主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」の調査機関しゅふJOB総研は「男性の育休取得義務化」をテーマに、働く主婦層にアンケート調査を行い、1月23日にその結果を発表した。
イメージ画像:AdobeStock男性の育児休暇を「義務化すべき」が52.3%
今回の調査ではまず、家庭の収入を主に支えているのは「配偶者またはパートナー」という回答が86.9%にのぼり、この他には、どちらも同じくらい、長男、主人の退職金、兄弟、現在の世帯主は母、祖母、貯蓄、父親、私の婚前貯蓄といった声があがっている。
続いて「あなたは男性の育児休業取得を義務化すべきだと思いますか?」との問いに対し、「思う」と答えた人が52.3%と半数を超えた。
同質問に対する答えを年齢別に比較した結果がこちら。
義務化すべきだと「思う」人の声
男性育休取得を義務化すべきだと「思う」「どちらかというと思う」を選んだ人からは、以下のような声があがっている。
・子供が生まれてきてからが勝負だという事を短い期間でも構わないからきちんと体感して欲しい(40代:派遣社員)
・男性も子育ての大変さを知るべきだと思う。女性の産後鬱が軽減されるのではないかと思う(30代:パート/アルバイト)
・取りたくても取れない人も多く(うちの夫もそうでした)、その場合は国が介入しある程度法律にしないと難しいのかな、と(30代:派遣社員)
義務化すべきだとは「思わない」人の声
一方、男性育休取得を義務化すべきだと「思わない」「どちらかというと思わない」を選んだ人はこう述べている。
・育休をとって会社の復帰後前のように働けるの?(40代:今は働いていない)
・必要に応じて単発で取れると良いとは思うが、それなら有休でも良いのかな、と思う(50代:パート/アルバイト)
・男性が育休を取得しても実際に家事育児をするとは限らない(40代:派遣社員)
・男性の育児より 育児を助けてもらえる制度を もっと増やした方がいい(30代:パート/アルバイト)
「どちらとも言えない」人の声
男性育休取得を義務化すべきか「どちらとも言えない」と答えた人の声がこちら。
・義務化するのではなく、各家庭で話し合って自分達のスタイルを決め、職場はそれを認めていけばよい(50代:派遣社員)
・自分の子供に対してどう育てたいかは個人の自由。男性、女性と分ける事が既に差別と思う(50代:派遣社員)
・キチンと育児をすればいいが、育児もせずただ休むだけで育休を取得している人もいる(40代:パート/アルバイト)
・私は4週間だけ夫が育休を取ってくれたが、あまり役に立たなかった。というより、負担が増えた(40代:今は働いていない)
・育休を取得してもしなくてもどちらを選んでも違和感ないような環境がいいですね(50代:SOHO/在宅ワーク)
しゅふJOB総研の川上敬太郎所長は「年代が下がるほど“思う”と肯定的に答える人の比率が高くなり、また、家庭収入の主な支え手が自分だと回答した人の方が、同じく“思う”と肯定的に答える人の比率が高いことがわかりました」と分析。
今後は夫婦ともに家計の担い手として対等に働く比率が高まっていくことが想定され、働き方の変化が夫婦の負担をどちらか一方に偏らせてしまうようでは良い変化とはいえない。
川上所長は「男性育休取得の義務化を検討することが、夫婦間の育児のあり方を考え直すきっかけになることを願っている」と述べている。
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