就活の履歴書や面接で必須の「自己PR」に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、就活で自己PRを問われる目的や、自己PRを書くときのポイント、良い例や悪い例などをご紹介します。
何を自己PRするべきかを悩んでいる人は、自己PRに使えるキーワード例をぜひ参考にしてみてください。
- 就活で自己PRを問う企業の目的
- 履歴書への書き方・面接での答え方で注意したい5つのポイント
- 就活での自己PRに入れたいキーワード例16選
就活で自己PRを問う企業の目的とは?
就活をする上で大切な履歴書には、必ずといっていいほど「自己PR」の項目があります。また、面接でも「自己PRをしてください」と言われることも多いものです。
どうして自己PRはそれほど就活で重要視されているのでしょうか。
以下では、就活で自己PRを問う企業の目的についてご紹介します。
人間性(性格)や能力を把握するため
企業が自己PRを問う目的は、人間性や能力を把握するためです。
面接官は就活生の人間性を知ることで、企業の社風にあっているか・企業の和を乱すことがないかを判断します。また、就活生が入社後に活躍できるか・どのように企業に貢献できるかを自己PRを通して把握しようとしています。
そのため、自己PRを問う質問には「私の強みは〇〇です」とだけ答えるのではなく、そう考えた根拠・エピソードなどを伝えることがポイントです。
自分の長所の中から何を自己PRに選んだのかや、自己PRのエピソードを聞くことで企業は就活生の人間性や能力を把握できます。
企業の志望度をアピールすると的外れになるので注意
自己PRをする際には、企業の志望度をアピールするのはNGです。
「私は〇〇できることが強みです。そのため、〇〇を活かせる御社に入社したいと思っています」のように自己PRと志望理由を混同しないように注意しましょう。
的外れな回答をしてしまうと「コミュニケーション能力がない」「面接の練習をしていない」と思われてしまう可能性があります。面接の質問への回答は企業の意図や知りたいことに沿った回答をするように意識しましょう。
就活で頻出の質問の意図を知って好印象を与えられる回答を作りたい人は「就活での採用面接でよく質問される25項目と質問の意図【就活の面接対策】」を参考にしてみてはいかがでしょうか。
また、面接の一番初めに「自己紹介をお願いします」と質問されることがあります。自己紹介では、自分の所属・名前などを簡単に伝えるもので、自己PRとは異なるので注意しましょう。
自己PRと「長所」「学生時代頑張ったこと」との違いとは?
自己PRと似た質問として「長所」や「学生時代頑張ったこと」があります。自己PRも長所も、自分のプラスの側面・性格を伝えることは同じのため、どれも似たような内容になりがちですが、それぞれの違いを理解しておく必要があります。
自己PRを聞く質問は、面接を受けている企業にどのように貢献できるかを企業に伝えるための質問です。自分の長所を生かして、これまでどのような実績を残したのか、どのような経験をしたのかなどを伝えます。
長所を聞く質問は、自分の人柄や性格を企業に伝えるための質問です。長所を伝える際は、その長所での実績をアピールしすぎると自己PRの側面が大きくなりすぎることに注意しましょう。
長所を答える際は、どうして面接で伝える長所を「なぜ自分の長所だと思ったのか」に重きをおいて話すことをおすすめします。
また、学生時代頑張ったことを別で聞かれることもあるので、こちらも別に回答を用意しておくとよいでしょう。
自己PRで何をアピールする?書き始める前に考えたいこと
選考時に重要な役割を担う自己PRは、何を書くのかを慎重に決める必要があります。
自己PRをいざ書こうとしても何も思い浮かばない人のために、自己PRを書き始める前に考えたいことについてご紹介します。
自己分析を行う
自己PRを書くためには、自分のことについて明確に言語化できるようになる必要があります。そのためには、「自己分析」が必須です。
自己PR以外の就活で聞かれる頻出の質問である、志望理由・学生時代に力を入れたこと・長所や短所・未来の自分のキャリアイメージなども自己分析をすることで明確になります。
「もう自己分析をやったけれど、特に得られたものがない」と思っている人もいるでしょう。自己分析はする意味がなかったと思っている人は、もう少し深く自己分析をできるように努力してみることをおすすめします。
例えば自分の長所を見つけた場合「どのようにそれが長所になったのか」「なぜ長所だと思ったのか」「どうして長所になれるほど成長できたか」などを深堀りしていきましょう。さらに「いつごろにその長所が身についたのか」「その長所で何をなし得たのか」「どこで長所を発揮したのか」などと深堀して考えれるとさらに良い自己分析になるでしょう。
