自分のスキルを伸ばし、可能性を広げる一手段として、今「副業」が人気だ。しかし、「本業との両立に自信がない」などの理由から、躊躇してしまっている人も多いのではないだろうか。
大手総合情報会社に勤める多賀谷 俊一さんは、スタートアップである株式会社QuickWorkのマーケティングエキスパートとしても活躍中だ。
QuickWorkは、 AI/RPAの技術によって作業を自動化することで、社会の生産性を底上げするサービスを展開している。ここに副業として従事しているという彼は、なぜ"スタートアップでの副業"を決めたのか?実際に本業との相乗効果は感じられるのか?多賀谷さんを取材した。
業務マネジメントと短時間でのキャッチアップに苦戦
多賀谷さんは23歳でレバレジーズ株式会社に新卒入社した。
マーケティング部プロモーションチームに配属し、1年目はクリエイティブ関連(Web広告バナー・ランディングページ制作)、2年目は広告集客に従事。3~4年目はエンジニア人材事業部の集客責任者として、集客戦略や予算策定を担当していた。
その後、「BtoCの事業に挑戦したい」という想いが膨らみ、27歳で受験サービスを手掛ける大手総合情報会社に転職。同期から声を掛けられQuickWorkでの副業を決めたのは、その頃だったという。
ー副業を始めて大変だったことはありますか?
多賀谷さん:大変だったことは主に2つあります。
1.自身の業務マネジメント
業務を引き受けすぎて結果的にキャパオーバーになり、会社に迷惑がかかることもありました。
正社員として働いている際は稼働時間でカバーしていましたが、業務委託としては自分自身ができることとできないことを明確に把握した上で、アウトプットの品質でコミットすることが大事だと学びましたね。
2.短時間でのキャッチアップ
本業と比べて相対的に関わる時間が短くなってしまいますが、成長スピードの早い企業での変化にキャッチアップしていく必要がありました。
他業界での知見が得られ、業務領域も拡張できる
QuickWorkでの仕事は新規事業かつ新規サービスのため、毎日いろいろな課題が発生し、そのたびに課題を解決するために試行錯誤しているという。
ー副業を始めたことによるメリットや、本業との相乗効果はありましたか?
多賀谷さん:まず、「他業界での知見を得られる」ことが挙げられます。
toCでのマーケティング業務に経験しかなかった自分にとって、未経験領域であるBtoBのSaaS領域での業務経験を得られたことはメリットでした。LTVをもとにしたCAC設計や、リード獲得施策などの経験は、本業にも活かすことができたからです。
次に、「自身の業務領域を拡張できる」ということです。
変化の早いスタートアップにおいて、必要な課題解決に従事することで自身でも想像していなかった業務を経験できています。
全く未経験から学習して実務に取り組むことが業務領域の拡張につながったと思います。
またそれらが掛け算としてつながることで、自身のできることの範囲が格段に広がったと感じています。
さらに多賀谷さんは、様々なバックグランドをもった優秀なメンバーと働けることも副業を始めたメリットだと話す。
業務委託が多いQuickWorkではさまざまな企業で働くメンバーが参画しています。
フリーランスで働く優秀なメンバーとの協働は刺激が多く、毎日勉強になりますね。
自分が今何をしたいのかをよく考えて判断することが大切
ー副業を始めるタイミングとしては、どのようなタイミングが良いと思われますか?
多賀谷さん:一口に副業といっても色々あるので、自身の指向性や目的に応じてタイミングは様々かと思っています(本業で得られないスキルを身につけたい、単純に収入を増やしたいなど)。
ただ、クライアントをもって仕事をするのであれば、対価に対する価値提供する責任をもてるかどうかは大事だと思っています。
副業をすることによって得られるメリットもたくさんあるが、同時にトレードオフになる部分(生活時間が削られる、スキルの切り売りになる可能性など)もあることを知っておくべきだと多賀谷さんは念を押す。
自分が今何をしたいのかをよく考えて判断するほうが良いかと思います。
自分も今は縁あって副業という選択をしていますが、今後どうするかは、時期によって変わってくるような気もしています。
多賀谷さんによれば、業務委託案件を取り扱うエージェントなどをうまく利用すれば、全くの未経験を除いて、副業を始めること自体のハードルはそこまで高くないそうだ。
しかし、「自分が何を得たいのか」ということを大切に判断することが、のちに後悔しないことにも繋がるのではないかという。
QuickWorkでは今の自分の職能を活かしながらも、様々な業務にチャレンジし成長実感を得られる環境があると話す多賀谷さん。当面は副業というかたちで生活のバランスをとりながら業務経験の幅を広げていきたいと今後の展望を語る彼の姿は、今後のキャリアアップを真剣に考える若手ビジネスパーソンに勇気と励みを与えてくれそうだ。
出典元:株式会社QuickWork
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