本来であれば多く人が新生活に心躍らせているはずのこの季節だが、実際は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い外出もままならない。
こんな時こそ「いったい自分は何を学ぼうとしているのか」、今一度立ち止まって考えてみてはどうだろう…。
2019年度京都大学生協書籍部一般書部門ベストセラーである、宮野公樹氏著「学問からの手紙~時代に流されない思考」を、「今こそ読みたい!理系ノーベル賞最多輩出校の激アツ発想」として、株式会社小学館が4月13日に改めて紹介した。
学問はありのままの自分を「よく生き、よく死ぬ」ためにある
著者である宮野公樹氏は、京都大学学際融合教育研究推進センターの准教授。「学問」について語り出すと止まらない、激熱ハートの持ち主だという。
京都大学というユニークな大学で、次々に成果を生んでいる同氏が考え続けてきた「学問への思い」をぶつけた1冊である。
宮野氏は学問について、「学問とは、既にある知識を勉強したり、それを誰かに教えたりするものではない、ということです。世間でよくいわれるように『問い、学ぶ』ではなく、むしろ『問いに学ぶ』のです。『なぜそのような問いを自分は持つのか』という問いこそが本当に意味のあることなのです」と語っている。
ユニークな著者による壮大で例のないプロジェクト
著者の宮野氏は、もともと理工系であるナノテクノロジーの研究者だったが、取り組んでいた医工学プロジェクトを京大の正規の組織にするべく、九州大学の常勤から京都大学の任期付き講師に移籍。その後京大学長補佐を経て前述の学際センターが立ち上がった際に専任教員に選ばれた。
学際センターの開設理念は「多元的な課題の解決に挑戦し、地球社会の調和ある共存に貢献する」ことを目指しており、これは大学という場で「これからの学問のプラットフォームを再構築する」という壮大かつ前例のない取り組みだという。宮野氏はこの開設理念のもと、日々挑戦を続けている。
学際センターでは「京大100人論文」「全分野交流会」「全分野結集型シンポジウム」といった企画やプロジェクトが進行中で、他大学や企業、メディアからも注目を集めている。
一般向けにも講義を行っている宮野氏が考え続けてきた「学問への思い」をぶつけた1冊。今こそ時代に流されず、よりよく生きるための人生設計を考え直す好機ととらえ、一読してみては。
定価は1400円(税別)。
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