双日新都市開発株式会社は、「住まいはライフスタイルの一部」という考えのもと、新築分譲マンションを中心とした、ライフスタイル考案型の居住空間ブランド「IMPREST」を展開している。
同社は6月、株式会社アネアデザインと株式会社ラインとのコラボレーションにより、IMPRESTの手掛けるマンション「インプレストレジデンス東京八丁堀 ジ アーキテクト」の1階に、居住者や地域住民が利用できる「IMPREST CAFE by anea cafe hatchobori」をオープンした。
このカフェは、働く人々や地域住民の交流の場であってほしいという想いで開設。カフェのプロデュースと運営を担うのは、「家より前に帰る場所」をテーマにサービスを提供するanea cafeだ。
マンションデベロッパーである同社が、なぜ「家より前に帰る場所」としてカフェをつくったのだろうか。同社ビジネスイノベーション部の伊藤恵美さんに詳しい話を聞いた。
地域の人々が交流する場
「インプレストレジデンス東京八丁堀 ジ アーキテクト」は、その名の通り東京・八丁堀に位置。もとは川沿いの交流地であったという土地柄を活かし、様々な人々が集う交流の場として、地域に貢献したいという想いのもと、この物件の1階にカフェが誕生することとなった。
この物件には、職住近接を重視するアッパークラスの単身者などが限られた時間を大切に過ごすことができるようにと、「ホテルライク」というコンセプトを採り入れているという。そのため、カフェの内装デザインやメニューにもこわだりが詰まっている。
「忙しい朝、出かける前にさっとコーヒーをテイクアウト」「ゆったりとしたテーブル席にノートパソコンを持ち込み、ドリンク片手に仕事」などといった、ビジネスパーソンのライフスタイルを彩るような存在を目指しているそうだ。
建物全体がひとつのライフスタイルに
ーライフスタイル考案型の居住空間ブランド「IMPREST」は、具体的にどのような事業ですか?
伊藤さん:住まいは単なる居住空間に止まってはならないと考えています。
設備・性能・環境・住み心地などあらゆる要素が、ライフスタイルを支え花開かせる役目を担ってこそ、愛着と安らぎが生まれる、それがIMPRESTの理想とする住まいのカタチです。
また、5年後・10年後・20年後、それ以降も永くお住まいいただきたいからこそ、街と調和する外観にこだわったり、歴史や伝統を継承する職人技を取り入れたりして社会や地域にも貢献する…。そんなコンセプトを大切にしながらマンションづくりを続けています。
ー「IMPREST CAFE by anea cafe hatchobori」オープンの経緯・背景を教えてください。
伊藤さん:住まいはライフスタイルの一部でしかありません。
私たちは、住まい以外の部分でも皆様のライフスタイルをより良くする提案をしたいと考えていました。
その頃始まった八丁堀プロジェクトにて、物件のコンセプトが「ホテルライク」「地域交流」に決まったことで、忙しくてもさっと手軽に食事ができ、地域の方々が気軽に集まれる場所を作りたいと考えた時に、建物の1階にカフェを入れよう、という話になるのは自然な流れでした。
ただ有名なカフェにテナントとして入ってもらうのではなく、上の住居部分と1階のカフェを同じ世界観、同じコンセプトで作ることにより、建物全体がひとつのライフスタイルになるようにと、自社ブランドのカフェを開発することにしました。
一体感を出すため、カフェの内装デザインは建物の外観や住居部分のインテリアを手掛けたラインにお願いすることは早い段階で決めていたと伊藤さんは話す。そして、カフェの運営を任せられる店を探し、辿り着いたのが「anea cafe」だったという。
伊藤さん:デザイン事務所でもあるアネアデザインが運営するanea cafeの空間づくりはIMPRESTの世界観にぴったりで、anea cafeが掲げる「家より前に帰る場所」も本物件のコンセプトに合っていました。
アネアデザインにもIMPRESTのコンセプトに共感していただいたことで、快くカフェの運営を引き受けてくださいました。
「IMPREST CAFE by anea cafe hatchobori」は飼い犬と一緒の入店も歓迎している。
例えば、カフェに愛犬家が集うことでコミュニティが生まれ、テラス席の愛くるしい犬たちに魅せられた親子連れがふらりと立ち寄る…オープン以降、そんなシーンが既に生まれているそうだ。
伊藤さん:カフェのスタッフも笑顔で活気溢れる気さくな人たちばかりで、常連のお客様と親しげに言葉を交わすのはもちろん、初めてのお客様にも、また来たいと思っていただけるようなお店づくりをしています。
ご近所にお住いの方にも、周辺のオフィス勤めの方にも、もちろん上のお部屋にご入居いただいた方にも、どなたにも気軽に利用していただきたいと考え、風通し良く入店しやすい雰囲気作りを心がけています。
カフェでは今後、店内をポップアップイベントに活用してもらったり、新進気鋭のアーティストを招いてライブアートをしたり、人と人、人と企業を繋げるイベントを行うことで、地域交流や地域の活性化に繋げたいという。
ここに行けば誰かと繋がることができる
コンセプト「家より前に帰る場所」には、美味しいご飯が出てきたり、家族のように寄り添って話しを聞いてくれるスタッフがいたりと、「家で寛ぐようにリラックスして過ごして欲しい」という想いを込めているという。
ー働く人々が"交流"することでどのような効果がうまれるとお考えですか?
伊藤さん:ここに行けば誰かと繋がれると思うことで今日一日の仕事を頑張ることができたり、様々な出会いを通して新しいビジネスが生まれたり、そういった効果もあるのではないでしょうか。
カフェスタッフも人と関わる事が好きな人が多いので、人との交流を通じて仕事に対するモチベーションが向上することもあるでしょうし、このカフェが自分達の居場所という意識が強くなるのではないでしょうか。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、人との対面が制限されてしまっている現状ではあるが、やはり人との交流は掛け替えのないもの。
このカフェは、誰もが「居場所」として心置きなく身をおくことができる場を提供することで、人々のライフスタイル、そしてワークスタイルをも彩っていく。住まいと一体化することで、その可能性はさらに広がっていく。マンションデベロッパーだからこそ、成せる業なのだ。
「IMPREST」は今後も、街と調和する建物や空間づくりはもちろんのこと、そこに加わることで地域を活性化し、地元の人にも喜ばれるような存在を目指すという。
出典元:IMPREST
【関連記事】
旅行需要の復興に挑む。写真で旅行の価値を拡大する新事業「CURBON TOURS」が目指すビジネスモデルとは
写真の学びサイト「CURBON」を運営する株式会社CURBONは6月22日(月)、オーダーメイドの旅を提供するトラベル・コンシェルジュ・カンパニーである株式会社旅工房による協力のもと、従来の旅行...
社長以外は全員業務委託!「いいオフィス」社長が省エネ経営を通じて目指すビジネスモデルとは
コワーキングスペース事業を運営する株式会社いいオフィスは6月18日(木)、長野県の軽井沢町に新コワーキングスペース「いいオフィス軽井沢by いこいヴィラ」をオープン。これにより、同社が運営する店...
エッセンシャルワーカーに感謝を届ける「あすくるエール便」発案者の若手社員に聞く、説得力ある企画提案のつくりかた
アスクル株式会社は6月11日(木)、オフィス用品や現場用品などの事業所向け(BtoB)通販サービス「ASKUL」において、新型コロナウイルスの感染リスクがあるなかで働く医療従事者・介護職員・販売...
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう