インサイトリサーチによるマーケティング支援などを行う株式会社デコムは5月11日(月)、With/Afterコロナに企業が注視すべき消費者の欲求にフォーカスした理論「ニューノーマル・プラネット」を発表した。
コロナ時代という「ニューノーマル(新常態)」において、消費者の新しい欲求はどうなっているのか、共感(企業が応えるべき消費者の欲求)と非共感(企業が消費者に感じさせてはいけないこと)の両面から明らかにしている。ただし、この説は現段階において、あくまで仮説であることは念頭に置きたい。
20の消費キーワードを提言
同社は4月15日~4月20日、消費者アンケート調査をオンラインで実施し、1005件のサンプルを収集。集まった消費者行動から抽出した210件を分析し、20の消費キーワードをまとめた。
具体的な内容としては、コロナ禍で変わった生活行動に関して、人はいつどんなときに(シーン)、どのような要因によって(ドライバー)、どのような感情を伴う価値や不満を感じて(エモーション)、その背景にはどんな生活や価値観があるか?(バックグラウンド)といった、同社が既定するインサイト4要素について分析した結果をまとめたものとなる。
分析の結果浮かび上がった消費キーワードは、例えば外食機会の激減により、リッチな五感をより強く求める「失われた五感回復消費」など。従来の価値が当たり前ではなくなり、With/Afterコロナにおいて着目すべき新たな価値を提言している。
コロナ禍における消費者の本質とは
コロナ禍にさらされる今、「巣ごもり消費」というワードを耳にするようになった。「ニューノーマル・プラネット」によると、現在起こっている現象を追いかけるだけでなく、その裏にある消費者の新しい「欲しいの本質」を捉える必要があるという。
その際は、コロナ禍が一定程度の収束をみるまで顕著にある「Withコロナの消費者欲求」に加えて、コロナ禍が一定の収束を迎えた後も続く「Afterコロナの消費者欲求」も視野に入れなければならない。
消費者の行動や意識の変化は、心の共感スイッチや非共感ポイントも変化させる。同理論では、市場の動きではなく、ひとりの人間に焦点を当てることで、ニューノーマル(新常態)における消費者理解を掘り下げるべきだという。
「いま消費者が求めているが十分に充たされていない欲求」を理解することは、ターゲットに対する適切な商品開発やプロモーションの提供につながる。
コロナ時代を迎えた今、一個人のニーズを今一度見直すべき時がきているのかもしれない。
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