アーネスト株式会社と株式会社リ・バースラボは2月1日、禅宗監修による五葷(ごくん、ニンニクなど臭気の強い5種類の野菜)・動物性食品一切不使用のカップラーメン「精進ラーメン禅道(醤油)」を発売した。
伝統ある精進料理と機能的なカップラーメンを組み合わせた新しい商品はどのように生まれたのか? リ・バースラボに取材した。
3年かけ開発、自然な美味しさを追求
「精進ラーメン禅道(醤油)」は、昆布をベースに自然な美味しさを求めて作り上げた醤油スープのカップラーメン。幾度も試作を繰り返しながら、3年の年月をかけて完成させた。
カップラーメンらしさである油で揚げた麺の風味はそのまま、肉・魚・卵を使わないからこその素材の優しさを味わうことができ、ダイエット中の人やベジタリアン、ヴィーガンにも楽しんでもらえる商品だそう。
カロリーは284キロカロリー(1食78グラムあたり)と一般的な即席中華めん(100グラムあたり445キロカロリー)よりも控えめ。お寺の名所を記した禅道オリジナル寺院カードが付いてくる。
親しみやすくするためカップ麺に
同商品は、株式会社リ・バースラボが開発・販売・寺院などを担当。アーネスト株式会社が製造・販売を担う。
リ・バースラボの担当者に話を聞いた。
-----精進料理をベースとした商品開発を始めた経緯は?
「5年前に曹洞宗の記念式典の為に『我逢麺(がほうめん)』というカップ麺蕎麦を開発したのがきっかけです」
-----精進料理でカップラーメンを作るというアイデアは、どのように発案?
「実際の僧侶が思いつきすべて開発したものです。
精進料理とはいえ、僧侶の仕事は非常に厳しいもので、それを乗り越えるために食事のレパートリーも増やすことが重要と考えました。老若男女全ての方に親しみやすくするために、簡単に食べられるカップ麺にしました」
出典元:zen-foods公式Webサイト最初に発売したそば・うどんの精進料理カップ麺「我逢麺」の購入者から「精進料理のラーメンも食べたい」という声が多く届き、今回の開発をスタートしたそうだ。
昆布と野菜にこだわって開発
商品化するにあたっての最大の難関は、ラーメンのコクと旨味を五葷・動物性食品一切不使用でどのように表現するかということだったという。
醤油に昆布と野菜の旨味を染み渡らせ、発酵や酵母といった昔ながらの食の加工技術を使い、昔懐かしい味わいに仕上げることを実現。
上に乗せる具材には、肉の代替として「大豆肉(ソイミート)」を採用。食感や見た目の雰囲気を重視し、厳選した素材を使用することで、ラーメンになくてはならないボリューム感を補完した。
ちんげん菜・人参・カボチャといった普段ラーメンに使用されにくい素材を入れて出汁の旨味を引き出し、優しさと柔らかさを重視した仕上がりを目指したという。
出典元:zen-foods公式Webサイト担当者「海外の人にもぜひ食べてほしい」
-----どのような人たちにどのようなシーンで食べてほしいですか?
「全ての方に、精進料理という日本の伝統により身近に触れていただきたいと思います」
-----同商品に込める思いを聞かせてください。
「今後は、精進料理をベースとした商品を実際の寺院や僧侶と開発し、世にリリースしてまいります。2020年はオリンピックイヤーと言う事もあり、海外の方にもぜひ食していただきたいです」
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