株式会社キュービックは4月より、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の岩本研究室と共同で、『長期インターンシップと社会人基礎力の相関関係』に関する研究を行っている。
同社は9月17日(木)、同研究結果から「長期インターンにおける最初の約半年間において、在籍日数に比例して"社会人基礎力"が向上する」ことが明らかになったと発表した。
「前に踏み出す力」と「考え抜く力」に正の相関
今年2月時点で同社において長期インターンをしている学生に対し、社会人基礎力診断ツール(一般社団法人日本経営協会・社会人基礎力自己診断NOMA ST-I)を用い、調査を実施。
対象となった在籍日数3日~1356日の学生、合計73人のうち、在籍日数が180日までの長期インターン生24人について、統計学的に有意な結果が観察でき、在籍日数が増えると社会人基礎力のさまざまな能力要素が身につくことがわかったという。
経済産業省が就活やキャリア形成において有効だと提唱する「社会人基礎力」を構成する3つの能力「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」のうち、特に「前に踏み出す力」と「考え抜く力」について正の相関が確認できたそうだ。
また、この3つの能力をさらに分解した12の能力要素の中では、「主体性」「課題発見力」「働きかけ力」「情況把握力」について特に強い正の相関がみられた。
本研究の結果、長期インターンにおける最初の約半年で、「社会人基礎力」が在籍日数とともに向上することが明らかになったという。
14年間にわたる長期インターン実績を科学
同社によれば近年、長期インターンシップへの関心は大きな高まりをみせており、同社でも2006年創業時より長期インターンシップを導入し、現在も100人以上の長期インターン生に向け、"超実践型"で"リアルな"ビジネス経験を積むことを重視したインターンシップを提供しているという。
今回の研究は、同社がこれまで14年間にわたり向き合ってきた「長期インターンシップ」を科学し、得た知を広く社会と共有することで、「次代を支える人材育成」をさらに加速していくことを目的に、実施に至ったそうだ。
岩本研究室の岩本特任教授は今回の研究結果を受け、「今後は更にサンプル数を増やして調査を進めていくことで、在籍日数が半年を超えても社会人基礎力の向上率を持続させるためにはどうしたらよいか明らかにしていきたい」とコメントしている。
インターンシップを検討している就活生などは、今後の就活方針などの参考にしてみてはいかがだろうか。
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