新型コロナウイルス感染症により打撃を受けている業界を「支援する」と考えたとき、真っ先に思い浮かぶキーワードが「寄付」や「補助金」などではないだろうか。
しかし、何より有効なのは、無理のない範囲で私たちがこれまで通り消費を続けることだ。
大好きな飲み会に行きにくいのであれば、「酒蔵を支援する」という気持ちを込めて、お酒を買って自宅で堪能することもひとつの方法。
この記事ではそのような観点から、10月2~3週に発表された「新型コロナで打撃を受ける業界を支援する方法」をいくつか取り上げ、紹介していく。
お得と応援が両立できるサービス「monofun」
株式会社MONO Investmentは、店舗や地域オリジナルの電子マネーを簡単に発行できるサービス「monofun」を運営している。同社は10月16日(金)、このサービスが東京都におけるイノベーション・エコシステム形成促進支援事業の「共同プロジェクト」に選定されたことを発表した。
「monofun」では、ユーザーのアカウント登録は無料で、年会費もかからない。
「行きつけのお店をつくって特別な待遇を受けたい」「お得な価格でお店を利用したい」といったユーザーが、参画店舗独自の電子マネー(ポイント)を特別価格で購入できるほか、店側が定めた条件を達成した場合にはリターンを受け取ることができる仕組みだ。
新型コロナウイルスによる打撃が最も深刻といわれている飲食店業界を、「monofun」を通じて見つけたお店をお得に利用することで支援することもできそうだ。
出典元:株式会社MONO Investment
出典元:monofun
沖縄宿泊施設200室のプレゼントキャンペーン
グローバルビールブランド「コロナ エキストラ」は10月9日(金)より、観光・旅行業界のサポートを行う取り組み「Rediscover Paradise(リディスカバー パラダイス)」プロジェクトの一環として、沖縄県内の宿泊施設200室のプレゼントキャンペーンを開始した。
沖縄県内の宿泊施設の空室料金を先払いし、「コロナ エキストラ」が買い取った分の空室を消費者に提供する取り組みだ。
今回は当選者の200組600人( ※1組3人)に、5つのホテルのうちいずれかの宿泊券をプレゼントする。キャンペーン期間は11月8日(日)まで。
同時に、プロジェクトの一環として、沖縄の"いま"を伝えるドキュメンタリームービーも制作し、特設サイトにて公開している。沖縄の観光関連事業に従事するプレイヤーにフォーカスを当て、新型コロナウイルスがもたらした変化を描いている。
今回のキャンペーンテーマは「また沖縄で会おう」。沖縄にまた人が戻ってくることを待っている人たちと、沖縄に訪れることを待っている人たちとの、いまできる約束という意味合いを込めているそうだ。
板野酒造場「秋の蔵祭り」
有限会社板野酒造場は10月17日(土)、これまで7年間にわたり毎年開催してきた「蔵祭り」を、公式Youtubeチャンネルにて完全オンラインで実施する。
参加者は、製品の事前購入などが必須というわけではなく、誰でも自由に楽しむことができるという。
具体的なコンテンツとしては、杜氏の乾杯の音頭で乾杯する「オンラインで乾杯」、普段は見ることのできない映像も観られる「オンライン酒造見学」、普段は聞けない酒造りへの熱い思いが飛び出すかもしれない「杜氏トークショー」、ギターとトランペットのジャズのデュオ演奏を披露する「オンライン酒蔵コンサート」など。
酒蔵を支援するという気持ちを込めて、そして休日の楽しみに、参加してみてはいかがだろうか。
出典元:有限会社 板野酒造場
「オトナの酒学旅行」
株式会社阪急交通社は10月27日(火)・28日(水)・31日(土)に、酒蔵と町観光をオンラインでめぐる『おうち旅』として「オトナの酒学旅行」を開催する。
全国の酒蔵のお酒を食、文化、観光地とともにインターネットを通じて紹介するイベントだ。
第1回は、山形県の出羽桜酒造にて、酒造りの解説とともに酒造りの様子をバーチャルで体験することができるほか、天童市内の観光では、松尾芭蕉が俳句に詠んだ山寺立石寺や、出羽桜美術館などを鑑賞できる。
ライブ中継中には、事前に参加者に届ける日本酒と山形名産品のおつまみを堪能しながら、臨場感あふれる旅を自宅で楽しむことができるという。
参加費は1人5000円(未成年は参加不可)。
出典元:株式会社 阪急交通社
「日本酒プロジェクト2020」
嘉美心酒造株式会社は、「五代目蔵元藤井進彦」の母校である東京農業大学を主体とし、全国41の蔵元と共に、クラウドファンディング「日本酒プロジェクト2020」をCAMPFIREにて実施している。
リターン品として、蔵元おすすめのお酒「神心 純米吟醸瓶囲い」および「嘉美心 純米大吟醸」それぞれ720mlを用意。プロジェクト期間は10月26日(月)までとなっている。
支援金の使い道については、一口飲むと思わず「日本に生まれてきてよかった~」と口に出したくなる、そんな"日本人のDNA"をよびおこさせる「旨口酒」を人々へ伝え続けていくための活動に充てていくとしている。
出典元:嘉美心酒造株式会社
なお、各サービスの詳細は、各社プレスリリースにて確認ができる。
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