株式会社Nazuna、株式会社Kiraku、および株式会社大地の3社は1月23日、共同で企画・運営に取り組んだ温泉旅館「Nazuna 飫肥 城下町温泉 -小鹿倉邸-」を、宮崎県日南市の飫肥(おび)地区にオープンすることを発表した。開業は2020年3月を予定している。
飫肥の武家屋敷を地域活性拠点として再生
発表によれば、飫肥地区は安土桃山時代から明治初期までの約300年間、城下町として栄えた歴史的な町だという。
同地区には、飫肥城やそれを囲む武家屋敷・武家門などにより、美しい武家屋敷街が成り立っており、江戸時代の武士や商人の暮らしを現代に伝える役割を担っている。1977年、九州初の重要伝統的建造物群保存地区に指定された。
一方で、観光スポットとしても魅力的な要素を多数有しているにもかかわらず、同地区には宿泊施設が不足しており、十分な観光客の誘致に成功していないという。
そこで3社は、江戸時代末期に飫肥藩が藩医邸として建設した築140年以上の武家屋敷・旧小鹿倉邸を改修。飫肥に拠点を置く「飫肥商店会」と連携し、宿泊と地域交流の両側面を兼ね備えた拠点として再生を試みるプロジェクトに着手した。
2月末から予約受付スタート
同旅館は、日南市内の北郷温泉から輸送した温泉を楽しめる露天風呂を全室に完備。飫肥のシンボルカラーである紫を基調とした「HONMURASAKI」や、飫肥杉をテーマとした「SUGI」など、地域の特徴をテーマにデザインした異なる5種類の客室が滞在者を迎える。
宿泊受付スペースは地域交流機能も備えており、ここでは飫肥の郷土料理や地元の商品が並ぶ予定だ。
宿泊の予約受付開始は2月末を予定。地域の新たな観光・交流拠点として、多くの人々が行き交い集う場として、活用が見込まれている。
1棟貸しの宿も統合
株式会社Kirakuが企画・運営を手掛ける既存の1棟貸し宿「季楽 飫肥 勝⽬邸」および「季楽 飫肥 合屋邸」は、同館に統合し、分散型旅館としての営業を開始する。
3社は今後、同エリアで宿泊事業を検討している事業者の受入れや、スパ施設や飲食施設などの開発、ならびに地域ならではの体験開発などにも積極的に取り組み、地域全体の魅力向上や地域周遊の促進を目指していくとしている。
■「Nazuna 飫肥 城下町温泉 -小鹿倉邸-」
所在地:宮崎県日南市飫肥八丁目4131
アクセス:JR九州「飫肥駅」から徒歩約14分、宮崎空港より車で約70分
客室数:7室(小鹿倉邸 5室・別邸 勝目邸 1室 ※1棟貸し・別邸 合屋邸 1室 ※1棟貸し)
※記事内の画像は全てイメージで、実際とは異なる場合がある
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