこからまた新しい挑戦もできる。無我夢中でやっていましたが、きちんと戦略を立てて、それに基づいて動いた結果だと思っています。
ハック思考で成功事例をうまく取り込む
この経験を通じて、田中さんは結果を出すための「成長のコツ」を学んだといいます。
-----具体的にどのようなコツですか?
田中さん:キーワードは"ハック思考"です。物事がうまくいかない時、「そもそも戦略が間違っているのでは?」と疑い、既存の戦略に囚われず新しいことをやってみる必要があると考えています。
その際、成功事例をどう自分事化し自分の仕事に取り込むことができるかが、鍵となります。
-----思いつきで戦略を立ててはいけない、ということでしょうか。
田中さん:そうですね、まず多くの具体例に触れて、正しい型を学ぶ。その際「自分の仕事に当てはめたらどうなるか?」と、常に自分事化しておくことが必要だと考えています。
そうすると、成功事例の中にある本質が見えてくるので、それをしっかり"自分のものとして"引き出しに入れるんです。
今回未経験でマーケティング部署を立ち上げ、右も左も分からない状態でしたが、このハック思考で成功事例をSAKIYOMIにうまく取り込むことができたかなと思っています。
「仕事とは人生を豊かにするもの」と伝えたい
インターン期間を含めても2年弱。このわずかな時間のなかで田中さんは、挫折、挑戦、成功体験など、さまざまな経験をしてきたのです。
たからこそ、彼の言う結果を出すための"ハック思考"には強い説得力を感じずにはいられません。
-----最後に、キャリアにおける今後の目標を教えていただけますでしょうか。
田中さん:長期的目標は、「キャリア×教育」の事業を立ち上げ、起業することです。
過去の私のように「楽して稼げればそれでいい」「働くのは面倒」と思っていたり、限られた選択肢にしか目を向けられない環境に置かれていたり、そんな学生たちに向けて「こんな選択肢もある」「仕事とは人生を豊かにするもの」と伝えられる人材になりたいと思っています。
疑問を疑問のままで終わらせず、行動に移すことは容易なことではありません。しかし、一歩踏み込んだからこそ見える景色がきっとあるはず。田中さんの挑戦心溢れる姿は、同世代の若手ビジネスパーソンにとって強くまぶしい刺激となるのではないでしょうか。
出典元:株式会社SAKIYOMI
出典元:SAKIYOMI
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