企業が求めている人物像をリサーチする
自己PRするポイントは、企業が求めている人物像に合わせることも大切です。
例えば「流行に敏感で、新しいものをすぐに取り入れること」を、老舗の伝統守っている企業にアピールすると、社風にあっていないと判断されることもあるでしょう。
一方、チャレンジ精神を大切にしていて「失敗は成功のもと」と謳っている企業に、「ミスなく丁寧に物事を進められることが強み」とアピールすると、「企業のことを調べていない」「自己PRを使いまわしている」と思われることもあるでしょう。
このように、自己PRを書く際は、企業が求めている人物像をリサーチして、企業にとって魅力的な人材であると認識してもらうことが大切です。
ホームページやパンフレット、説明会、インターンなどを参考にして企業が求める人材はどういう人物なのかを調べ上げることをおすすめします。
履歴書への書き方・面接での答え方で注意したい5つのポイント
何を自己PRにするのか、なんとなく決まった後は、実際に回答を作っていきましょう。
以下では、履歴書への書き方・面接での答え方で注意したい5つのポイントをご紹介します。
自己PRをすでに書いている人も以下のポイントを押さえれているか確認してみましょう。
ポイント1.具体的なエピソードや原体験を語れるものを選ぶ
履歴書への書き方・面接での答え方で注意したいポイントの1つ目は、具体的なエピソードや原体験を語れるものを選ぶことです。
自己PRが大切だとわかっているからこそ、企業に印象自分を良く見てもらいたいからといって「嘘」や「盛った内容」を書いている人も、就活生の中には存在します。
そのため企業は、矛盾している内容や、具体的ではない内容ではないか確認することがあります。せっかく考えた自己PRが「作り話ではないか?」と思われて正当な評価をしてもらえないのは、もったいないことです。
自己PRを話す際は、話に信憑性を持たすことを意識しましょう。
具体的なエピソードや原体験を語れるように、話をまとめておくことが大切です。伝えるときは「5W1H」を意識すると、説得力のある自己PRになります。
ポイント2.第三者からみて、魅力を感じる内容か確認してもらう
履歴書への書き方・面接での答え方で注意したいポイントの2つ目は、第三者からみて、魅力を感じる内容か確認してもらうことです。
自分の中で優れていると思っていても、他人から見ると「当たり前」だと思われてしまうことをアピールするのは、意識や水準の低さを露呈することとなり、逆に評価を下げることがあるので注意が必要です。
例えば「大学受験のために毎日3時間も勉強した」と努力家であることをアピールしたとしましょう。毎日10時間以上勉強している人もいる中、3時間の勉強というのは、たいへんな努力をしたとは伝わりにくいもの。むしろ通常よりも、努力の水準が低いと思われてしまう可能性が高いでしょう。
また、特定の分野で評価されることであっても、一般に浸透していないものの場合、すごさが伝わらない可能性もあります。
第三者からみて、魅力的に感じる内容となっているのか、友達や家族などに確認してもらうことがおすすめです。
ポイント3.入社後の活躍がイメージできる再現性がある内容にする
履歴書への書き方・面接での答え方で注意したいポイントの3つ目は、入社後の活躍がイメージできる、再現性がある内容にすることです。
計画を綿密に立てて、トラブルを予測して回避しながらプロジェクトを動かせる人と、なんとなく感覚でやったらできた人では、前者の人材をほしいと企業が思うのは至極当然です。
同様に自己PRを考えるときは、運で乗り切った経験を話すのではなく、熟考して考えたプロセスを語れる経験や、再現性のある経験を伝えれるように意識しましょう。
また、ただ過去の実績を自慢げに話すのではなく、将来企業に入社したとき、その過去の実績から学んだことをどう活かせるかを伝えることをおすすめします。
ポイント4.企業にあわせて別の回答を準備する
履歴書への書き方・面接での答え方で注意したいポイントの4つ目は、企業にあわせて別の回答を準備することです。
自己PRを何個も考えるのをめんどくさく感じて、同じ業種には同じ自己PRを送ろうとしている人もいるのではないでしょうか。
「企業A」に合わせた自己PRを「企業B」に送ると、企業Bは違和感を感じてしまいます。「志望度が低い」「熱意が伝わらない」と思わせてしまう自己PRはNGです。
