転職する際、応募先企業にどのようなスキルをアピールすれば効果的なのかが分かると、戦略を立てやすいのではないでしょうか。
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、ビジネスパーソンを対象に転職に関する意識調査を実施。ビジネスパーソンの転職に対する意識や、募集する企業側が中途採用者に求めるスキルなどが明らかになりました。
若年層ほど、転職に対して「ポジティブ」という結果に
ビジネスパーソンに、転職へのイメージについて尋ねたところ、「ポジティブ」が15.9%、「どちらかというとポジティブ」が41.2%と、全体の約6割(57.1%)が、ポジティブなイメージを持っていることがわかりました。
「ポジティブ」と回答した人の割合を年代別に見ると、20代が最も多く(66.6%)、30代でも62.5%と、年代が若いほど前向きに捉えている傾向がありました。終身雇用制度の崩壊に加え、コロナ禍でリモートワークなどの働き方が多様化した昨今では、より能動的なキャリア形成する人が増え、適応力のある若年層ほど、転職に可能性を見い出している傾向があるのだとか。
doda編集長の喜多恭子さんは、この背景を、「人生100年時代の到来で60歳以降もキャリアは続くこと、コロナ禍でリモートワークが急速に広がったことなどから働き方の選択肢も増え、『転職は自分らしい生き方を選択するための、ひとつの手段』と捉える空気も生まれている」ためと、指摘。
転職意向についての質問で、半数以上が転職を意識していると回答した結果について、「転職が身近なものになっているという社会背景を表す一つの材料になる」と考察しています。
オンライン上のコミュニケーションが増え、求められるスキルも変化
では、転職を望むビジネスパーソンはどのようなスキルをアピールすればよいのでしょうか?
ビジネスパーソンに、中途採用に求められると思うスキルについて尋ねたところ、1位は「コミュニケーション力(ファシリテーションやプレゼンテーションなど含む)」(49.1%)、2位は「柔軟性」(46.5%)、3位は「専門性の高い知識」(44.8%)、4位は「応用力」(44.5%)、5位は「課題解決力」(39.3%)と回答。
対して、人材を募集する企業側にも、中途採用に求める能力・スキルについて質問したところ、1位は「コミュニケーション力(ファシリテーションやプレゼンテーションなど含む)」(71.8%)、2位は「柔軟性」(55.1%)、3位は「課題解決力」と「専門性の高い知識」(いずれも51.4%)、5位が「応用力」(32.4%)となりました。
上位に挙がったスキル項目に、個人と法人とで違いはなかったものの、割合を比較すると、1位の「コミュニケーション力」は、より企業の方が重視していることが判明しました。
こうした結果になった背景について、doda編集長の喜多さんは、「コロナ禍で、オンラインでのコミュニケーションが増えたことによって、これまで対面での何げない会話などでカバーできていたことを、オンラインで正確に伝えることが求められるようになった」と、見解を述べています。
転職活動時に参考にしてみてはいかがでしょうか。詳細は、プレスリリースをご確認ください。
【調査概要】
◆個人向け概要
・対 象 者:20~65歳の正社員・正規職員(公務員除く)
・集計対象数:1万6107人
・調査手法:インターネット調査
・調査期間:3月12日~3月17日
◆企業向け概要
・対 象 者:従業員規模300人未満から1000人以上の企業の人事部門
・集計対象数:383社
・調査手法:郵送による案内後、インターネットで回答
・調査期間:3月10日~3月30日
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