HOMEインタビュー 「既存の延長線上に未来はない」オンリーストーリー若手執行役員は、なぜ週1で新規施策案を出し続けるのか

「既存の延長線上に未来はない」オンリーストーリー若手執行役員は、なぜ週1で新規施策案を出し続けるのか

白井恵里子

2021/06/07(最終更新日:2021/06/14)


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吉田航平さん/提供:株式会社オンリーストーリー

仕事がうまくいかない時。思ったような成果が出ない時。苦しい場面には、「新しいことに挑戦する理由」がたくさん転がっています。では、うまくいっている時や成果が出ている時はどうでしょうか?

「同じことを続けていても意味がないと思うので、週にひとつは、新しい施策案を出しています」今年4月、25歳で株式会社オンリーストーリーの執行役員/CRO(Chief Revenue Officer)に着任した吉田航平さんは、積極的な挑戦を続ける理由についてこう話してくれました。

成果が出ていない時も、出ている時も、常に新しいことへ挑戦し続ける彼の背景には、どのような考え方があるのでしょうか。吉田さんを取材しました。

決裁者マッチングプラットフォーム「ONLY STORY」

株式会社オンリーストーリーは、審査制・決裁者マッチングプラットフォーム「ONLY STORY」を運営。「ONLY STORY」は今年3月に過去最高の月間新規登録数を記録し、5月時点の登録数は4000を突破しました。

プラットフォームに登録すると、登録決裁者に向けてプラットフォーム内メッセージを送付し、決裁者同士の接点を作ることができます。その他、プラットフォーム登録者が参加できるオンライン交流イベントやオンリーストーリー担当者からのヒアリング/紹介を通して、コロナ禍でも有効な決裁者マッチング手法として利用されています。

同社は2019年・2020年度にベストベンチャー100に選出され、2020年度には"日本初のビジネスモデル"としてGOOD DESIGN(グッドデザイン賞)も受賞。会いたい企業のキーパーソンとの接点を効率的に創り出す手法として、『KBM(Keyperson Based Marketing)モデル』の開発と提供に取り組んでいます。

代表の力強い説得により、入社を決意

吉田さんは、2019年4月に同社のCS(カスタマーサクセス)事業部メンバーとして新卒入社。その後、CS事業部マネジャーを経て、今年4月より現職に着任しました。

-----オンリーストーリーに入社を決めた経緯について教えてください。入社前はインターン生として活動されていたんですよね。

吉田さん:「経営者の方々の課題を解決したい」という想いで就活をしていて、その流れでコンサル企業の内定が決まっていました。その後、大学の単位も取り終えて時間ができた時に「長期インターンをやってみよう」と思い、インターン先を探していたなかで出会ったのがオンリーストーリーだったんです。

「経営者や決裁者を繋ぐサービスを通じて課題を解決していく」というオンリーストーリーの事業に携わることで、コンサル企業に入社後も役に立つ経験が得られるだろうと思い、インターン入社を決めました。

-----そこから正式入社に至ったのはなぜですか?

吉田さん:実はインターン期間中に2度も「正式入社しないか」というお誘いをお断りした経緯があります。

ですが、3回目にお声がけしてもらった際、代表の平野が100枚以上のスライドでプレゼンしてくれて。自分が働くうえで懸念していた点について説明してくれたり、オンリーストーリーで働くことのメリットを伝えてくれたり、とにかく熱意がすごくて(笑)。

純粋に「なんで僕のためにこんなに時間を使ってくれたんだろう?」と疑問に思ったと同時に、「総合的に考えて、面白そう」「チャンスが多くもらえるのであれば、経験できる面積も大きそう」という気持ちも増していきました。

そこで、内定をいただいていた企業の担当者の方と話し合い、ご理解いただいて卒業3カ月前に内定を辞退。オンリーストーリーへの正式入社を決めました。今でも、当時の僕の気持ちと選択を理解してくださった担当者の方には感謝しています。

-----実際に入社されてみて、いかがでしたか?

