マンガには、読者を楽しませ夢中にさせるための仕掛けが盛り込まれているため、読んでいるとつい時間を忘れてしまうという人も多いのではないだろうか。
この特徴を活かした、「メンタル強化」や「自分の可能性の最大化」に繋げるための手法がある。
オフィスしやすくは、マンガの”イメージ化”と”ストーリー化”の力を使った「マンガ思考」を開発。
マンガの持つ「人を楽しませ、夢中にさせる仕掛けの技術」を、人生やビジネスに応用できるように体系化したもので、生き方・働き方に悩む人の「不安の原因」を取り除き、わくわくする毎日を送ることができるようになる新感覚の思考法だという。
開発者は、代表の寺田彩乃さん。10代の頃からメンタルに問題を抱えており、18歳では自殺未遂も経験したという彼女は、この思考の確立と実践によってメンタル疾患を克服でき、夢を叶えることができたという。
「マンガ思考」とはどのようなものなのか?どのような人に適した手法なのか?寺田さんを取材した。
楽しみながらの独自思考トレーニングがメンタル改善へ
寺田さんは、1989年生まれ。自身の心理状態を解決しようと試行錯誤するなかで、マンガの表現方法や考え方が非常に活用しやすいことを発見し、この手法を確立したという。
それにより自分自身のメンタル疾患を自力で克服し、自分のやりたい仕事にどんどんチャレンジできるように。
2019年には、フリーランスのデザイナーとしての独立が叶い、現在は「マンガ思考」のワークショップ・講座の実施や、経営者の支援などを行っている。
ーどのようにして手法の確立までたどり着いたのですか?
寺田さん:高校生の頃から10年間ほど、心理学や認知行動療法について本で勉強いたしました。
合計2000冊以上は、本を読んできていると思います。
しかしながら、本を読んだだけでは私の場合改善に繋がらず、むしろ他責の念が強まりストレスが増えたり、自己肯定感がより下がってしまいました。
そこで、大好きだったマンガ的な発想を使って、ただ楽しみながら独自の思考トレーニングを始めたところ、改善に向かうことができたという。
マンガ思考のワークやワークシートは、寺田さんがゼロから開発したものと、既存のもの(認知行動療法等)にマンガ思考の要素をプラスしたものがあるそうだ。
寺田さんは、自分と同じように困っている人にこの手法を伝えたいと考え、2019年1月よりモニターやプロのマンガ家の協力のもと、メソッドを完成させた。
親に対しての「怒り」がいつしか「感謝」へ
自身のメンタル疾患がきっかけでうまれたという「マンガ思考」。7ステップの思考プロセスを通じ、自分の理想とする未来を形にするための技術と、困難に遭っても折れないしなやかで強いメンタルを手に入れるためのサポートができるという。
ーご自身が「メンタルを克服できた!」と思えた瞬間はどのような時でしたか?
寺田さん:親に対しての「怒り」がなくなった時です。
メンタルを克服するまでは、両親に執着し深く恨んでおり、一番ひどい時期は、「死んでほしい」とさえ思っていました。
マンガ思考を使って考え方の癖や行動等を変えていったことで、毎日を満たされた気持ちで生きられるようになった結果、自分の過去を全て「それでよかったのだ」と認めることができるようになったと、寺田さんは振り返る。
結果として、両親に対しての気持ちが大きく変わりました。今では感謝しかありません。
ちょっとした気持ちの「くもり空」にも有効
しかし、寺田さんのように、メンタル疾患を自覚できる人ばかりではない。なかには、自覚できずに対策をとることができないとったケースも多いだろう。
ー「マンガ思考」は具体的にどのような人におすすめですか?
寺田さん:以下に当てはまる方は、ご自身が思っている以上にメンタルに負荷がかかっている可能性があります。
・人間関係でストレスを感じ続けており、人と接するのが億劫になっている方
・以前は楽しかったことが楽しめなくなったり、やりたいことを頑張りきれなくなくなってしまっている方
・感情をコントロールできずに、怒りたくないところで怒ってしまったり、不意に悲しくなって泣きたくなることがある方
また、メンタルが不調の場合、身体にも影響が出ることが多いという。
例えば、夜なかなか寝付けない・途中で起きてしまう人、内科で診てもらってもどこも悪くないのに腹痛に悩まされている人、肩こりや偏頭痛が続いている人なども、メンタルが原因というケースがあるそうだ。
このような方は、ぜひ一度、マンガ思考を試していただきたいです。
また、上記のような症状が出ていなくても、「なんか最近漠然とした不安があるな」「いまいち空回りしてる気がするな」とちょっとした気持ちの「くもり空」を感じている方にも、ぜひ活用いただきたいです。
心が擦り切れてしまう前に、早め早めに対策を打つことが、早期回復・改善に繋がります。
やりたいことを明確化し形にできる
寺田さんによれば「マンガ思考」は、自分の「やりたい」仕事を見つけるためにも活用ができるという。
寺田さん:マンガ思考は、マンガ的な考え方を使って、自分自身の過去を再編集し、未来を想像していくための思考法です。
マンガ思考のコーチングやワークショップを受けていただいた方々からも、自分自身の強みや価値観が明確になったことで、やりたいことが明確になったり、実際にそれを形にすることが出来たとのご報告をいただいております。
マンガ思考のワークショップ・講座は4~6人のグループで行うため、自分だけでは気が付くことができなかった自分自身のパラダイム(思考の癖)や価値観に気付くことができるというメリットもあるそうだ。
今後は海外展開も
今後はマンガ思考を、海外へも広げていきたいと寺田さんは展望を語る。
寺田さん:エンタメ的に楽しみながら実践できるという利点を活かして、大人だけではなく子どもも、親子で楽しめるワークショップや講座の形を作っていきたいです。
そのためにも、私以外にもマンガ思考を教えられる「マンガ思考コーチ」も少しずつ増やしていきたいですね。
「マンガ思考」は、一度は絶望に直面した彼女によりうみだされたからこそ、前向きな未来設計を後押しすることができるのかもしれない。
先行きが見えないこの時代、未来に対する不安を拭い「将来自分がどう在りたいか」「何を目指したいか」といったことを改めて明確化することで、自信を持ってキャリアアップができそうだ。
出典元:マンガ思考
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