就活生や新社会人など若手ビジネスパーソンのなかには、「あの人からのあの言葉を思い出すと頑張れる」という"心の支え"となるパワーワードを持っているという人は、まだ少ないのではないでしょうか。自分ではなく他の人からもらった言葉には、不思議な力があるものですが、だからこそ、そう簡単に手に入るものではありません。
株式会社TOMAPにて長期インターンをしている新井優希さん(20)は、最近、仲間から掛けられたある言葉が「仕事への活力」となっているそう。それは、約1年間、真摯に仕事へ向き合ってきた彼女だからこそ得られた大切な宝物とも言えます。
インターンを通じてこれまで彼女はどんな経験を積んできたのでしょうか?そして、仲間からもらった言葉とは?新井さんを取材しました。
約500人が受講するプログラミングスクール「ZeroPlus」
株式会社TOMAPは、プログラミングスクール「ZeroPlus」を運営しています。現在の受講生数は、大学生を中心とした約500人。「将来的に海外で働きたい」「副業に活かしたい」といった想いを持つ学生や社会人が多く在籍しているといいます。
16週間の中で、総合的なwebデザイナーとしてのスキルを身につけられるような効率的なカリキュラムになっているほか、通常授業以外にも月に5回以上の特別勉強会や交流会を開くなど、「共に学び、夢に向かって高めあえる仲間」を創るための機会を提供。
また、就活・転職サポートや案件獲得のためのサポートにくわえ、キャリアに関する相談の機会も用意しています。
2020年7月より、コロナ禍を受けてオンラインコースも開設したため、地方在住の人でも受講ができるようになりました。
自分にしかできない仕事がしたい
新井さんは、立教大学の3年生。2020年5月より同社で長期インターンを開始し、営業を経て、現在は営業マネージャー兼採用担当として活躍しています。
-----長期インターンを始めた経緯について教えていただけますでしょうか。
新井さん:大学1年生の時、税理士を目指して着々と行動を起こしている友人の姿をみて、「自分は今のままでいいのかな?」「自分にはこれといった強みがない…」などと不安に思うようになったんです。
「自分にしかできない仕事がしたい」という気持ちがありながら、当時は自分に自信が持てるものを持っていませんでした。
就職する際にも、自分が行きたいと思った会社に行ける人材になっておかないと…という想いもあり、インターンを探し始めることにしました。
-----貴社をインターン先として選んだ理由について教えてください。
新井さん:まず、人と話すことや相手の価値観を理解することが好きだったので、「人と関わるスキル」を身につけたいと思い、営業職に目をつけました。
今後どんな分野にもかかわってきそうな「IT業界」、裁量を多く持たせてもらえそうな「ベンチャー企業」、そして「営業を極める」という3つの軸からインターン先を探していたなかで、出会ったのがTOMAPでした。
代表との面接のなかで、「ミッションやビジョン」「楽しそうな雰囲気」だけでなく、「完全成果報酬型という厳しい環境」にも魅力を感じたことが決め手です。「うち、厳しいよ」と言われると、「なおさら、やりたい!」と思うような負けず嫌いな性格なので(笑)。
「愛嬌」と「寄り添い」を履き違えていた
こうして、営業インターンとして活動を始めた新井さん。SNSを使ったり、イベントに参加したりして、コロナ禍でもさまざまなアプローチを試みてきたそうです。
-----実際に営業インターンを始めてみていかがでしたか?
新井さん:最初の1カ月は結果を出したくてとにかく数をこなしていました。
1件契約がとれたということもあり少し自信がついてきた頃、当時のマネージャーに、自分の営業シーンを見学してもらう機会があったのですが、その時言われた言葉が「もっと、できると思っていた」。
そんなに自分はできていないのかと、かなりショックを受けたと同時に、「このままではダメだ」と奮い立つきっかけにもなりました。
-----それはショックですよね。それから、どのように意識を変えていったのですか?
新井さん:1カ月を振り返ってみたら、結果的に「アプローチ先の方と仲良くなっているだけだった」と気が付いたんですよね。
「愛嬌」と「寄り添い」を履き違えていたんです。
「契約をとること」がゴールなのではなくて、商材を提供した先に何があって、
そのためには、必要に応じてその人の過去を遡って、その人の価値観や考え方を探っていき、本質的な課題を見つけなければならないんです。
「好かれる」ことが大切なのではなく、このように相手と同じ目線に立って「寄り添う」ことこそが必要不可欠。このことを意識するようになりました。
-----具体的にはどのような工夫を?
新井さん:1つ1つのアポに向き合う姿勢を変えました。
5W1Hを意識して、本質的に相手を理解するように心がけてお話をすること。そして、「サービスを売る」のではなく、「その先にある夢を提供する」ということを念頭に置いた対話を心がけました。
意識改革も、具体的な改善策も、自分ひとりでできたわけではなく、当時のマネージャーや営業部長からの学びが大きかったです。
「付いていきたい」と思ってもらえるマネージャーへ
改善を試みた結果、3カ月目には歴代最高記録の契約件数を獲得でき、昨年11月からは5人のメンバーをとりまとめる"営業マネージャー"という立ち位置にステップアップしたといいます。
-----営業の最前線からの学びを、マネジメントにどう活かせていると思われますか?
新井さん:営業で培ってきた「相手に寄り添う力」が、マネジメントでも活かせていると思います。
メンバーひとりひとりに合った目標設定を考えるなど、メンバーの性格や考え方を理解しながら同じ目線に立って物事に取り組むことを意識しています。
-----インターン生でありながら、マネジメント業務。難しい局面も多々あるのでは?
新井さん:そうですね、マネジメントって本当に難しいです。
でも、自分の自信がなくなってしまった時に、挫けずに「頑張ろう」と思えるのは、(マネジメントしている)メンバーのお陰だと思っています。
先日、とあるメンバーから、「今まで、結果や背中で魅せるリーダーにしか付いていこうと思わなかったけれど、新井さんのように"パッション"の部分で魅力を感じて付いていこうと思えたのは初めてです」と言ってもらえたことがあって。
この言葉がとても嬉しくて、今、自分の活力になっています。
-----今後のキャリアビジョンについて教えてください。
新井さん:キャリアプランを明確に掲げてしまうと、「やりたい」から「やらなければいけない」になってしまう気がして、今はまだ固めていません。
ただ、喜ぶときも、悲しむときも、結局「人」が関わっていると思うので、今後も人に関わる仕事をしていきたいなという想いはあります。
また、インターンを始めるときから思っていたことですが、オンリーワンの存在になって、「"私だから"できる仕事」をしたいです。
営業というスキルを身につけて、「自分にしかできない仕事」をしたいという想いでインターンを始めた新井さんですが、マネジメントしているメンバーにとって、既に彼女は"オンリーワンの存在"となっているのではないでしょうか。
それは、これまで失敗や自信喪失などといった経験に負けず、そういった困難を糧に前進し続けてきたから。メンバーからもらった言葉は、この先のキャリアにおいても、彼女の宝物となるでしょう。
今、あなたが向き合っている仕事に困難が立ちはだかっていたとしても、それを乗り越えた先に、新井さんのような宝物に出会えるかもしれません。そのように希望を持つことができれば、日々のタスクにも、より一層前向きに取り組めるのではないでしょうか。
出典元:株式会社TOMAP
出典元:ZeroPlus
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