新型コロナウイルス感染の終息を待つのではなく、感染防止に努めながら新しいかたちでの営業を再開していきたい…そういった前向きな企業を応援すべく、今週もBtoB向け支援サービスが続々と登場していた。
この記事では、6月の第3週に発表された、新しい様式での営業再開に向けたBtoB向け支援サービスをいくつか取り上げ、紹介する。
飲食店向け支援サービス
離れた相手と同じ時間で同じ料理を楽しめる「オンライン会食」プラン
株式会社ポジティブドリームパーソンズは7月2日(木)、同社直営レストラン12店舗で、離れた相手と同じ時間で同じ料理を楽しめる「オンライン会食」プランの販売を開始する。
このプランでは、サービススタッフの連携により、離れた場所でも同じ料理を同じタイミングで提供することで、目の前に相手がいるような感覚で、会食を楽しむことができるという。
提供する料理は、接待や顔合わせのような格式高い会食にも対応できるよう、同社が結婚式で提供する料理をアレンジして用意する。
料理と併せて、専用のiPadとマイク付イヤホン、そして専用スタンドを貸し出し。オプションで、専用モニターやスピーカも用意ができるため、複数人でのオンライン飲み会にも対応可能だ。
会食プランは、「【オンライン会食プラン】8000円(税込)」と、「【オンライン会食コース】1万円(税込)」の2種類展開。予約は7月2日(木)から開始で、会食日の4日前から予約が可能。
料理以外のサービス提供ができる「オシテン」β版リリース
株式会社ボーンレックスは6月22日(月)、飲食店DX化支援プラットフォーム「オシテン」のβ版をリリースする。
「オシテン」を利用すると、飲食店は、来店による飲食以外のサービス提供を行うことができる。
サポーターは、飲食店を応援するためのポイントを購入し、応援したい登録飲食店へそのポイントを付与すると、その飲食店からオンライン料理教室や秘伝のレシピ公開などといった「オキモチ」のサービスを受け取ることが可能だという。
同社によればこのサービスは、サポーターにとっては「お気に入りの飲食店のさらなる魅力に気づくチャンス」となり、飲食店にとっては、サポーターをはじめとした「客を笑顔にすることができるチャンス」が手に入る仕組みだとしている。
店舗側の利用は無料。「オシテン」の正式リリースは9月を予定しており、関東圏中心のβ版と合わせて、12月までに全国で1万サポーターの獲得を目指す。
出典元:株式会社ボーンレックス
アイドルタイムにおける空席をワークスペースとして提供する「ワークスルー」
「ワークスルー」プロジェクトは 6月18日(木)、レストランやカフェなどのアイドルタイムにおける空席をワークスペースとしてビジネスパーソンに提供する「ワークスルー」のオープンβ版アプリにおいて、スペース提供者の募集を開始した。
飲食店以外でも、ホテルのラウンジやカラオケ、レンタルスペースなど、これまでワークスペースとして活用経験のなかったスペースも、積極的に募集するという。
「ワークスルー」のユーザーはビジネスパーソンなどを想定しており、希望するスペースと日時をアプリ上で選択するだけで、簡単にワークスペースを事前予約することができるそうだ。
スペース提供者には、アイドルタイムにおける空席を収益化できることや、通常営業の収益性アップにもつながるなどのメリットがある。初期費用・月額費用は無料で、同社はスペース利用料金総額の50%をスペース提供者に還元する。
「ワークスルー」ユーザ向けβ版アプリは、7月以降にリリース予定。
出典元:ワークスルー
3密を感知するサービス「スリー・シーズセーフティプロジェクト」
株式会社アイエンターは6月18日(木)、AIの画面認識とIoTのセンサー技術を活用した3密を感知するサービス「スリー・シーズセーフティプロジェクト」の提供開始を発表した。
このサービスは、飲食店・スーパー・ショッピングセンター・公共施設など、人が集まる空間で3密を可視化し、事前に混雑状況を把握することで安心した生活を送ることができるというもの。
入り口に設置するモニターに、信号機のように混雑状況を「良い(緑)」、「注意(黄色)」「危険(赤色)」の3色で表示。「危険(赤色)」になった時のアラート機能や、表示の変更も可能で、英語・中国語・韓国語など多言語にも対応している。
出典元:株式会社アイエンター
施設・イベント向け支援サービス
接触機会を削減できるスマホ用ガイドアプリ「チームラボガイドアプリ」
チームラボ株式会社は6月18日(木)、イベントや施設の来場者の位置に連動して、スマートフォンに動画・音声などによる展示物の解説を自動表示することができるスマホ用ガイドアプリ「チームラボガイドアプリ」の提供を開始した。
このアプリを利用すると、展示物前でのスタッフによる解説や、ガイド機器の貸し出しなどといった、来館時における接触機会を削減できるとしている。
具体的には、来場者が展示物に近づくタイミングで、解説を自動表示。多言語対応しており、音声ガイドとしても使用が可能だ。
チケット購入のためのシステム「チームラボチケットシステム」と併せて導入すると、チケットの購入・入場・会場案内・展示物解説などといった必要情報へのアクセスを、来場者のスマートフォン上で完結することができる。
同社によればこのアプリは、特定の施設やイベントのみならず、観光地などでのガイドや、舞台・演劇におけるシーンの音声ガイドなどとしても活用が可能だという。
出典元:チームラボ株式会社
独自対策で営業再開
独自で感染対策のためのガイドラインなどを設定し、感染予防に配慮したかたちでの営業再開を発表した企業も。
ナイトクラブ「V2 TOKYO」新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインを公開
東京・六本木にあるナイトクラブ「V2 TOKYO」は、公式サイトで独自の「新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」を公開した。
エントランスでの検温徹底、全身除菌できるクリーンゲートの設置、オリジナルマスクの無料配布、ソーシャルディスタンスを保つための入場制限、ドアノブや手すりなどの重点的な消毒など、客が安心して楽しむことができるよう細かな対策をガイドライン化。
従業員についても、マスク着用はもちろんのこと、手指衛生の徹底、「感染予防」知識の指導、一度に休憩する人数を減らすなどの対策をとる。
同ナイトクラブは、3月28日(土)から臨時休業していたが、6月19日(金)に営業再開した。
出典元:株式会社ELE TOKYO
新衛生基準「SafeTogetherプログラム」スタート
世界有数の自然に囲まれたロケーションでリゾートを展開する株式会社クラブメッドは6月17日(水)、衛生管理の専門エコラボと共同で新衛生基準を開発し、リゾートの再開に向けてSafeTogetherプログラムを開始した。
このプログラムでは、エコラボ提供の消毒剤を使用し、洗浄手順および衛生基準を遵守。消毒手順に関するスタッフのトレーニングも実施する。
具体的には、シャトルバスやプライベート送迎では利用の都度消毒を行い、ゲストには体温測定や健康問診などを実施。
共有スペースにおける接触箇所(ドアノブ・スイッチ・手すりなど)については、重点的に消毒を行うほか、リゾート各所に手指消毒剤も設置する。
また、客室清掃においては、ゲストルームの徹底的な消毒を実施し、空調は外気モードで稼働。非接触型の決済や部屋へのアクセスも利用できるという。
その他にも、従来ビュッフェスタイルを、シェフが料理を個別に分けて提供するスタイルに変更し、スポーツアクティビティに際する消毒作業なども徹底するなど、様々な面で感染予防に努めるとしている。
出典元:株式会社クラブメッド
なお、それぞれのサービス詳細については、各社プレスリリースにて確認ができる。
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