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「1年経って違うものが見えてきた」イークラウド新卒社員に聞く、壁を乗り越えた先に広がる景色とは

白井恵里子

2021/03/18(最終更新日:2021/03/18)


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佐々木瞭さん/提供:イークラウド株式会社

新社会人としてデビューして配属先も決まり、いざ「がんばろう!」と意気込んでも、思ったような成果が出なかったり、失敗を重ねてしまったりして、早くもネガティブな気持ちになってしまうということは、よくあることです。

そんな、誰にでも直面する可能性のある"壁"は、どのようにして乗り越えればよいのでしょうか?また、乗り越えた先にはどのような景色が広がっているのでしょうか?

「案件獲得がなかなかできず、別の環境に移りたいと上司に相談したこともあります」昨年の自分を振り返ってそう話してくれたのは、イークラウド株式会社の新卒1年目社員・佐々木瞭さん(24)です。

同社は、インターネットを通じて非上場のベンチャー企業に個人が投資を行える「株式投資型クラウドファンディング」を提供。2月に資金調達支援を開始したベンチャーの経営者は、「イークラウドを選んだ決め手は、佐々木さんだった」と話しています。

一度は別の環境への異動も考えたという彼は、なぜ気持ちを立て直して再挑戦することができたのでしょうか。そして、その切り替えにより、彼はどう変わり、成長できたのでしょうか。春には2年目社員として新しいスタートを切る予定の佐々木さんを取材しました。

株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」

イークラウド株式会社は、株式投資型クラウドファンディングプラットフォーム「イークラウド」を運営しています。

株式投資型クラウドファンディングは、インターネットを通じて非上場のベンチャー企業に個人が投資を行える仕組み。

非上場のベンチャー企業に投資することは、これまではエンジェル投資家と呼ばれる一部の経営者や資産家しか行うことができませんでした。しかしイークラウドでは、個人投資家が10万円程度からベンチャー企業に投資することができるのです。

支援してくれる個人投資家のコミュニティをうまく活用して成長に繋げられるような事業を手掛けるスタートアップが、株式投資型クラウドファンディングにはマッチしているといいます。

就活キーワードは「投資」「スタートアップのファイナンス」

佐々木さんは、慶應義塾大学経済学部を卒業後、新卒で同社へ入社。

大学在学中は長期インターンや短期インターンに積極的に参加し、その企業数はおよそ20にものぼるといいます。

-----そんなに多くの企業でインターン経験を積んでこられたのですね。インターンはやはり経験しておいた方がいいですか?

佐々木さん:そうですね、横のつながりが増えるというメリットもありますし、「こういう会社は楽しいな、自分に合ってるな」ということが分かるようになったのが良かったと思っています。

とある企業では、同じチームメンバーが皆本当に優秀で、結局全員その企業には就職せず各々が異なる領域に入ったのですが、だからこそ今でも彼らと話す機会があるととても刺激的です。

-----イークラウドに入社を決めた理由について教えていただけますでしょうか?

佐々木さん:もともとスポーツが好きで、スポーツビジネスやスポーツテックなどに興味を持っていました。

海外ではこういった領域が急速に拡大している一方で、日本ではまだ拡大の余地が大きいと思い、そういう領域を日本で広げていきたいという想いが前提としてあったんです。

それで、「投資」「スタートアップのファイナンス」などのキーワードで就職先も探していたのですが、弊社ではVC的な業務に携わることができるだけでなく、イークラウドを事業として成長させるプロセスも見ることができるので、投資と事業どちらも勉強できる点に魅力を感じ、入社を決めました。

提供:イークラウド株式会社

ガツンと言われた一言「今やれることをちゃんとやりなさい」

今でこそ社内で活躍している佐々木さんですが、昨年は案件獲得がうまくいかず、社内で別の環境に移ろうかとネガティブな気持ちになってしまったこともあるそうです。

-----そのようなネガティブな気持ちの時期を、どのようにして乗り越えたのですか?

