あなたにとって"いいコード"とは何ですか?「早くて正確」「豊富な知識」浮かび上がってくるキーワードは人それぞれでしょう。
「エンジニアがwhyを意識することが、いいコードに繋がるのだと思います」Crezit株式会社の若手エンジニア・山崎 孝太さんは、はっきりとこう答えてくれました。
同社は、これまで個人向けのモバイルクレジットサービス「CREZIT」を運営。2021年春より、新しく法人向け与信サービス「Credit as a Service:X Crezit」構想の実現に向けたプロダクト開発を進めています。
2021年2月には、累計2.7億円の資金調達を実現。矢部寿明代表が「Forbes 30 Under 30 Asia 2021」(2021年4月)のFINANCE & VENTURE CAPITAL部門に選出されるなど、今最も勢いのあるFinTechスタートアップのひとつです。
スタートアップのエンジニアはどのようなことを意識して仕事に臨んでいるのでしょうか。最前線で活躍するエンジニアが"いいコード"を書くために実践していることとは?山崎さんに話を聞きました。
- Crezitは、挑戦することで可能性を解き放つことを目指している
- ビジネスサイドとの相互理解が"いいコード"に繋がる
- エンジニアがwhyを意識することで本質をつかむことができる
ミッション「信用を最適化して、人の可能性を解き放つ。」
同社は「信用を最適化して、人の可能性を解き放つ。」をミッションに掲げ、消費者信用事業の変革を目指しています。
2019年3月の創業以降、「新しい場所を訪れたい」「知識を身につけたい」そんな風に思っても経済的理由から行動を起こせないというデジタルネイティブ世代に向けて、「小さな挑戦からものごとは始まっていく」と訴求。低金利・少額の融資をスマホで簡単に受けられる、個人向けのモバイルクレジットサービス「CREZIT」を運営していました。
法人向け与信サービス「Credit as a Service:X Crezit」では、これまで培ってきた同社のノウハウを活かし、消費者信用事業(貸金・割賦販売等)に参入したいあらゆる企業に対し、金融サービス構築に必要なシステム基盤やオペレーションをサービスとして提供していきます。
「新しいことに常に挑戦することで視野や人との繋がりも広がっていきます。自分が本当にやりたいことと出会うためにも、積極的なチャレンジを積み重ね、仕事や領域とのフィットを見つけていきましょう。(矢部寿明代表)」
技術的関心がマッチし、転職へ
山崎さんは、スタートアップなどこれまで2社でエンジニアとしての経験を積んだ後、2020年7月に同社へ入社。フルスタックエンジニアとして、開発業務を牽引しています。
-----入社を決めた理由について教えていただけますでしょうか。
山崎さん:転職を意識していた時に、媒体経由で代表の矢部からオファーをもらったことがきっかけでした。
Crezitエンジニアチームのソフトウェアエンジニアと話したときに、「今、こういう問題点があって」「今後こんな風に変えていきたいと思っている」といった考えを聞いて、自分の技術的関心がマッチしていると感じたことが決め手となって入社しました。
ビジネスサイドと関わることで本質が見えてくる
-----入社してみて、「Crezitのこういう部分が、自分の弱みを克服できている」と感じる瞬間はありますか?
山崎さん:エンジニアなので、これまでビジネス寄りの内容はあまり「勉強しよう」「関わろう」と意識してこなかった面があるのですが、Crezitに入社してからは、よりビジネスに足を踏み込みながらシステム開発ができていると思います。
最近PM(プロダクトマネージャー)が新しくジョインしたのですが、それでもエンジニア目線でビジネス寄りの内容について意見したり、一緒に考えたりしています。その方が「いいコード」が書けると実感もしています。
中には「コーディングしかしたくない」というエンジニアもいると思いますが、たまたま今のチームにいるメンバーは自分含めて、ビジネスサイドに踏み込むことが苦ではないタイプなので、結果的にいい状況だなとは感じています。
-----ビジネスサイドと関わることによって生まれる「いいコード」とは?
山崎さん:例えば、これは開発の場面以外でも言えると思うのですが、「これをやってほしい」と言われて「はい、できました」と返すだけでは、「本質的にやってほしいことと相違があった」「長期的にみるとそれって不十分かも」というケースがあるのではないでしょうか。
そういった時に、エンジニアが「なぜそれをやるのか?」という目線になって考えることができると、本質的に「こうしたほうがいい」「こうすべき」というものが見えてくるのだと思います。それが「いいコード」に繋がるのでは、と。
-----逆に、ビジネスサイドもエンジニアに寄り添っていくことが必要ですよね。社内ではそういう雰囲気もあるのでしょうか?
山崎さん:そうですね、最近ではエンジニア以外の社員向けに、SQLの操作方法を学ぶ勉強会を開催しています。「ちょっとしたデータが欲しい」と思った時に、その都度エンジニアを呼ばなくても自分で操作ができるように…という狙いがあります。
エンジニアもビジネスサイドも互いを理解しようと努力しているところが、個人的に「スタートアップ感あるな!」と思っていますね。
自分にしかできないことを増やしたい
-----社内・社外問わず、仕事やキャリアにおいて「この人を目指したい!」という人はいますか?
山崎さん:仕事において目指したい人や憧れている人は…特にいません。
エンジニアとしてのスキルは常に高くしていきたいという気持ちはありますが、誰かができることを自分ができるようになったところで、「他にできる人がいるなら、その人がやればいい」というのが私の考えですね。
それよりも、自分にしかできないことをつくっていきたいし、増やしていきたいです。
----なるほど、誰かを目指すのではなくオンリーワンを目指したい、ということですね。最後に、今後の目標について教えていただけますでしょうか。
山崎さん:これまで「このプロダクトの開発に貢献していました!」と胸を張って言えるものがなかったので、今後は「X Crezit」を成長させて、胸を張れるサービスにしていきたいです。
「この人を目指す」ということは、時に可能性を狭めてしまうこともあるのだと、山崎さんの言葉にハッとした人もいるのではないでしょうか。同社のミッション「可能性を解き放つ」と通じる部分も垣間見えたインタビューとなりました。
もっと自分の可能性を広げたいという人や、ビジネスサイドに寄り添うことでエンジニアとしてのスキルを上げたいという人は、スタートアップの勢いを肌で感じられそうなこの場所で、新しい一歩を踏み出してみては。
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