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体験型クラファンストアを立ち上げたい!SHeLFの20歳社長に聞く、行動を起こす時のたったひとつの基準とは

白井恵里子

2021/02/14(最終更新日:2021/02/14)


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籔下貫太郎さん/提供:合同会社SHeLF

「人を巻き込む力がある」「常に周りから応援されている」そんなイメージがある人は、単なる「人柄」で周りを魅了しているのだろうか?

新しい事業を立ち上げたいと思った時や、起業したいと思った時、何よりも必要なのは「行動を起こすこと」ではないだろうか。行動を起こすことで、だんだんと周りから応援してもらえる存在へと進化していくことができ、次なる行動を起こすための活力を得ることができる…こんな好循環を、実践をもって証明しているような学生起業家がいる。

「ものごとの99%はなんとかなりますから」「しんどいことがあってもヘコんだことってないですね」と、天真爛漫な笑顔で語ってくれたのは、合同会社SHeLFの代表・籔下貫太郎(やぶしたかんたろう)さんだ。

同社は全員20歳以下で構成された熱量ある学生ベンチャー。クラウドファンディング発のクリエイティブ商品の体験ができる「体験型クラウドファンディングストア」を大阪にて開催するため、2月7日(日)よりCAMPFIREプロジェクトを開始している。

「平凡な大学生」と自らを称する彼らだが、プロジェクトの実現に向け、様々な人たちからのエールを受けて着実に前進中だ。

「ビジネスの知識や経験は特に持ち合わせていなかった」という籔下さんが、そのような状況でも次々と行動を起こし人々を巻き込み、プロジェクトを前に進めていくことができるのはどうしてだろうか。CAMPFIREプロジェクトをスタートした直後の彼を取材した。

体験型クラウドファンディングストアを開催したい

同社は、大阪・梅田にあるショッピングモール「HEP FIVE」にて、6月24日(木)〜7月20日(火)の期間限定で「体験型クラウドファンディングストア」を開催予定だ。

オフラインのストアに、クラウドファンディング発の魅力的なプロダクトを展示。「見て」「聞いて」「嗅いで」「触って」そのプロダクトの良さを発見することができる場を目指すとしている。

現時点で出展が決まっているのは、クラウドファンディング界のレジェンドとも呼ばれる最先端電動バイク(glafit株式会社)、電動トゥクトゥク(株式会社eMoBi)、実際の重さの50%しか感じないというバックパック「ABLE CARRY」(HACES JAPAN)など。ストア内ではバイクやトゥクトゥクに試乗したり、バックパックを背負ったりすることができるといい、エンタメ性も抜群。

プロジェクトのリターン品としてはメンバーらとサウナや食事に行ける権利なども用意しており、実にユニークだ。

ストアのイメージ

起業パートナーの一言がきっかけで生まれた構想

籔下さんは大阪工業大学に通う2000年生まれの20歳。

高校時代から「大学生になったら何か事業を立ち上げたい」という漠然とした想いを抱えており、起業パートナーとともに2020年11月に同社を創業。2月7日(日)より、CAMPFIREにて「体験型クラウドファンディングストア」プロジェクトを実施中だ。

-----起業の理由・経緯を教えてください。なぜ「体験型クラウドファンディングストア」を立ち上げようと思ったのですか?

籔下さん:もともとは、起業パートナーである弊社の今西による、「クラファンのプロダクトに触れてコミュニティがうまれていくカフェがある施設って楽しそうじゃない?」という一言からこの構想は生まれました。

翌日には企画書まで作ってきた彼の熱意とアイデアの斬新さに惹かれて、体験型クラウドファンディングストアの企画を進めていくことになったのですが、起業の背景としては、協力企業にアプローチする際に、いち大学生として依頼をするよりも、会社として依頼をした方がより信頼していただけるだろうとの考えがありました。

もともと「社会のこんな課題を解決したい!」という強い想いがあったというわけではなく、「面白そうだね」という共感から始まったという今回のプロジェクト。最終目標としてはクラウドファンディング好きの人々が大勢集まる「クラファンカフェ」の創設だ。その実現のための手段として、起業を決断したという。

提供:合同会社SHeLF

-----メンバーは全員20歳以下の大学生とのこと。どのようにして同じ志を持つ仲間を集めたのですか?

