人生の大部分を占める仕事。「どうせなら、仕事に熱中したい」「もっと仕事を楽しみたい」と思ってはいるものの、くじけてしまったりやる気が出なかったりと悩んでいる若手ビジネスパーソンもいるのでは?
HeaR株式会社の三宅真愛さんは、新卒入社した企業で年間新人王を獲得するなど輝かしい成果を残した後、「ヒトを残せる人になる」という自身のビジョンを実現すべく転職。現在は採用支援を手掛ける同社で、採用コンサルタントの仕事だけでなく、自ら手を挙げて幅広い業務に取り組んでいます。
なぜ、そんなに仕事に熱中できているのか?「ヒトを残せる人になる」というビジョンをどのように見つけたのか?三宅さんに取材しました。
青春の大人を増やす「HeaR」
HeaR株式会社は、採用DX事業を手掛けるスタートアップ企業。
「青春の大人を増やす」をミッションに、パーソナルキャリアトレーニング「シゴトレ」や、副業エージェント「タメスワーク」なども展開しています。
「ヒトを残せる人になる」
三宅さんは大学時代、キャリア支援NPO法人の支部立ち上げに携わり、2年間にわたって同支部の代表として活動。
新卒入社した企業では営業部に配属され、フィールド・インサイド両方で新規開拓営業を担当。入社4カ月目で月間成績社内1位を獲得。以降も、四半期成績社内1位、半期新人王獲得、チームリーダー昇進、年間新人王獲得など、輝かしい成果を出しました。
その後しばらくは採用責任者として新卒・中途採用業務を経験した後、同社に転職。現在は、メインで手掛けている採用コンサルタント業務のほか、採用・労務・広報・IS領域など幅広い領域の仕事に、自ら手を挙げて携わっているそうです。
-----もともとどのようなキャリアを考えていたのですか?
三宅さん:学生時代は「30代になるまでには成功したい」といった漠然とした想いはありましたが、明確に何をやりたいかは決まっておらず、事業や職種にもこだわりを持っていませんでした。
-----就職活動の会社選びで重視したことは?
三宅さん:自分自身のビジョンである「ヒトを残せる人になる」を叶えられるかという点です。
具体的なやりたいことは決まっていませんでしたが、「こうありたい」という姿は決まっていたので、それを叶えられるかどうかが大事だと考えていました。
-----「ヒトを残せる人になる」とは?具体的にどういうヒトを残したいと考えているのですか?
三宅さん:“未来にときめいて、今を全力で駆け抜けている人”を残し続けていきたいです。
-----なぜ、そう思うようになったのですか?
三宅さん:私は幼い頃から、よく「自分の存在意義って何だろう」と考えていて、小学生時代などは学級委員としてクラスをまとめることに自分の存在意義を見出していました。
社会人になり、改めて存在意義を自問自答した際に、「自分の強みを社会に還元していくこと=生きている意味なのでは」「生きているからには、社会に何かを残したい」と思い至りました。
そして、自分の強み=未来志向を活かして何か社会に還元できないかと考え、周りを見てみたところ、「未来にワクワクできている人って、そう多くないのでは?」と気づき、「それなら、自分はその原因として考えられる“未来を考える機会の少なさ、仕事にワクワクできる人の少なさ”といった現状を変えていきたい」と思うようになりました。
HR業界での仕事を通して、人生の大部分を占める“仕事”にワクワクする人を増やすことで、“未来にときめいて今を全力で駆け抜けている人”を残し続けていきたいです。
マイナスな発言はしない
-----新卒入社した会社で輝かしい成果を上げていますが、どのように仕事に取り組んだことが結果に繋がったと思いますか?
三宅さん:主に3つあると思います。
1つ目は、“成果”にこだわる会社のカルチャーに同調して、私自身も成果にこだわって仕事に取り組んだことです。
例えばある時、体調が悪く、上司から帰宅を促されたのですが、「意地でも成果が出るまで早退したくない」と断固拒否。社長にも帰宅を促され、号泣しながら帰路についたことがありました。
2つ目は、自分の信念をぶらさずに仕事に取り組んだこと。「ヒトを残せる人になる」を実現すべく、仕事に邁進しました。
3つ目は、弱音を吐くことやマイナスな発言をしないように心がけていたことです。
仕事の愚痴や不満といったマイナスな発言をすることで、自分が負のループに入るだけでなく、組織全体にマイナスが広がってしまうのではないかと考えて、マイナスな発言は避けるようにしていました。
-----マイナスな気持ちやストレスが溜まった時は、どう解消しましたか?
三宅さん:おいしいものを食べたり、遊んで気分転換したり、たくさん寝たりと、自分なりのリフレッシュ方法を持っていたので、ストレスを溜め込むことはなかったです。
もともとストレス耐性が高いのもあって、ストレスを感じていなかっただけかもしれませんが。
“プラスの相談”で困難を乗り越える
-----挫折しそうになったことはありますか?
三宅さん:今は少なくなりましたが、昔はよく挫折していました。
特に新卒1年目の最初の3カ月はなかなか結果を出せず、営業成績が新卒入社した同期の中でも下位で、自分で自分が許せなくなりました。
-----それをどう乗り越えましたか?
