2Dイラストを立体的に動かすソフトウェアの開発・販売などを行う株式会社Live2Dは、クリエイターを対象にリモートワークの実態調査を実施。その結果を5月11日(月)に公開した。
新型コロナウィルス感染拡大の影響でリモートワークを行っているクリエイターが抱えるコミュニケーションの問題を把握することを目的としており、国内733名・海外437名のクリエイター合計1170名を対象に、4月23日~27日の期間で調査を実施した。
調査の結果、コミュニケーションの減少がチームのパフォーマンスに影響している傾向や、ビデオ会議の普及が会社都合やプライバシーの課題で進んでいない実態などが明らかになったという。
チームのパフォーマンスは低下傾向
リモートワークになって個人のパフォーマンスが上がったと回答した人の割合は日本が25%、海外が32%という結果に。しかしチームのパフォーマンスが上がったと回答した人の割合は日本で5%、海外でも8%という芳しくない結果が見受けられた。
この原因として、日本・海外ともに多く上がったのが「会議や会話など、コミュニケーションが減った」という回答だった。
リモートワーク中のコミュニケーションは主にチャットやビデオ会議が使われており、多くのクリエイターたちがその有効性を感じている。しかし、一方で「会社として導入していないので利用していない」という声や「プライバシーの観点から抵抗がある」という声も多かった。
パフォーマンスを上げるには?
では、リモートワーク中にパフォーマンスを上げるにはどのようなことに気を付けたら良いのだろうか。
デジタルハリウッド大学大学院客員教授の白井暁彦博士によれば、今後は単なる業務管理ではなく、チームの総合的な能力を上げることが重要としており、同僚へのリスペクト機会の開発や同僚と仕事をする楽しさを設計したりするようなものが求められてくるそうだ。また、「Zoom飲み会」や「オンライン部活動・勉強会」のような業務外活動も、優秀な人材を獲得するためには重要になってくるという。
また同博士は、今回の調査結果を悲観的に捉えるのではなく、今後は、特徴ある日本ならではクリエイター環境の開発を目指していきたいと考えを述べた。
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