帝国データバンクは3月4日、新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査を実施し、その結果を速報で公表した。
新型コロナウイルスが日本において拡大するにつれて、生活者を取り巻く環境も変化を余儀なくされている。政府による、全国の小中高の臨時休校やイベント自粛要請を受けて、従業員のテレワークや時差出勤をはじめ、休業を強いられる企業もあり、生産性の確保が難しい状況だ。
帝国データバンクによる企業の意識調査
今回の意識調査の調査期間は2020年2月14日~29日、調査対象は全国2万3668社で、有効回答企業数は1万704社(回答率45.2%)。
「影響はない」とする企業は16.9%
「新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響」を尋ねたところ、「マイナスの影響がある」と見込む企業は63.4%にも上った。内訳をみると、「既にマイナスの影響がある」が30.2%、「今後マイナスの影響がある」が33.2%だった。
「影響はない」とする企業は16.9%、「プラスの影響がある」(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)と見込む企業は1.7%に留まる結果となった。
日ごとに危機意識が高まっている
また、「マイナスの影響がある」と見込む企業を日別にみると、日を追うごとに、マイナスの影響を見込む割合が増加し、新型コロナウイルス感染症の基本方針決定以降は7割を超えている。
企業の63.4%が業績に「マイナスの影響」を見込んでおり、日ごとに企業の危機意識が高まっていることが見て取れる結果となった。
影響が長期化しそうな展望もあるなか、企業や経済への打撃は想像以上に大きくなる可能性もある。今後の動向を注視したい。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう