パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービスdoda(デューダ)は1月8日、「転職市場予測2020上半期」を発表した。
2020年上半期(1月~6月)の転職市場を14分野に分け、それぞれの求人数の動向と注目の職種を紹介している。
採用ペースを少し落とす企業が増加か
同期間の転職市場全体としては、求人数の増加ペースは緩やかになるという。
多くの企業はここ2~3年、働き方改革や労働力不足などに対応するために積極的な採用活動を行ってきた。しかし、直近の経済環境の不透明さや国内景気への慎重論などにより、採用のペースを少し落とし、様子を見る企業が増える見込みだという。
専門人材のニーズが高まる
また、今後は既存の製品・サービスだけで継続的な成長を見込むのが難しいため、次の手を見据える企業が増え、新しい業界や海外にビジネスを広げようとする動きが活発化すると考えられるという。
その結果、マーケティング・IT・IPO(株式公開)・M&A・海外展開・法務をはじめとする専門知識を有する人材のニーズがますます向上へ。
さらに、新しいビジネスを推し進める原動力になってほしいという期待から、自分で考えて動くことができる人材も、これまで以上に企業から求められることになるという。
イメージ画像/Adobe Stock14分野中、求人増は5分野と予測
分野別の求人数は、全14分野のうち、増加は5分野・変わらないが7分野・減少が2分野と、「変わらない・減少」が「増加」を上回ると予測している。
営業
IT・Web・コンサル・人材など、成長業界の求人が増加の見込み
人事
労務・組織づくり・採用/定着などの職種で求人ニーズが増加
経理
決算の経験者は引き続き高いニーズ。経理の繁忙期前に活動を
法務
企業の法務案件は増加の一途で、実務経験がなくても採用に至るケースも
企画・マーケティング
成長業界を中心に、新しい潮流に対応できる企画・マーケティング人材が求められる
クリエイティブ
求人ニーズは細分化。ニーズ増加のキーワードは「UI・UX」「EC」
IT・通信
ITエンジニアの求人は引き続き豊富。SAP・Salesforce製品のニーズが急騰中
電気・機械
モノづくりのサービス化が進み、製造業でもIT・ソフトウェア系エンジニアのニーズが顕著に
化学・素材
化学系エンジニアは経験者の採用が中心に。開発・生産技術のニーズが高まる
建築・土木
ストック事業へのシフトを背景に、建築・土木技術者の求人ニーズが広がる
販売・サービス
求人は1~3月に増加。中食・携帯ショップ・婚活サービスが好調
金融
保険業界の求人は安定的。銀行ではサービス企画やIT人材の採用意欲が高まる
メディカル
臨床開発・専門職のニーズは安定的。医療×ITなど、新業態の参入により経験者が求められる
事務・アシスタント
事務業務の自動化が進むからこそ、ニーズが増えることも予測されるという
各分野の予測の詳細は同社Webサイトにて見ることができる。
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