HOMECareer Runners 「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げるキャスター社員が、リモートワークをするうえで大切にしていること

「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げるキャスター社員が、リモートワークをするうえで大切にしていること

白井恵里子

2020/08/02(最終更新日:2020/08/02)


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森数美保さん(提供:株式会社キャスター)

700人以上でリモートワークを行う株式会社キャスターは7月16日(木)、昨今のリモートワーク導入企業の急増を受け、同社における各職種のリモート化についてまとめた「リモートワーク仕事図鑑」を公開した。

この図鑑では、総務や経理・採用・営業など、9つの職種において、リモート化の視点で推奨ツールや業務フローを解説。「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げ、創業時よりフルリモートワークで組織運営を行ってきた同社だからこそ、有益なノウハウが詰まった図鑑を作成することができたそうだ。

それでは、同社の社員は、具体的にどのように働いているのだろうか。リモートワークするうえで大切にしていることについて、同社CASTER BIZ recruiting事業部長の森数美保(もりかずみほ)さんを取材した。

「プロダクトを磨く側にまわりたい」

森数さんは、採用代行業務を行うCASTER BIZ recruiting事業部に所属し、他企業の採用を支援する上での事業統括・マネジメントと、採用ブランディング・組織コンサルティング、スタートアップ専門転職エージェントなどといった新規事業に従事している。

彼女は大学卒業後、人材紹介会社JAC Recruitmentに新卒1期生として入社後、セカンドキャリアのステージとして歴史のある大企業に転職し採用担当に。

当時2児の母となっていた森数さんはその後、「この先、キャリアの選択肢を増やすにはあと何が必要か」を考え、社会保険労務士の資格を取得。ITスタートアップ株式会社Misoca(現:弥生株式会社)に転職した。

森数さん:担当業務は、採用・人事制度構築・労務・ユーザーサポート・広報…と多岐にわたり、徹底した目的思考、活発な意見交換、圧倒的な改善スピード、クラウドツールに触れることができました。

Misocaには優秀なエンジニアがたくさんいます。みんなでチームを組んで、Misocaのビジョンに向かってプロダクトを磨いている姿をみていたら、わたしも磨く側にまわりたい!そう強く思うようになりました。

ちょうどその時、キャスターCOOの石倉からTwitterで、「一緒に働きたい」と連絡がありました。 

自分のバリューを最大限生かせる場所で、事業をつくる側にまわりたいと思っていた私にとって渡りに船でした。

石倉と何度もテキストベースでディスカッションを重ね、2018年11月にキャスターにジョインしたのです。

提供:株式会社キャスター

タッチポイントの積み重ねが信頼関係に直結

同社へ入社後は、完全リモートで働くことに。職場はオンラインコミュニケーションツール「slack」だという。

始める前は「オンラインのみで信頼関係を構築できるだろうか?」「クライアントとのパートナーシップは築けるのだろうか?」などの不安があったそうだが、結果として全く問題なかったと森数さんは話す。

ーリモートワークで働くための実践的なコツやポイント、効率的に仕事をするために工夫していることなどを教えてください。

森数さん:何をやっているのか、その結果何が起こったか、 次どんなことをしようと考えているのか、それは何故か…など、意識的に細かくアウトプットするようにしています。 

リモートの場合、本来であればノンバーバルコミュニケーションで伝わる情報がかなりカットされてしまうため、タッチポイントの積み重ねが信頼関係に直結するからです。 

他の社員との交流方法については、月に1回、事業部の全メンバーが集うミーティングを開催し、事業部の方向性を全員に伝えることを意識している。

また、ランダムに1on1で話をすることや、オンラインランチ・オンライン飲み会などでの交流も積極的に実施することで、信頼関係を保っているという。

森数さん:毎日のことでいうと、Slackの日報チャンネルでの交流でしょうか。  

日報ではみんな「気持ち」を書くようにしています。

仕事以外のことでもなんでも自由に「いまの気持ち」を書いているのですが、みんなのことが知れて楽しいですよ。

必ず全てに目を通して、リアクションをいれています。

森数さんによればリモートワークでは「オープンなコミュニケーション」が前提となり、「その場にいないと取れない情報」をなるべく排除し、情報格差がないように意識する必要があるのだという。

また、自分が行っていることや困っていることを意識的に発信したり、クイックレスポンスを心がけること等も、効率的なリモートワークには必須なのだそう。

事業部長としてメンバーのキャリア価値を最大化

ーリモートワークならではの悩みや困難はありますか?また、それをどのようにして乗り越えていますか? 

森数さん:ずっと働けてしまうことでしょうか。

元々、働くことが好きなのと、採用や組織づくりが大好きなことが相まって、永遠に仕事ができてしまいます(笑)。

Googleカレンダーにスケジュールを細かく入れて、オンオフの切り替えをするよう心がけています。  

また、これはずっと言い続けていることなのですが、リモートワークに大事なのは椅子なんですよね。  

椅子には投資しています。

提供:株式会社キャスター

ースキルアップ・キャリアアップのためにどのようなことをしていますか?

森数さん:今は「自分自身のキャリアを高める」というよりは、事業部の責任者として「メンバーがここにいる意味」をいくつ作れるかを意識しています。  

メンバーのキャリア価値やキャリア可能性を最大化するために、「どのような事業運営をすべきか?」が大の関心事です。

職種や役割のバリエーションを増やしたり、みんなのキャリアの価値が高まるようなプロジェクトを考えたり。

結果として、そのアクションが、自分自身のスキルアップ・キャリアアップに繋がるのではないかとも思います。

これまで、キャリアコンサルタント、採用、人事制度設計・運用、教育、社会保険労務士と、一貫してHR領域に携わってきた森数さん。

森数さん:事業を支えるのも、新しい価値を生み出すのも「人」です。

その必要な「人」は、企業や職種、採用背景によって定義が違い、アプローチ方法もそれぞれ異なります。 

「何のために働くのか」「何を実現するために人を採用するのか」情報収集や訴求方法、選択肢の増やし方、意思決定方法。ボタンの掛け違いから不幸なミスマッチが生まることも少なくありません。 

キャリア選択は、人生の過ごし方や質に大きな影響を与えます。「働く時期がきたから働く」ではなく、キャリア選択の重要性に早期に気づき、子どもたちが「働くって面白い!楽しい!」と思える世の中にすることがキャリアゴールです。 

リモートワークという働き方であるにもかかわらず、森数さんは一緒に働くメンバーのことをよく知り、彼らのキャリア価値を一番に考えている。

リモートだからこそ知り得るメンバーの気持ち。リモートだからこそ意識する自分からの発信。このようなリモートワークのメリットを最大限に活かすことが、リモートワーカーとしての成長につながっていくのではないだろうか。

出典元:キャスター仕事図鑑

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