佐々木さん:グループ会社であるXTech(クロステック)株式会社代表の西條に相談をした時に、「できない理由を外部環境のせいにしている」「今やれることをちゃんとやりなさい」「行動力がすべて」と言われ、それに納得したことがきっかけでした。

-----その後、具体的にどう行動を起こされたのですか?

佐々木さん:大きな施策を打ったというよりは、「1日のアポ数を増やす」「Twitterの発信量を増やす」「知らない相手でもコンタクトしてみる」など小さい行動を増やすことを始めました。

その流れのなかで出会った企業のひとつが、2月に支援募集開始をした新規顧客企業様です。実際に成果を出すことができたというのは自分の自信にも繋がりました。

提供:イークラウド株式会社

シェアハウス「VCの家」も立ち上げた

このような行動の変化のひとつとして、昨年秋ごろに、キャピタリストの友人2人と「VCの家」というシェアハウスを立ち上げたことも挙げられるといいます。

同世代の起業家とVCが接点を作り、事業の話からプライベートの話までカジュアルに話ができる場として、2カ月間にわたりお試しで実施。SNSで呼びかけを行った結果、ほぼ毎日起業家が来訪し、盛り上がったそうです。

-----VCの家を立ち上げようと思われたのはなぜですか?

佐々木さん:単純に、「多くの起業家と会いたい」ということと、「若手VC界隈をファンドを跨いで盛り上げたい」ということが理由として挙げられます。

そもそも株式投資型クラウドファンディングって、まだあまり認知されていないサービスで、起業家でもまだ知らないという人は多いんですよね。

なので、認知を広げていくためにも、なるべく多くの起業家に会って話したかったんです。

-----それで、キャピタリストの友人をタッグを組んで?

佐々木さん:そうですね、起業家の人ってどこに集まるんだろうと考えた時に、わりと有名なVCであればよく(起業家に)声をかけてもらっているのかなと。

であれば、キャピタリストと一緒に住んでみたら自分も多くの起業家に会えるんじゃないかと思ったんです。「VCの家」と謳えば、若手起業家の方も興味を持ってくださるのでは、と。

-----立ち上げてみて反響はいかがでしたか?

佐々木さん:ほぼ毎日起業家の方が来てくれて、そこだけで相当数リーチはできたのではないかと思います。

同世代の知り合いも増えましたし、やっぱりこのような「集って語り合える場」が求められているんだなということは実感しましたね。場所の確保等の問題もあり、2カ月で終了してしまいましたが…。

取材の様子(オンライン)

案件を持てたということが自信に

行動を増やすことで人を巻き込み、だんだんと成果も出せるようになってきたと話す佐々木さん。入社して約1年が経ち、「違うものが見えてきた」といいます。

-----具体的な心境の変化についてお聞かせください。

佐々木さん:まず、入社当時よりも自社サービスを好きになりましたし、このサービスが浸透している未来が想像できるようになってきました。

案件を持てたということが自信に繋がったということもあります。

自分が築き上げた案件だからこそ、お客様の信頼を裏切ってはいけないという気持ちも今は大きいです。

提供:イークラウド株式会社

「将来的には、海外のサッカークラブとファイナンスの面で関われたら」と夢を語る彼ですが、当面は同社の上場に向けて尽力していきたいそうです。

そのために、この1年間で培ってきた若手起業家とのネットワークを、今年はもっとアクティベーションしていく予定とのこと。

昨年壁に直面したからこそ、気付いた自身の行動力の欠如。「自分がやれることをやりなさい」の一言から、彼は入社後初めて成長への一歩を踏み出すことができたのではないでしょうか。

もし今、仕事に自信が持てなくなってしまっている人は、「自分はやるべきことを全てやっているか?」という問いかけから始めてみると、その先には今と異なる景色が広がっているかもしれません。

出典元:イークラウド株式会社
出典元:イークラウド

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