三宅さん:先輩や周りの人に相談することで、解決への糸口を見つけることができました。
私は入社当初、自分の勝ちパターンやスタイルを信じて突き進んでいたのですが、なかなか成果が出ず。切羽詰まって「なんで成果が振るわないんだろう」と先輩や周りの人に相談したところ、「自分だけを信じすぎていることが問題なのではないか」と指摘されました。
そこで、いろいろな人のやり方を見て参考にしてみたり、人のアウトプットを吸収して自分に反映させたりすることを地道に繰り返すようにしたところ、次第に成果を出せるようになりました。
-----相談したことで道が開けたのですね。
三宅さん:はい。それまで私は相談=弱音を吐くというイメージを持っていて、人に相談することが苦手だったのですが、切羽詰まって相談したことで、“相談と弱音を吐くことは必ずしも一緒ではない”ということに気づくことができました。
人に“プラスの相談”をすることができるようになったことは、私にとって大きな収穫です。
大切なのは、ビジョンをどう成し遂げるか
そのように、新卒入社した会社で挫折を乗り越え、輝かしい成績を残した三宅さんでしたが、自分のビジョンをより実践できる環境で働きたいと考え、転職を決意したそうです。
-----自分のキャリアを考えるにあたって一番大切にしたことは?
三宅さん:ビジョンである「ヒトを残せる人になる」をどう成し遂げるか、ということです。
キャリアプランを考えるにあたって、人や文化、事業や業界、福利厚生や年収など、いろいろな判断基準があると思いますが、私は“ミッション・ビジョン”を一番重視しています。さらに言うなら、会社と自分のwillが一致する場所で働きたいと思いキャリアを選択しています。
私もいろいろなご縁があって今の自分になることができたと思うので、自分の役割として“ヒトを残せる人”になりたいと思っています。
働くことと生きることは同じ
大学時代にはNPO法人の支部長を務め、新卒入社した会社では新人王を獲得。そして現在は自分のビジョンを実現すべく、採用支援を手掛ける会社で自ら手を挙げて幅広い業務に取り組んでいる三宅さん。
なぜ、そんなに力強く生きることができているのでしょうか?
-----三宅さんの原動力は?
三宅さん:何かの原動力に突き動かされて行動したり、働いたりしているわけではありません。
私は生きていること自体に使命感を持っていて、私の中では“働くこと”と“生きていること”は同じです。
「私自身が“未来にときめいて、今を全力で駆け抜けている”という青春の状態であり続けたいですし、そうやって生きていきたい」という想いがあって、行動し続けているだけです。
-----立ち止まらずに行動し続けているのが凄いと思います。
三宅さん:心底成し遂げたいミッションがあり、それに向けて共に取り組める仲間がいるのでワクワク感しかありません。
ミッションを成し遂げたいという信念、そして社内外を問わず一緒に成し遂げていく仲間がいることが私の原動力になっているのかもしれませんね。
未来志向がワクワクに繋がる
-----「自分も力強く生きていきたい」と考えている同世代に向けて、メッセージをお願いします。
三宅さん:大切なのは、未来を考えて生きていくこと。“自分が人生をかけてやりたいことは何か”ということをひたすら突き詰めると、是が非でもワクワクする日が訪れるのではないでしょうか。
HeaRのミッションは「青春の大人を増やす」です。
青春=学生・10代というイメージが強いかもしれませんが、年齢は関係なく、全ての人に青春し続けてほしいと思っていますし、仕事の愚痴ばかりの世界観もなくしたいと思っています。
そのトリガーになるのは、目の前の仕事をいかに自分事として捉えて、未来につなげてワクワクしながら働けるかということ。そのためにも、自分に向き合って、仕事に恋している人をもっと増やしていきたいと思っています。
-----「自分のやりたいこと」はどうやったら見つけられると思いますか?
三宅さん:一番大切なのは、思考し続けることだと思います。
そのために私が実践したのは、いろいろな人に会うことです。
SNSでいろいろな人と繋がって話を聞いたり、知り合いに紹介してもらった人の話を聞いたりということをずっと続けてきたことで、今の自分の価値観を形成することができ、また共鳴できる仲間にも出会うことができました。
ただ、私のミッションや価値観も未成熟で、今後アップデートし続けるものだと考えているので、これからもいろいろな人から学び、思考し続けていきます。
自らのビジョンの実現に向けて、目の前のことに集中して行動し続けることで、力強いキャリア・人生を歩んでいる三宅さん。その原動力は“未来にワクワクする力”にあるように感じました。
「絶対にこれを実現したい」という確固たるビジョンがあれば、そこに向かう道筋で困難やハードルに直面したとしても、これを乗り越えたらどんな未来が広がるのかと想像してワクワクし、立ち止まらずに前に進んでいけるのかもしれませんね。
力強く生きていくために、まずは“自分がワクワクできる未来”や“人生をかけてやりたいこと”を探してみてはいかがでしょうか。
出典元:HeaR
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