変化の激しい時代において、ブランディング方法について頭を悩ませているビジネスパーソンも少なくないだろう。そんなときは、脈々と生き続けている歴史ある企業のブランディング方法に注目すると光が見えるかもしれない。
バニスター株式会社は11月24日(火)、同社代表の細谷正人氏が日経BP社より「ブランドストーリーは原風景からつくる」を刊行したことを発表した。“原風景”や“記憶”をキーワードに、新たな視点でブランディングに切り込み、先進企業への取材や研究、考察をまとめた一冊だ。
意図せず覚えていたブランドの記憶がロングセラーに
原風景とは自伝的記憶のこと。
自伝的記憶は、覚えこまなくても、いつのまにか様々な記憶がつくられているという特徴がある。
多くのブランディングプロジェクトを手掛けてきた細谷氏はインタビュー調査などによって、こうした幼い頃などの記憶(自伝的記憶)がロングセラーブランドを支えていることを明らかにした。
同書では、衝撃的な1回の記憶よりも、複数回くりかえされる概括的かつ空間的、情緒的な記憶のほうがロングセラーブランドに大きく影響していることを解説。
“愛着のあるロングセラーブランドは、作り手が作るものではなく、生活者自身が生み出すストーリーによって作られている”という視点から、ブランド戦略の課題と対策について語っている。
幅広い業界で実績を持つ細谷氏
著者の細谷正人氏は、バニスター株式会社代表であると同時に、包括的な視点でブランド立案とビジネスを両輪で導くディレクターとして活動中。
企業ブランドから商品・事業ブランドまで、国内外におけるブランド戦略及び独自の消費行動分析、デザイン戦略、ネーミング開発、コミュニケーション戦略、社内ブランド啓発活動など、100を超えるプロジェクトを実施してきた。P&G、オムロンヘルスケア、味の素など、幅広い業界での実績がある。
【目次】
はじめに
1章 ブランドにおける原風景
2章 ブランド・エクイティと長期育成
3章 原風景は自伝的記憶
4章 自伝的記憶とブランドの消費者インタビュー調査
5章 自伝的記憶におけるブランドの長期育成モデル
6章 新しく原風景からつくるブランディング事例
7章 対談 記憶から、未来をつくる
おわりに 原風景が、ブランドの未来を描く
また、同書刊行を記念して12月9日(水)、細谷氏をホストにあらゆる分野のゲストを迎え、様々な“記憶”や“原風景”をテーマに愛着がうまれるブランドの作り方や自伝的記憶が未来にもたらす可能性について考えていくトーク連載「未来がみえる、自伝的記憶の可能性を探る」を初開催する。
初回に登壇するのは、ソニー企業株式会社 代表取締役社長にしてチーフブランディングオフィサーの永野大輔氏だ。銀座ソニービルの跡地に「Ginza Sony Park」をオープンし、パブリックスペースとプライベートスペースを行き来するような絶妙な場づくりによって、「もの」からではなく「体験」の記憶を残すことに取り組んでいることから注目を集めている。
【イベント概要】
日程:12月9日(水)20:00~21:30
会場:オンライン
参加費: オンライン配信チケット 1650円(税込)
書籍付きオンライン配信チケット 3620円(税込)(書籍代 2420円、送料、オンライントーク込み)
そのほか詳細な情報は同社プレスリリースから参照
同書を参考に、ブランディングの参考にしてみては。
【書籍概要】
定価:本体2200円(税抜)
判型:A5
ページ数:312ページ
出典元:「ブランドストーリーは原風景からつくる」
出典元:「未来がみえる、自伝的記憶の可能性を探る」
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