吉田さん:ある程度の裁量権も持たせてもらえているので、自分の仕事の幅や経験の面積は期待通り広がっているなという実感はあります。

実際にCS事業部マネジャーへの昇進を申し出たのも自分でしたし、CROというポジションを新しく立ち上げてそこに着任したのも自分。

チャンスを自分でつくって、それを認めてもらって行動に移す。そんな繰り返しが、経験できる面積を広げてくれています。

提供:株式会社オンリーストーリー

自分が変わることで、チームの雰囲気も良好に

自ら積極的に昇進を申し出て、成果を出し続けている吉田さんですが、過去には学びとなった苦い経験もあったそう。

-----CS事業部マネジャーを務めていらした時、困難に感じたことはありましたか?

吉田さん:着任当時は、常に「成果」や「数字」だけにこだわっていて、あまりメンバーとの積極的なコミュニケーションとか、メンバーの気持ちを汲み取るとか、そういったことを意識していなかったんです。メンバーから「私たちはロボットじゃない」と言われ、ハッとしました。

-----それは…衝撃的な一言ですね。

吉田さん:冷静に考えてみると、メンバーがオンリーストーリーという場所を選んでそこで楽しく仕事をしてくれていることだけでも、ありがたいことだと気付いたんですよね。

それまでは、期待値に届いていない事柄に対して「どうしてできないの?」と詰めてしまうこともあったのですが、そういったコミュニケーションがプラスには働いていないことにも気が付いたので、そこから「どうしたらうまくいくのか」を真剣に考えるようになりました。

ボトルネックは自分だということは分かっていたので、まずは自分が変わることを決意。結局、周りにあれこれ期待したり変化を求めたりするよりも、本当に組織やチームのことを考えるのであれば、ボトルネックである自分が変わったほうが合理的なんですよね。

-----コミュニケーションの図り方を、ご自身で変えられたんですね。

吉田さん:そうですね。例えば内定者やインターン、若手社員などに「なぜ入社を決めたのか」「将来どうしたいのか」といったことをしっかり聞いて、そこと業務がどう結びつくかを一緒に考える。

そのように意識するようになってからは、慕ってくれるメンバーも増えましたし、それゆえ早い段階で物事を共有してくれるようになるなど、メリットも多々感じています。

提供:株式会社オンリーストーリー

既存の延長線上に良い未来はない

同社は今年4月、総額約13億円の資金調達に成功。前へ前へと進み続けている印象ですが、そんな状況でも吉田さんは、週にひとつは新しい施策案を出しているといいます。

-----苦難に直面した時だけでなく、常に新しいことを考え続けているのはなぜですか?

吉田さん:既存の延長線上に良い未来は待っていないと思っているからです。

例えうまくいっていたとしても、同じことを続けているだけでは意味がないし、お客様にも失礼なのではないかと考えています。

実際、今のプロダクト(「ONLY STORY」)の完成度はまだ20%ぐらいだと思っていますので、それを100%にもっていくためにはどうしたらいいか、ということは常に意識していますね。

-----最後に、今後の目標についてお聞かせください。

吉田さん:サービスを使ってくださっている既存のお客様への提供価値を何倍にもしていきたいです。

そして、既存のお客様以外にも価値をご提供できるようなプロダクトに成長させるために、各方面から効果的なアプローチを考えて、実践していきたいですね。

吉田さん(右)/提供:株式会社オンリーストーリー

心からチームや組織のことを考えているからこそ、「自分が変わった方が合理的」と思考を転換してコミュニケーションの在り方を変える。そして、心から顧客のことを考えているからこそ、常に新しいことに挑戦し続ける姿勢を忘れない。

変化を怖れず、むしろ積極的に変化し続ける吉田さんだからこそ、「既存の延長線上に良い未来は待っていない」という言葉に強い説得力を感じます。

出典元:株式会社オンリーストーリー

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