籔下さん:まず僕と今西は、同じ高校に通っていて、「卒業後は一緒に事業を立ち上げたいね」と話しているような仲でした。

その他のメンバーは、長期インターン先で知り合った同じ大学の学生や、僕たちがSNSで「こんなことをやっています!」と発信し続けたことで「ジョインしたい」と集まってくれた学生です。

SNSでは「広く一般に受け入れられる内容」というよりは、「SHeLFが求めている一定の人材像の心にヒットするようなニッチな内容」を発信し続けていたという。

その結果、今では4人の社員と2人の仲間の計6人でプロジェクトを進めている。それぞれ得意分野を活かし、明確な役割分担がなされており、「誰一人欠けてはいけない最高の状態」だそう。

地道で粘り強いアプローチで協力企業を獲得

2月8日(月)時点で、体験型クラウドファンディングストアの出展が決まっている協力企業は9社。「プロジェクト終了までに40社」を目標に、今日もアプローチを進めているという。

-----協力企業にはどのようにしてアプローチしているのですか?

籔下さん:クラウドファンディングには、なかなか世の中では見られない尖ったプロダクトが多いので、そのすべてを対象範囲としつつ、「これは五感を伴わないと魅力が分かりづらいのでは」と感じるものにターゲットを絞ってアプローチしています。

最初は「そもそも検討するかどうかを考えるまでもない」と、検討すらしてもらえないということが多かったのですが、試行錯誤を繰り返し、企画書や伝え方の改善を重ね、少しずつですが検討していただけることが多くなってきました。

そもそも実績がなく、「前回はこのような数字でした」ということも示すことができないファーストチャレンジのため、協力企業を集めるのには苦労しているというが、最近は「若者が頑張っているから応援してみよう」という気持ちで賛同してくれる人も増えてきているそうだ。

取材の様子(オンライン)

「後悔したくないから」行動を起こす

新規事業の立ち上げ、起業、仲間集め、協力企業へのアプローチなど、彼が行動を起こせば起こすほど、仲間や賛同者が集まり、プロジェクトも良い方向へと進んでいる印象だ。

-----行動を起こす時、どのような想いを大切にしているのですか?

籔下さん:これまで「きつい」「しんどい」ことでも、ヘコんだという記憶がないんです。

というのも、僕は何でも「後悔するか・しないか」で何をやるか決めています。

「やりたいから」やる。「後悔したくないから」行動を起こす。

きっと深く考えてしまう人は、行動を起こした先にある「こうなりたい」という理想を追い求めてしまって、その理想に届かなかったときにヘコんでしまうんだと思いますが、僕の場合はそうではないので、失敗しようがどうなろうが関係ないんですよね。

提供:合同会社SHeLF

一歩を踏み出せないとか、行動を起こせないとか、周りの意見が気になるとか、そういう人は、どっちにしろ後悔すると思うんですよ。

大切なのは、その時点で「何がやりたいか」ということではないでしょうか。

何かを始める時に「早すぎる」ということはないし、「準備が整ってから」と先送りする人って、大体「準備が整う」ことはずっとないと思います。

ひとつずつレベルを上げていきたい

あれこれ考えるよりも、「後悔しないように」行動を起こし続けているという籔下さん。その行動力は少しずつ、しかし確実に、周りを巻き込みプロジェクトを成長させている。

-----個人としては、今後どのような行動を起こしていきたいと考えていますか?

籔下さん:自分から「知ろう」「知りたい」と思って知ることができる知識の範囲はとても限られていると思うので、例えば起業家キャンプに参加するなど、外部から半強制的に知識を入れられる環境に身をおきたいと考えています。

レベル1からいきなりレベル10に行くことはできないので、そういった機会をうまく活用して、ひとつずつレベルを上げていきたいです。

CAMPFIREでのプロジェクトはまだ始まったばかりだが、わずか2日間ですでに目標の約50%を達成している。

彼らの行動力と熱量に動かされて、新たなチャレンジへと一歩を踏み出す若者も増えていくのではないだろうか。行動が行動を呼ぶ、そんな好循環が生まれることにも期待が高まる。

出典元:合同会社SHeLF
出典元:CAMPFIRE/【体験型ストア】クラウドファンディング発のプロダクトをその身で体験しませんか?

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