だからといって、企業Aでも企業Bでも通用する自己PRを書くと「どこでも通用することを書いている」ことがわかり、どちらの企業にも刺さらない自己PRになってしまうので要注意です。
それぞれの企業の社風や経営方針にあった自己PRを準備するようにしましょう。
ポイント5.結論から伝える
履歴書への書き方・面接での答え方で注意したいポイントの5つ目は、結論から伝えることです。
企業は数百から数万枚の履歴書を見て、次のステップに進む人を判断しています。
はじめに結論がない履歴書では、エピソードをすべて読み終えるまで何を言いたいのかわからない自己PRになってしまいます。
就活生の強みとエピソードの関係が一度では飲み込めず、もう一度読まなければいけないことになるとタイムロスになってしまうでしょう。
「結論から書く」という基本的なことができていないと判断されて、履歴書を読まれない可能性もあるので、結論から書くことは忘れないようにすることをおすすめします。
就活での自己PRの答え方・書き方の例文
自己PRの書き方はなんとなくわかったけれど、例文を見て参考にしたいと思う人もいるのではないでしょうか。
以下では、就活での自己PRの答え方・書き方の例文をご紹介します。自分の自己PRを考えるための参考にしてみてはいかがでしょうか。
GOOD例
良い自己PRは、具体的なエピソードや原体験が含まれていて、それをどのようにして企業の役に立てるかが伝わるものです。
- 私の強みは、どんな人とでも協力でき、成果を出せるコミュニケーション能力です。アメリカにホームステイをしながら、現地の大学に通い、地元最大の催しである学祭のリーダーを務めました。大学では使用言語やバックグラウンドが違う人などがいましたが、言葉だけではなくジェスチャー等を使用しながら会話をしてそれぞれの文化を主張し合うのではなく、それぞれの文化のいいところを合体することを説得しました。
その結果、それぞれの伝統的に使われている食材を使った新しい料理を提供する祭りにしました。御社に入社できた際には、多種多様な考えを持つ取引先とどのように折り合いをつけて、お互いにいい関係を作れるかを大事にしたいと思っています。
NG例
NGな自己PRは、具体的ではない・エピソードがないものです。
例えば「私の強みは、コミュニケーション能力です。多種多様なクライアントと交渉したり、良好な関係を築くためにもコミュニケーション能力は必要です。御社に入社できた際には、抜群のコミュニケーション能力で営業をがんばります」のような自己PRは注意しましょう。
上記の例のように、短くまとめる必要のある自己PRで強み自体を説明する必要はありません。エピソードや具体例がないと、「本当にコミュニケーション能力があるの?」と思われ、信憑性も感じられないでしょう。
また「私の強みは交渉力です。よりよい学祭にするために学校側に交渉を重ねることで、学祭を成功に導きました」のような例は、どのように交渉を重ねたのか具体性に欠けています。
エピソードをもっと深堀りできないのか・いらない言葉はないのかなどを考えていい自己PRを書けるようになりましょう。
就活での自己PRに入れたいキーワード例16選
就活でアピールできるような自己PRが見つからずに困っている人もいるのではないでしょうか。
以下では、就活での自己PRに入れたいキーワード例を16選ご紹介します。キーワードから逆算してストーリーを選別したり、特別な経験に当てはまるキーワードを探したりしてみてください。
主体性
日常生活で「面白そうだな」と感じたことを自ら調べたり、指示されていないことでも自ら行動できる人は、「主体性」をアピールするといいでしょう。
受動的ではなく、自ら進んでやる力をアピールすると「今は能力がなくても、自発的に学べる人」という印象を与えれるでしょう。
主体性をアピールするためには、どのようなものに興味を持ったのか、そしてどのような成果を出したのかなどを具体的に伝えられるといい自己PRになります。
チャレンジ精神
新しいことには何でも挑戦する人や、苦手なことでも進んでやる力を持っている人は「チャレンジ精神」をアピールしてはいかがでしょうか。
チャレンジ精神をアピールするためには、チャレンジしたこと・チャレンジした結果・そこから学んだことなどをエピソードを交えて話せるとGOOD。具体的にどのようなチャレンジをしているのか、複数挙げれると信ぴょう性が高まります。
向上心
自分に足りていない部分があると感じた際には、努力をしてスキルアップをしている人は「向上心」をアピールするのもおすすめです。
向上心がある人は、自ら進んで学ぶため、企業に入ってからの成長が期待できます。
なぜそのような向上心を持って取り組めているか・向上心を持って取り組んだ結果何を成し遂げたのかなどを具体的に伝えるといい自己PRになるでしょう。
