「将来的にこんなことをしたい」「こんな世の中をつくりたい」という夢や目標があっても、そのために自分はどう成長すればよいのか?どんな経験を積んでいけばよいのか?と、進むべき道を決めかねている人もいるのではないでしょうか。
「最初はどう成長していけばよいのか、何をすればよいかのか全く分かりませんでした」「地方の学生には、"長期インターン"なんて言葉を知っている人の方が少ないと思います」富山県に住む学生・高岡慧さん(21)の言葉です。
彼女は昨冬より、複業マッチングプラットフォーム「Another works」を展開する株式会社Another worksにてオンライン長期インターン生として活動しています。
目標は、「地方創生という分野を極め、富山に貢献できる人材になること」。大好きな富山を盛り上げていきたいという熱意は誰にも負けないといいます。
そんな彼女が、なぜ同社でインターンをすることになったのでしょうか?地方創生と複業マッチングの共通点とは?高岡さんを取材しました。
「Another works」複業人材×地方自治体の実証実験
「挑戦する全ての人の機会を最大化する」をビジョンに掲げる株式会社Another worksは、創業以来、複業マッチングプラットフォーム「Another works」を展開し、企業や個人に複業の機会を提供してきました。
昨年からは、「地方自治体とも連携しながら全国的に広めていかなければ、複業が"一時のブーム"というステータスから抜け出せないのでは」という大林尚朝代表の考えのもと、複業人材を登用した官民連携の実証実験をスタート。
日本で2番目に小さい奈良県三宅町との連携を皮切りに、これまで3つの自治体へ、プロフェッショナルな複業人材とのマッチング機会を提供し、行政が直面する課題の解決をサポートしてきたといいます。
3月10日(水)には、4例目となる福岡県豊前市との連携を開始。PR動画等の企画者・制作者や、市のブランドを発信するマーケティングアドバイザーなど、4つの職種で複業人材を募集しました。(現在、公募は終了)
これまでの実証実験における、自治体と複業人材双方の満足度は非常に高く、今後はさらに複業人材の活躍の場を広げていきたいとしています。
大好きな富山の魅力を多くの人に伝えたい
高岡さんは、富山高専、専攻科2年生。
「大好きな富山に貢献できるようになりたい」「そのために地方創生に携わりたい」といった想いがあり、就職活動を意識し動き始めた結果、昨年12月に同社にて長期インターンを始めることになりました。
-----「富山へ貢献したい」「地方創生に携わりたい」と思うようになった経緯やきっかけがあれば教えていただけますか?
高岡さん:富山ってすごくいい所なのに、そこに住む学生すらその魅力に気付いていないことが多くて、「まずは学生が自分たちの住む富山に興味を持ってくれるようになればいいな」と思うようになったことが始まりでした。
そして、射水(いみず)市の学生まちづくり委員に参加して、学生向けに市の魅力を伝える取り組みを行うようになったんです。
この委員会は毎年活動しているのですが、私が参加したときは、例年やっているツアー企画やPR動画ではなく、もっとインパクトのあるイベントを開催したい!と思って色々と企画を練っていました。
-----最終的にどんな企画を立ち上げられたのですか?
高岡さん:多くの人に参加してもらえるイベントをしたいけれど、予算はあまりかけられない…そう考えた結果、大運動会を開催することにしたんです。
富山の特産品を景品にしたり、射水市ならではの遊びを競技として取り入れたり。当日は40人ほどが参加してくれました。
もっと広い分野でインパクトのあることに挑戦したい
富山の魅力を多くの学生に伝えたいと奮闘していた高岡さんですが、だんだんと、特定の地域の活性化から、「地方創生」というより広い範囲での取り組みに興味を持つようになったといいます。
-----そうして、「地方創生」というキーワードで就職活動を始めることになったのですか?
高岡さん:そうですね。結局、地域が衰退する根本的な理由というのは「人」だと思っているので、だからこそ東京一極集中を是正したいという想いが強くなっていったとともに、もっと広い分野でインパクトのあることに挑戦したいと考えるようになりました。
そのためには、まず自分が成長しなければならない。そのために就職活動をしよう。そう思って就活に向けて動き始めました。
-----それで、Another worksに?
高岡さん:就活している人もあまり周りにいなくて、学校にキャリアセンターもなかったので、まずは情報収集をして、いろいろな就活サービスを試して…と自分で動いているなかで、SNSを通じて大林代表に出会ったんです。
そして面談をさせていただくことになって、そこで「富山に貢献したいので、成長したい」「でも自分にどういう成長が必要か分からない」という自分の気持ちをすべて伝えました。
同時に、大分県出身である代表も、「どの地方も同じような課題を抱えているよね」「だからうちでは地方自治体との連携をもっとスピード感をもって進めていきたいんだよね」という話をしてくださって。
さらに、「挑戦する全ての人の機会を最大化する」というAnother worksのビジョンに、「挑戦したいけどどうすればよいか分からない」という私にもぴったり!と、共感。オンライン長期インターン生として活動することに決めました。
「伸びしろがあっていいねぇ!」
インターンでは、同社公式Twitterアカウントの運用や、広告運用、複業人材を登用した企業の成功事例インタビュー記事作成などに携わっているという高岡さん。今や、「何をしたらよいか分からない」という時期があったようには見えません。
-----このように、ご自身が成長できる場所へ一歩を踏み出せた一番の要因は何だとお考えですか?
高岡さん:大林代表との面談の時に、「やりたいことがあるけれど自分はまだ何も知らない、分からない」という状態をさらけ出していたんですけど(笑)、そんな時に「伸びしろがあっていいねぇ!」と、何も持っていない私をすごくポジティブに捉えてくれたんです。
「この子なら何かを成し遂げてくれるだろう」という信頼を寄せてくださっていることが、当時一歩を踏み出すきっかけになりましたし、今でも励みになっています。
-----「やりたいことがあるけれど、一歩をどこに踏み出せばよいか分からない」という地方学生に向けて、伝えたいことがありましたらお願いします。
高岡さん:地方の学生は、選択肢や挑戦の機会が本当に少ないんですよね。
「長期インターン」なんてワードも知らないので、検索するという行為にすら及べない。インターンを募集している企業も身近には存在しない。
ただ、そんな状況でも、私はTwitterを始めて、いろんな人と話す機会が増えたことが良かったと思っています。そうして出会った人たちに、自分の想いを伝えると、何らかの形で返ってくるし、自分と同じような想いをもった人たちが集まってくるんですよね。
私はそうした交流を通じて、自分が進むべき道や具体的な方向性について考え、整理することができたので、自分の想いを発信してみることは効果的だと思います。
今後は、Another worksを通じて複業文化を全国的に広めることで、地方の関係人口を増やしていき、将来的には富山にもたくさん人が来てくれるように貢献したいと、高岡さんは展望を語ってくれました。
「やりたいことがあるけれど、自分に足りない部分が多すぎる…」「自分に必要な成長ってなんだろう、どうやって成長すればいいんだろう」そんな風にモヤモヤしている人は、まずはそんな自分を"伸びしろの宝庫"と捉えてみてはいかがでしょうか。
そして、自分の不足部分もさらけ出しながら目標を発信していけば、成長のための糸口が見つかるかもしれません。
出典元:株式会社Another works
出典元:Another works
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