株式会社小学館は、『新しい時代を切り開く「リーダー力」の鍛え方』を発売した。著者は、上場企業を中心に5000人以上の管理者への研修に携わってきたコンサルタントの大野祥江氏。
今だからこそ学びたいこれからのマネジメント術
本書は、働き方改革の波が押し寄せ、新型コロナウイルスによって世の中が激変する中、「リーダー」と呼ばれる立場にいる人やこれからその立場になる人々はどう考え、どう行動すべきかについて言及。
変革の時代だからこそ学びたいこれからのマネジメント術を教示するという。
日本企業に蔓延する「努力と気合と根性」といった精神論から抜け出し、変わりつつある時代に向けた、新しいリーダーシップやマネジメントの着眼点を解説する。
リーダーこそ「学び」が必要
同氏によると、現在日本企業の中には「決められない管理者」が増えているという。「これを作れば売れる」「こうすれば儲かる」といった模範や正解がなくなった社会では、自分の頭で考え何をするのかを決め、行動に移すことが求められる。
ところが、現実では思考停止に陥っているリーダーが多く、物事が進まない事象があちこちで見受けられるそうだ。
組織の力はリーダーの力量で決まるとし、だからこそリーダーほど「自分の能力を自分で高めていく」という発想が必要で、「学び」が欠かせないという。
ITリテラシー・向上心・人脈力・認識力・戦略的思考・意思決定力の6つの観点から、自らの「キャリア開発力」を鍛えていくことが重要としている。
厳しい環境下にある今こそ、「リーダー力」を高めながら人材を育て、理想的なチーム像をメンバーと一緒に描き、強い組織を作り、自らのキャリアも切り開いていくべきだという。
仕事や組織への価値観や問題点を確認
これまで以上に活躍するリーダーになるために、仕事や組織に対する価値観や問題点を確認するためのチェックシートやワークを取り入れたという本書。
<チェックシート>
□意義や目的が分からない業務がある。
□一度決まったことは、撤回されない。
□プロジェクトのまとめや振り返りの機会がない。
□10年以上、慣例的に仕事を発注している会社がある。
□言い出しっぺが損をする。
□若手が発言しない。
□役員の一言でプロジェクトが飛ぶことがある。
□出張は集合から解散まで全員一緒に移動する。
□「今の若い人は……」と批判的に語るリーダーがいる。
□日和見主義のリーダーが多い。
以上の項目のうち4つ以上当てはまったら要注意で、あなたの会社は新しい価値を生み出す力が低下しているという。
本書のワークを行うことで、自分自身を理解すると同時に部下への理解を深め、リーダーとしての職業人生を力強く歩み、新たな取り組みにチャレンジして現状を打開してほしいとしている。
『新しい時代を切り開く「リーダー力」の鍛え方』は1500円(税別)で発売中。
著者である大野祥江氏は、株式会社ミィロークコンサルティング代表取締役。人事コンサルタントとして、企業の管理職を対象にした「評価者研修」をはじめ、「キャリアビジョン研修」「採用面接官研修」などの教育プログラム開発・実施に携わっているという。
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