リーダーシップ
部活動やサークル活動で部長を努めた経験がある人や、チームを引っ張るような経験をした人は「リーダーシップ」をアピールするのもいいでしょう。
リーダーシップを発揮したと思った場面、苦労した点や、難しい場面を克服するために行ったことなどを具体的に話せるとGOODです。
コミュニケーション能力
聞き上手とよく言われる人や、自分の属する組織以外の違う組織・学校で協力して何かを成し遂げたことがある人は「コミュニケーション能力」をアピールするのもおすすめです。
どんな場所で、どのようにコミュニケーション能力を役に立てたか、どのように会社に入って活かせると思うかなどを伝えれるといい自己PRになるでしょう。
協調性
グループのまとめ役ではないけれど、周りの意見をまとめたり和ませたりした経験がある人には「協調性」をアピールするのもいいでしょう。
自分が協調性を発揮することで、どのような結果を得たのか、どうして協調性が身についたのかなどのエピソードを交えて話してみてはいかがでしょうか。
好奇心旺盛
新しいものに挑戦し続けている人や、トレンド好きな人は「好奇心旺盛」なことを自己PRにしてみてはいかがでしょうか。
何に興味を持って、どのように興味を持ったことに関わったのか、結果を出した道筋などを交えて話せるといいでしょう。
負けず嫌い
何かを達成するまで努力をし続けた経験がある人は「負けず嫌い」なことを自己PRしてみてもいいでしょう。
何を達成するまで努力したかや、努力したときに工夫したことを具体的な数字を使いながら話せると、相手に伝わる自己PRになります。
行動力
「やろう!」と思ったらすぐに実行に移すタイプの人は、「行動力」をアピールしてはいかがでしょうか。
行動力を発揮したことや、どのように成果に導いたのか、苦労した点などを具体的に伝えられるといいでしょう。
計画性
行動に移す前に計画を綿密に立てる性格の人や、締め切り前に慌てることなく余裕をもって行動できる人は「計画性」をアピールすることをおすすめします。
計画性を何に発揮したのか、計画の変更が余儀なくされたときの対応方法、計画性を発揮したことでどのような結果になったのかを伝えられると、いい自己PRになるでしょう。
忍耐力
苦しい状況を耐えて何かを成功させた経験がある人は「忍耐力」をアピールしてみてはいかがでしょうか。
どうして最後までやり遂げられたのか・忍耐力をもって成し遂げたことはなにか・苦労した点などをエピソードを添えて伝えるといいでしょう。
努力家
勉強やスポーツ、趣味など、長期間ひとつのことを続けた経験のある人は、「努力家」であることをアピールすることをおすすめします。
努力をする上での苦悩や続けられた理由、何を達成したのかなどを具体的なエピソードや経験を伝えながら説明するといいでしょう。
継続力
同じことをコツコツと続けてきた経験がある人は「継続力」をアピールしてみてはいかがでしょうか。
何を継続しきたのか、どうして継続させようと思ったのか、その結果何を得られたのか、それを会社に役立てられるかなどを詳しく伝えましょう。
慎重
何かを始める前にミスが起こらないように準備した経験がある人は「慎重」であることをアピールすることをおすすめします。
慎重に進めるために気を配っているポイント、慎重にやってよかったこと、何に対して慎重さを発揮したのかなどを伝えられるといいでしょう。
親しみやすさ
誰とでもすぐに仲良くなれる人やなぜか人に好かれる人は「親しみやすさ」をアピールしてみてはいかがでしょうか。
なぜ親しみやすいと言われるのか、親しみやすさをどのようにして作っているのか、親しみやすいことで得たや成果をエピソードとともに伝えましょう。
柔軟性
全体の意見に合わせたり、その場に合わせた臨機応変な行動ができたりする人は「柔軟性」をアピールすることをおすすめします。
どのように状況を把握しているのか、またどのように切り替えているのかなど、柔軟性を発揮した場などを具体的にエピソードを交えて伝えれるといいでしょう。
魅力的な自己PRは、自己分析と企業分析から始まる
- 自己PRは人間性や能力を把握するためにある
- 自己分析を行い、企業研究をした上で自己PRを考える
- 入社後の活躍を想像させられるエピソードや実体験を交えた自己PRを書く
本記事では、就活で必須の自己PRの書き方について詳しくご紹介しました。
自己PRは、就活では履歴書と面接の両方で聞かれる可能性がある大切な質問です。
自己分析や企業分析を行い、企業にあった自己PRを考えてみてはいかがでしょうか。
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